■足元から金ピカにしたい!
「オシャレは足元から」というのは、クルマにも当てはまります。ホイールをドレスアップすることは、自分のクルマをこだわりの1台に仕上げるための第一歩だといえるでしょう。
日本でもBBSやレイズやエンケイといった世界的に有名なホイールメーカーが存在しますが、カスタムカーの本場であるアメリカには超ド級のホイールを販売するメーカーがあります。
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サンフランシスコから北東に約30kmのところにサクラメントという都市があります。ここに本拠をおくリムズブック社は、そんな超ド級のホイールを製造しています。
主に高級セダンや高級SUV、スーパーカーに向けた18インチから最大34インチのホイールを製造・販売。
同社が販売するのは主に鍛造ホイールですが、一般的に、鋳造に比べて鍛造の方が軽量・高耐久のものをつくりやすい一方、デザイン面で難易度が高くなるといわれています。
ですが、リムズブック社では、独自の技術により、まるで芸術品ともいえるオリジナリティの高いデザインのホイールを提供しています。そのなかでも、とくにインパクトのあるホイールを紹介します。
●アジア向け? 金×龍はゴージャスのド定番!
中国をはじめとするアジアの国々では、金色や龍のモチーフは縁起のよいものとして好まれていますが、それをホイールにまで展開してしまおうというのが「MF880」です。このホイールはSNSで話題になり、リムズブック社の名前を一躍有名にしました。
MF880の基本構造は一般的な5スポークのホイールですが、それぞれのスポークに巻き付くように5体の龍があしらわれています。
通常モデルは全体が金色でおおわれているものになりますが、ベースが黒で龍が金、あるいはベースが黒で龍が銀、ベースが銀で龍が金といった派生バージョンもあります。
サイズは20インチから24インチまで用意されており、おもにメルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェ、ランドローバーなどの高級SUVへの装着を想定して開発されました。
日本でこのホイールを装着するのは少々勇気が必要ですが、価格は送料や工賃をのぞいて4本で2万7200ドル(約290万円)となるため、相応の財力も必要なようです。
●跳ね馬専用!? 馬蹄がモチーフの複雑ホイール!
スーパーカーといえば、純正でも派手なデザインのホイールが多く用意されていますが、リムズブック社では純正品をさらに超えるド派手なデザインのものを用意しています。
「F180」と名付けられたそのホイールは、その名から想像されるようにフェラーリ専用であり、センターにはフェラーリのロゴである「跳ね馬」があしらわれています。
F180のスポーク部は、馬のヒヅメにはかせる馬蹄(ホース・シュー)がモチーフとなっています。欧州では馬蹄を幸運の象徴とする文化があることから、そうしたジンクスを大事にするフェラーリオーナーがメインターゲットのようです。
また、F180は「スタッガード」とよばれる、2層構造によってつくられています。ホイールの外側であるリム部分と、スポーク部分を別々に成形した後に、それぞれを合成するという手法が用いられています。それによって、強度を保った上でより複雑な構造のホイールとすることが可能です。
実際にF180ではリムはレッド、スポークはゴールドのツートンカラーとなっているほか、リムとスポークをつなぐリベットもデザイン上のアクセントとなっています。
サイズは20インチと21インチのふたつのみで、表面処理はポリッシュ、ブラッシュ、クロームの組み合わせから選択可能です。お値段は4本で144万ドル(約150万円)と、フェラーリオーナーなら余裕の金額かもしれません。
■アメリカン・ラグジュアリーなホイールも存在!?
●現代風アメリカン・ラグジュアリー・ホイール!
かつて戦前から戦後にかけて、ワイヤースポークを用いたワイヤースポークホイールがレーシングカーやスポーツカーなどで用いられていた時代がありました。
ワイヤースポークホイールには、軽量かつ高剛性という特徴のほか、ワイヤースポーク自体がしなることでサスペンションの機能を補完するという効果がありました。
現代ではより軽量かつ高剛性のアルミホイールが登場したことや、サスペンション自体の機能が向上したことで新車に採用されることは皆無ですが、そのデザイン性から旧車ファンを中心に根強い人気があります。
リムズブック社の「タービンワイヤーホイール」シリーズは、そんなワイヤースポークホイールを現代風に解釈し直しています。
主にキャデラックやリンカーンの高級SUV向けに開発されており、中心部となるハブ部分には、キャデラックもしくはリンカーンのロゴが入った専用のノック・オフ・キャップでキャリパーと装着します。
最大の特徴であるスポークは、72本のワイヤーから構成されています。それぞれのスポークとリムはボルトで接合されているため、強度もじゅうぶんに保たれています。
また、このホイール最大の特徴は、全体が24金でメッキされていることです。サイズはおもに旧車系カスタム用の小径13インチから15インチに加えて、大径の17インチから22インチまで段階的に用意されています。
金ピカのホイールは、まさに「アメリカン・ラグジュアリー」といった感じですが、4本で1万3120ドル(約140万円)と価格もまたド派手です。
ホイール交換はドレスアップの定番ですが、その一方で、社外品のホイールへの交換は専門的な知識や技術が必要不可欠であり、また粗悪品を装着してしまうと安全性や走行性能が低下するおそれがあります。
また、日本で走行するためには日本の保安基準に適合したホイールである必要があります。今回紹介したリムズブック社の製品も、原則としてアメリカ内での使用を前提としているため、日本での使用には注意が必要です。
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