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ボルボの2023年 細かすぎて伝わらない? しかし確実進化 ボルボ2023年モデル展開を読み解く

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ボルボの2023年 細かすぎて伝わらない? しかし確実進化 ボルボ2023年モデル展開を読み解く

電動化へ 変化するラインナップ

1987年に日刊自動車新聞社が発行した「外国車ガイドブック」によれば、この年日本国内で販売されていたボルボ車は5台のみ。

【画像】PHEVもMHEVも着実進化【ボルボMY23の3モデルを詳しく見る】 全154枚

しかもセダンが4台に対しブランドの代名詞的なエステートは1台だけ。グレード分けのようなものは特に存在していない。

それに比べ今は……すごいことになっている。

ピュアEVが2モデル、PHEVが6モデル、48Vのマイルドハイブリッドは8台もある。そこからさらに、グレードによって枝分かれしているので相当な数になるはずだ。

パワートレインに関してもかつてのエンジンはガソリンのみで、違いといえばターボの有無くらいのもの。

それが今は純粋な内燃機関以外にさまざまな電動化パワートレインも混在している。

といってもボルボの場合ディーゼルは全車電動化のタイミング(2020年)で終了しているが、それと入れ替わるようにしてピュアEVが登場したかたちになる。

電動化が自動車世界全体の命題となっている昨今は、他のヨーロッパメーカーのモデル数もボルボと同じかそれ以上に多い所も多い。

だがそれでも、今のボルボのモデル構成が特に「難しい」と感じる背景には上記の基本構成以外にもさまざまな理由があるのだ。

リチャージは本格電動モデルの証

昨年ボルボ初のピュアEVであるC40リチャージがデビューした際、「Recharge」という文字列が、ハイブリッドのみならずピュアEVの車名にも付くのだと知って(?)と思ってしまった。

だがこれは読んで字のごとく、リチャージ=プラグを挿して充電できるモデルを意味するという説明を受け納得がいった。

つまり車名にリチャージの付かないモデルはすべて48Vマイルドハイブリッドということになる。

またMY23以降、リチャージモデルはすべてモールやグリルなどがダークなフィニッシュになるという点も新しい。

これによりMHEVモデルとそれ以外のハイブリッドorピュアEVが識別できるようになったわけだ。

そうそう「ダークな仕上げ」に象徴される新しいグレード構成も本稿を思いついた要因になっている。

以前のボルボはスポーティなRデザインと上級のインスクリプション、そしてベーシックなモメンタムというグレード構成になっていた。

ところが今回からはグレード分けが外装と内装で別々になってしまった。

個人的にはベーシックなモメンタムと上級のインスクリプションという関係性がようやく肌感覚でわかってきたところだったので、これはちょっと残念な部分でもあるのだ。

序列は? トリムレベルは最難関

ボルボの新たな外装のグレード名はダーク、ブライト、ベースという3種類。

これは以前のRデザイン、インスクリプション、そしてモメンタムに相当する。

一方内装のトリムレベル(サンルーフやオーディオなども含む)はSPAプラットフォームのモデル(60や90シリーズ)は2種類、CMAモデル(40シリーズ)の場合は3種類に分けられている。

新たなトリムレベルの名称はSPAモデルの場合はアルティメットとプラスの2種類。これは従来のインスクリプションとモメンタムに相当するという。

一方CMAモデルの場合はアルティメットがインスクリプション相当なのはとSPAと同様だが、モメンタム相当はプラスプロ、そしてこれまで車名の末尾に何も追記されていなかったベーシックグレードがプラスと呼ばれることになる。

電動化を急速に推し進めているボルボだが、MY22の後期からガソリンエンジンをミラーバーン化し、さらに7速DCTを採用してさらなる効率アップを果たしているとか、ポールスターエンジニアードといった物理的な話は頭に入ってきやすい。

だが従来の名称が少しイレギュラーなかたちで変更されるというのは、なんともまあ覚えにくい。そう感じるのは筆者だけだろうか?

ボルボMY23の最重要変化とは?

ボルボは2030年からはBEV専業メーカーとなると宣言し、現在は段階的に電動化モデルの純度を高めている状況にある。

今はまさに歴史的な過渡期なのである。

だからこそグレード分けが一時的に複雑になっており、また名称や内容が変わりやすくもあるのだろう。

当たり前の話だが上記の内容を理解して車名を見れば、クルマのスペックはあらかた理解できるようになっている。

XC60リチャージ・アルティメットT6 AWDプラグインハイブリッドを例にとれば、トリムレベルはアルティメットで上級、T6 AWD=前後にモーター装備、末尾のプラグインハイブリッドの文字列を見るまでもなくリチャージなので外装はダーク仕上げ、といった感じである。

一方、重要なMY23の変更点はモデル名から読み解くことができないものだ。

PHEVモデルのパワートレインが刷新されているのだ。

バッテリーの変更によりEV走行の距離が約85-105%も伸び、リアモーターの出力が65%アップしたことで、よりEV寄りのPHEVへと生まれ変わっている。

今のボルボはモデル名を正しく理解するのは大変だが、一方で見た目の変化に比べ、その中身は大きな前進を果たしているのである。

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みんなのコメント

5件
  • XC60を例にとると、前期のモメンタムではAWDだったのが後期のピュアではFWDだったりする。トリムもファブリックで全体にグレードダウンしているが価格は同じ。事実上かなりの値上げになっています。
  • いつも大体そうだから恒例だし、何ならコレコレ感。

    知らない人は過去のモデルも一見同じでも細かく違ったりするんで、よく聞いた方がいいです。
    だから、一つの仕様に乗った事があっても仕様違いで全然違う事も普通にありますからねって話。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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