現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 新・旧シグナスX を走ってバラして、徹底比較 【その1 インプレ編】

ここから本文です

新・旧シグナスX を走ってバラして、徹底比較 【その1 インプレ編】

掲載 更新
新・旧シグナスX を走ってバラして、徹底比較 【その1 インプレ編】

125ccスクーターユーザーの気になるところが、国内モデルとして新登場した「5型シグナスX」と「先代モデル」の違い。外観だけ? エンジンは同じ?  バラバラにして全方位チェックです。REPORT●ケニー佐川PHOTO●渡辺昌彦 

自然体で乗りこなせる、街乗りスポーツの定番

ガルパンやエヴァもCBR250RRと親和性アリ!? カスタム車も満載のCBR250RR イベントレポート

 シグナスXは、数ある二種スクーターの中でもとりわけ安定した人気と実績を誇る、街乗りスポーツスクーターの定番と言えるモデルである。ヤマハの歴史に「CYGNUS」の名が登場して既に35年以上が経つ。そして、現行型につながるシグナスX(1型)が発売されて早15年。以来、空冷4ストSOHC4バルブに前後12インチホイール、そしてフラットフロアといった車体構成を今日まで貫いてきている。

 その魅力はシンプルさにある。最新のスクーターは水冷式でパワーもあるし、センターフレーム構造に強化されてABSが装備されるなど高性能化・高機能化が進んでいる一方、車体が重くなり乗り降りがしにくく車両価格も高くなってしまう。その点、空冷らしい荒々しさと鼓動感を持ったエンジンと適度なパワー、剛性感としなやかさをバランスした車体と前後12インチならではの素直で分かりやすいハンドリングなど、自然体で乗りこなせるベストバランスを狙ったモデルと言ってもいいだろう。さっと乗ってバキューンと走ってクルリと曲がってピタッと止まる。そういうスクーターらしい元気な使い方、楽しみ方がすぐにできてしまうところが多くのファンを惹きつけて止まないところかもしれない。

エンジンはよりスムーズに、コーナーも安心感が増した

 新型にご対面した印象だが、鮮やかな深紅に彩られたボディはそれだけでパッションが伝わってくる。特にLED化されたヘッドライトはフロントカウルの下側にレイアウトされて精悍かつ車高が低くなったイメージ。カウルのエッジも彫りが深くなりシェイプされた印象だ。

 今回は比較するために従来型も持ち込んでテストしたので、正直に感じたことをレポートしたい。従来型から新型に乗り換えてすぐに感じたのは前後サスがやや硬く沈み込みが少ないこと。たぶんそれは新車のせいであり、さらに言うと従来型は逆に経年劣化などで足がヤレている可能性もある。ただ、ペースを上げるにつれコシ感のあるフィーリング、つまり減衰力が効いたスポーティな味付けに感じられる。ストリートでもギャップ通過時の衝撃は明らかに新型のほうが少なく乗り心地も快適だった。

 エンジンは、フィーリング的には回転がよりスムーズになった。低速からグッとくる骨太なトルクはそのままに、調教された感じ。継続モデルでもECUのプログラムを見直すことはよくあるそうなので、今回もその可能性はある。滑らかさを増したエンジンとダンパーの効いた足りの相乗効果でコーナリングもさらに攻められるようになった。

 サーキットでは車体の安定感が明らかに向上していて、倒し込みや切り返しなどで体重を預けていけた。前後ブレーキもディスクならではのカチッとしたタッチで良く効くし減速コントロールもしやすい。そして、私のお気に入りは大画面メーター。高級感があるだけでなく、変速タイミングの7000rpm過ぎを示すバーグラフと近い位置に速度が大きく表示されるため、ひと目で情報を得やすい。また、タンデムも試してみたがグラブバーが左右セパレートタイプになり、握りやすくなったことも付け加えておこう。

使い勝手と質感もアップしコミューターとしても進化

 ユーティリティについては、シート下トランクは従来どおりの容量でフルフェイス1個+アルファの荷物が収まる余裕のサイズがうれしいし、500mℓのペットボトルが入るオープンタイプのフロントポケットも使い勝手が良く、さらに今回は12Vの電源ソケットが追加されるなど、より実用性がアップしている。またヤマハ独特のフロント給油口も注油しやすく高級感もあるなど、コミューターとしての実力も充実している。一点、導光タイプのLEDテールランプはデザイン的にもシェイプされてカッコ良くなったが、ブレーキランプはセンターに集約されたことでちょっと存在感が薄くなった気も……。これは個人の好みの問題だと思うので軽く流して欲しい。

