ベテランモータースポーツジャーナリスト、ピーター・ナイガード氏が、F1で起こるさまざまな出来事、サーキットで目にしたエピソード等について、幅広い知見を反映させて記す連載コラム。今回は、2024年末で長年のパートナーシップに終止符を打つことを決めた、ケビン・マグヌッセンとハースの歴史を振り返る(全3回)。
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F1コラム:マグヌッセンとハースの稀有な歴史(2)歴代チームメイト3人との比較。ヒュルケンベルグがもたらした影響
■マグヌッセンとハースのマシン
マグヌッセンは、ハース加入後、数シーズンは、マシンにうまく適応した。いくつかのマシンの特異性に馴染むという点で、ロマン・グロージャンよりもはるかに優れており、特にブレンボ製ブレーキがうまく機能しなかったVF-17ではその傾向が顕著だった。
グロージャンは不満を言い続け、チームに、カーボン・インダストリーのブレーキを使用した費用がかかる並行プログラムを導入させたが、マグヌッセンは黙々と仕事に取り組んだ。
マグヌッセンはシーズンを通して与えられた機材から最大限のパフォーマンスを引き出すことに努めた。これは、チームメイトとは正反対の態度であり、チーム内外の大勢の人々の支持を得るきっかけとなった。マシンの問題を、アドレナリン、勇気、意志力、天性の才能で解決しようと努力するレーシングドライバーは、不満を言い続けるドライバーよりも好意的に見られるのは当然のことだ。
マグヌッセンは、天性の才能と努力でVF-17のブレーキ問題を乗り越えることができたが、昨年のVF-23では力不足だった。このマシンは最初から彼のドライビングスタイルに合っていなかったのだ。
「コーナーを通過する際に、マシンバランスが変化しすぎる」とマグヌッセンは訴えていた。
コーナーでの安定性の欠如は、マグヌッセンのアグレッシブなドライビングスタイルとは調和せず、これが、シーズンを通して予選でニコ・ヒュルケンベルグにしばしば大きな差をつけられる原因になった。
ヒュルケンベルグは、マグヌッセンよりもはるかにうまくVF-23の特性に適応した。F1で9年を過ごしたマグヌッセンが、2023年型マシンに自分のスタイルを適応させることができなかったのは驚くべきことだった。「期待外れ」と表現する人もいるかもしれない。
F1史上最も長いドライバーとチームの関係の“終わりの始まり”は、ここにあったのかもしれない。
■マグヌッセンとハースの稀有な歴史(1)性格が似ていたシュタイナーとの蜜月期と、小松体制での変化
■マグヌッセンとハースの稀有な歴史(2)歴代チームメイト3人との比較。ヒュルケンベルグがもたらした影響
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