皆さん、こんにちは!小野木里奈です。今回は、Can-Amの『SPYDER RT LIMITED』の試乗記でございます。実は、こちらのCan-AmのSPYDER F3を過去に何度か試乗させていただいたことがあるのです。初めてのJAIA(日本自動車輸入組合)主催の試乗会に参加した時も、Can-AmのRykerに試乗しました。当時Rykerを初めて見た時は、この3輪の姿に衝撃を受け、「逆3輪車だ!」と興奮したのを覚えています(笑)
ちなみに『SPYDER RT LIMITED』は、普通自動車AT限定免許以上であれば乗ることが可能なのです。それでは、いってみましょう!
【画像】Can-Am『SPYDER RT LIMITED』の画像を見る(12枚)
さて、今回試乗する『SPYDER RT LIMITED』は、前輪などフロント周りを見ているとほとんど車のよう! 前2輪なので、バイクとは違ってもちろん車幅は広く1,554mmあります。私の身長は160cmなので、ほとんど変わらない幅なのです。
ハンドル周りを観察すると何やらボタンがたくさんありますし、液晶も大型でとても見やすいカラーディスプレイ。特に、このディスプレイは、どんな状況下でも見やすい仕様にしているんだそうです。
シートも広々と座れて、2人乗りをした時でもお互いがゆったり座れて窮屈を感じない広さだなと思います。そして、後部座席の方が前の人の体に触れて支えなくてもいいように、シート部分の両脇にアシストグリップもあります。
シートには前後どちらにもヒート機能が装備されており、寒い時にも活躍できますね。もちろん、シートだけでなく、グリップヒーターもあり、ハンドルだけでなく、後部座席のグリップにもヒーター機能が搭載されていました。
これまで、2輪車を試乗してきてグリップヒーターが装備されている車両に乗ったことはありましたが、シートに装備されている車両は初めてです。試乗した日は暑かったので、既にシートが熱くなっていて体験はできませんでしたが、冬の寒い日にもこの機能を試してみたいと思いました。特に女性は下半身を冷やしてはいけませんから!(笑)
そして、『SPYDER RT LIMITED』にはスマホと連携して音楽も流せる機能も装備されています!スピーカーも車体に内蔵されていて、こんなに豪華な機能がノーマル仕様で装備されているのに驚きます。ちなみにスピーカーはハンドル周りだけでなく、なんと後部座席側にも備えられていて、2人乗りをしているときにお互いに音楽を楽しめるのも素敵ですよね。また、このフロントにあるシールドも電動で上下に位置を変えられるそうで、自分の身長に合わせて調節できるのです。
それでは、恒例の足つきチェックでございます!と、いっても車体を2輪車のように足で支える必要はないので、このように足を地面に着く必要はないのです。乗る時も、片足を地面に着いた状態でもう片方の足を広げて跨るのではなく、一度フロアボードに乗ってから片足を広げて跨ります。このフロアボードも大きめなので、乗った時にバランスが取りやすいのです。また、フロアボードの長さも十分にあり、自分にとって足を置きやすい場所を自由に探ることができます。
総重量は224kg。動かせない重さではありませんが、車のようにパーキング機能があり基本的には駐車してエンジンを停める際はパーキング状態になっているので、エンジンをかける前に押し歩きをするという選択肢はないと考えた方がいいと思います。代わりに車のようにバック機能があるので、エンジンをスタートさせたらバック機能を利用して目的位置に移動することが『SPYDER RT LIMITED』を運転する上で必要な技術でしょう。
私も最初は車のような操作方法かと思いましたが、ハンドルはバイクですし感覚を掴むまでとても難しかしいと思った印象です。何度も車体を切り返してしまいました (笑) ただ車と違って体が剥き出しなために見通しがいいので、周囲の確認は実にしやすいです。
エンジンをかけてから発進まで通常のバイクの操作方法とは異なり、パーキング機能があるのでそれを扱うボタンを操作します。この車両はAT車の部類に入るのでクラッチ機能がありません。ギアチェンジは、足元でシフト操作する必要はないのですが、手元で操作を行います。1~6速までありますが、そもそも1330ccという排気量なので、私はそんなにスピードは上げられませんでした (笑)
例えば、2輪車であればもう少しスピードを上げたときの感覚を体験してみようかなと思うのですが、『SPYDER RT LIMITED』のバランスの取り方が2輪車とはまるで違う感覚なので試乗会ではそこまでスピードは出せませんでした。
ニーグリップするように車体を足で挟んではいますが、コーナリングの時も車体を倒して曲がるわけではなく、ハンドルを切って曲がるので体感が全く違うのです。そして、パワーもあるので、とにかく集中して体勢を整えていないと体が遠心力でカーブの外側に飛ばされるような感覚になります。車とも違うし、どちらかというとテーマパークのゴーカートに乗った感覚と似ていました。
ちょっとスピードを出した時にこの感覚に慣れていないとハンドル操作するのが大変で、遠心力に負けて曲りきれなくなりそうなこともあり、ちょっと怖くて私はそこまでスピードを出すことができませんでした (笑) 直線はこれまでの2輪車と同じようにある程度スピードを出せていても、コーナリングは特に注意しないと慣れないうちは危ないと思います。
乗っている時、車体からはものすごく元気なエンジン音がアクセルを開くたびに聞こえてくるのですが、その割には体にあまり振動がこないことと、さらにゆったりと座れるシートとフロアボード、楽な運転姿勢もあり体への負担が少ないのが魅力的です。
基本的には3輪でしっかり路面を捉えているので、停車中も足を地面に着いて車体が倒れないように支える必要もありません。停車中に足を出さなくてもいいことは、2輪車と比べてとても大きいメリットかと思います。いちいち赤信号のたびに車体を支えることはバランスが取れていても、やはりじわじわと体への負担は溜まっていくからです。
ただ、実際に運転してみて、運転席側のシートの背もたれは、個人的に座った時に空間が空くのでこの微妙なスペースが気になります。背もたれとして使用しなくてもいいのですが、せっかく後部座席の高さを上げて背もたれのような箇所があるからこそ、停車中だけでもちょっと腰をよりかけることができたらさらにツーリングの疲労を改善できるのになと思いました。
2輪車とはまた全く違った乗り味を体験させてくれた『SPYDER RT LIMITED』。2輪車で感じる体への負担などを補うような機能が豊富なところが本当に魅力的です。
3輪だからこそ車体は大きくなってしまうのは避けられませんが、そのデメリットを払拭するかのように乗り手にとっての快適な機能で『SPYDER RT LIMITED』は溢れています。ただ、パワーも大きいですし運転操作や体感も2輪車とはまるで違うので乗りこなすまでは練習が必要です。
AT車だからといって、他の大型スクーターと同じ感覚で乗ることはしないよう気をつけていただきたいです。でも、こんな大型3輪車を乗りこなしたら、車ともバイクとも違う、『SPYDER RT LIMITED』でしか味わえないツーリングを楽しめるんだろうなと今回改めて思いました。
『SPYDER RT LIMITED』の価格(税抜)は、418万1100円です。
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みんなのコメント
これまでさんざ悪評立てられてるから