 いずれにしても、新型は多くのファンの期待を裏切らないカタチで正しく進化したと言える。ヤンチャで元気な走り屋のスピリットは受け継ぎつつ、ちょっぴり大人になったシグナスXだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
ノリス2番手「ロングラン・パフォーマンスの悪さに衝撃を受けた」マクラーレン/F1第22戦木曜
AUTOSPORT web
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
足が長くてシートがもっと高い! BMW Motorrad「R 1300 GS・GSスポーツ」は不慣れなライダーでも楽しめる?
バイクのニュース
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
ダイハツの「“2階建て”軽トラ!?」登場! 4人乗れて4人乗れる! “広々”内装の「ステージ21 リゾートデュオ バンビーノJr」所有のインフルエンサー「さおりんご」さんに直撃!
くるまのニュース
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web
これでヤリクロ&ヴェゼルを撃墜! 日産キックスは豪華になって2025年登場か!?
これでヤリクロ&ヴェゼルを撃墜! 日産キックスは豪華になって2025年登場か!?
ベストカーWeb
三菱「デリカD:5」をファミリーカーとしてギリギリカスタム! 1.5インチのさりげないリフトアップに「オープンカントリーR/T」がベストマッチ
三菱「デリカD:5」をファミリーカーとしてギリギリカスタム! 1.5インチのさりげないリフトアップに「オープンカントリーR/T」がベストマッチ
Auto Messe Web
2024ポルシェ356ホリデイ 85台のポルシェ 356が神戸に
2024ポルシェ356ホリデイ 85台のポルシェ 356が神戸に
AUTOCAR JAPAN
「個タク」って「個人のクルマ」なのになんで「白いボディに青い帯」ばっかり? ボディカラーに決まりはあるのか
「個タク」って「個人のクルマ」なのになんで「白いボディに青い帯」ばっかり? ボディカラーに決まりはあるのか
WEB CARTOP
[15秒でニュース]アウディ『TT』生産終了…名車がラインアップから退く
[15秒でニュース]アウディ『TT』生産終了…名車がラインアップから退く
レスポンス
まさかの急展開! タナクのクラッシュでヌービル戴冠確定。トヨタにビッグチャンス到来|WRCラリージャパンDAY4午前
まさかの急展開! タナクのクラッシュでヌービル戴冠確定。トヨタにビッグチャンス到来|WRCラリージャパンDAY4午前
motorsport.com 日本版
マナー違反?それとも法令違反? バイクでのすり抜けの法的扱いとは
マナー違反?それとも法令違反? バイクでのすり抜けの法的扱いとは
バイクのニュース
日産の「新型スポーティセダン」公開に反響多数!?「ほしい」「格好いいよね」 迫力エアロ採用の「ラティオ」後継車! VLでスポーツな「アルメーラ」比国に登場
日産の「新型スポーティセダン」公開に反響多数!?「ほしい」「格好いいよね」 迫力エアロ採用の「ラティオ」後継車! VLでスポーツな「アルメーラ」比国に登場
くるまのニュース
フォルクスワーゲン、2026年にEVモデル全面刷新へ エンジン車縮小と「ポロ」改良を明言
フォルクスワーゲン、2026年にEVモデル全面刷新へ エンジン車縮小と「ポロ」改良を明言
AUTOCAR JAPAN
『レンジローバー』がオーバーヒート、リコール
『レンジローバー』がオーバーヒート、リコール
レスポンス
衝撃50Gの大クラッシュも、コラピント決勝出場へ。再検査受け問題なし……マシンもなんとか修復
衝撃50Gの大クラッシュも、コラピント決勝出場へ。再検査受け問題なし……マシンもなんとか修復
motorsport.com 日本版
VW ティグアン 新型発表、米国はひと回り大きい『タイロン』ベースに…ロサンゼルスモーターショー2024
VW ティグアン 新型発表、米国はひと回り大きい『タイロン』ベースに…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
さらば50cc…手に入れるなら今!? 50cc人気3選、今はまだ買えるの?
さらば50cc…手に入れるなら今!? 50cc人気3選、今はまだ買えるの?
バイクのニュース
「首都高の“ETC”」利用率が98%!? それでも「料金所」に”係員“なぜ存在? 料金所スタッフの勤務実態とは
「首都高の“ETC”」利用率が98%!? それでも「料金所」に”係員“なぜ存在? 料金所スタッフの勤務実態とは
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村