現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【欧州メーカーのBEVブランド戦略】BMW・i7試乗レポート

ここから本文です

【欧州メーカーのBEVブランド戦略】BMW・i7試乗レポート

掲載 1
【欧州メーカーのBEVブランド戦略】BMW・i7試乗レポート

 開発コードG70と呼ぶ7世代目になったBMW 7シリーズにはいくつものトピックスがある。ラインアップにBEVが加わり、全車ロングホイールベース仕様でボディが1タイプに統一された。足回りはエアサスペンションで、4WSを装備。最新のプレミアムフェイスになり、後席用31.3インチスクリーンもop設定されている。トピックスだけで行数が足りなくなりそうだ。新型はそれほど話題の多い大型サルーンである。]

 今回アメリカで試乗できたのはi7・xドライブ60。V8エンジン(ICE)の760i・xドライブもステアリングも握った。

BMWがノイエ・クラッセの実現に向けた新たなマイルストーンとなる新型EVセダンの「i Vision Dee」を米国で披露

 BMWのBEVはコンパクトなi3から始まる。近年iX3、i4などバリエーションが増え、いよいよ7シリーズにも進出してきた。リチウムイオンバッテリーは重量級だけあって105.6kWhと大容量。システム総合出力/トルクは544ps/745Nm。一充電当たりの走行距離は650kmに達する。駆動方式は4WDだ。

バッテリーは、ロングホイールベースの利点を生かしフロア下に薄く広く搭載している。そのため乗り込んだときにフロアの厚みを感じることはない。ICEとの差を感じずに乗れる。

 i7で感心したのは、ハンドリングと乗り心地の良さだ。7シリーズ史上最高なのはもちろん、全BMWの中でも、これだけ高いレベルで両立したモデルはない。

 ハンドルの応答性は素晴らしい。微小舵から遊びなく正確に動き、レーンチェンジやコーナリングでも遅れなく反応。ロールも巧みに抑えている。操舵力はやや軽めだが路面からのフィードバックが的確だから安心感は高い。ワインディングロードを飛ばしても軽快で非常に素直なハンドリングである。

 乗り心地は路面の不整をソフトにいなす。大きな段差などでもストローク感のあるゆっくりした上下動で、乗員にストレスを与えない。かといって揺れ過ぎず収まりも良い。一番感心したのは不整路でもフロアの微振動がないことだ。

 こうした美点は760iにも共通かというとそうではなかった。i7はアルミの構造物で囲ったバッテリーが床下にあり、フロア剛性が桁違いに高い。その効果がはっきりと現れている。

 4WSも好印象、違和感は皆無だった。後輪操舵の浮遊感を嫌った担当者が入念にセッティングしたようだ。直線道路ではピシッと真っ直ぐ走るし、コーナリングでも変なリアの動きは出ない。きっと効きだしを遅くしたのだろう。ホイールベースは3215mm。先代のロングボディよりも長くなっている。新型は小回りが効くように4WSが設定され、最小回転半径は5.75mにすぎない。

 日本仕様は、BEVのi7 xドライブ60の他にガソリンもディーゼルも直列6気筒の740iと740dが導入される。i7の高い完成度を考えると本命はBEVだろう。

■主要諸元

グレード=i7 xドライブ60エクセレンス
価格=1670万円
全長×全幅×全高=5390×1950×1545mm
ホイールベース=3215mm
トレッド=フロント:1665/リア:1650mm
車重=2690kg
モーター型式=FHA0002N0/RHA0003N0(交流同期発電機)
モーター最高出力=フロント:190kW(258ps)/8000rpm/リア:230kW(313ps)/8000rpm
ーター最大トルク=フロント:365Nm(37.2kgm)/0~5000rpm/リア:380Nm(38.7)/0~6000rpm
一充電走行距離=650km(WLTCモード) 交流電力量消費率=184Wh/km(WLTCモード)
駆動用バッテリー=リチウムイオン電池(408セル)
駆動用バッテリー総電力量=105.7kWh
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント:255/45R20/リア:285/40R20+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=6.2m(4WS作動時は5.75m)

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
レスポンス
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
ベストカーWeb
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ベストカーWeb
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
モーサイ
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
モーサイ
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
くるくら
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
日刊自動車新聞
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
くるまのニュース
【ドライブグルメ】中央自動車道・双葉SA(上り)のオススメ テイクアウトは、ユニークな総菜パンと定番のアップルパイ
【ドライブグルメ】中央自動車道・双葉SA(上り)のオススメ テイクアウトは、ユニークな総菜パンと定番のアップルパイ
Webモーターマガジン
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
くるくら
ヒョンデが独占!? 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
ヒョンデが独占!? 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
THE EV TIMES
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
AutoBild Japan
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
バイクブロス
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
カー・アンド・ドライバー
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
くるまのニュース
岐阜‐福井の“最短新ルート”24日トンネル開通! 冠山峠貫く国道417号、開通1年でさらにスイスイ時短
岐阜‐福井の“最短新ルート”24日トンネル開通! 冠山峠貫く国道417号、開通1年でさらにスイスイ時短
乗りものニュース
ついに航続距離750kmを実現! DSオートモビルの新モデルが登場
ついに航続距離750kmを実現! DSオートモビルの新モデルが登場
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

1件
  • デザインはメルセデスに勝てないなー。
    ライトとウインカーなのかな?
    二段になってるのがカッコ悪い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1598.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

55.01380.0万円

中古車を検索
7シリーズの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1598.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

55.01380.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村