いくつになってもクルマに憧れのひとつ。そんなアクティブシニア世代のドライバーにオススメなのはどんなクルマなのか? 今回は、カッコ良さと性能、そして安全性や性能を兼ね備えたリーズナブルかつ渋めの5車を紹介したい。
文:長谷川 敦/写真:トヨタ、フォルクスワーゲン、ホンダ、マツダ
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乗りやすさはお墨付き。使い勝手も抜群のコンパクトモデル
●トヨタ ヤリス クロス
トヨタのヤリスといえば、日本のみならず世界的にも著名なコンパクトカーだが、ここではその派生モデルであるヤリスクロスに注目。
ヤリス クロスはその名称どおりヤリスをベースにしたクロスオーバーSUVで、ヤリスと共通のプラットフォームを採用しながら室内空間の拡大や乗降性の向上などを実現した。
ベースとなったヤリスよりも全長、全幅、全高が拡大され、ヤリスの5ナンバーに対して3ナンバーサイズとなっているものの、クロスオーバーSUVとしてはコンパクトにまとめられている。
パワーユニットはガソリンエンジンとハイブリッドの2種類を用意し、駆動システムはFFと4WDをラインナップするなど、好みや目的に応じたチョイスが可能だ。
安全装備が充実しているのもポイント。対向車や人物などとの衝突を回避するプリクラッシュセーフティや、シフト操作をミスした時やバック走行時にスピードを抑制して被害抑えるドライブスタートコントロールなどが装備され、さすがに若い頃ほどには反射神経を発揮できないベテランドライバーをサポートしてくれる。
もちろん、見た目の良さも魅力のひとつ。欧州市場をメインターゲットにデザインされたヤリス クロスのルックスは現代的なもので、センスの良さを感じさせる。
乗車時のアイポイントが高く、運転がしやすいのも見逃せない。
●MAZDA 2
かつてはデミオと呼ばれ、初代モデルは大ヒットしたことによってマツダの経営危機を救った救世主ともいわれているのがMAZDA2。
マツダの車名世界統一戦略よってデミオが「2」になったのは現行モデルの一部改良型からで、これは通算4代目にあたる。
初代のヒットでデミオの存在は世界のコンパクトカー市場に完全に定着し、それは4代目の現行型でも変わらない。
MAZDA2最大の魅力はコンパクトながら申しぶんのない性能と機能を有していることにあり、3代目からイメージを継承しているボディデザインの評価も高い。
ともすればチープなイメージを持たれることもあるコンパクトカーだが、このマツダ 2はそれを感じさせない上質なルックスに仕上げられているので、ミドルエイジのドライバーが乗ってもアンマッチにはならない。
気になる安全装備は、衝突被害軽減ブレーキやブラインドスポットモニター、車線逸脱警報などを備えたi-ACTIVSENSEがドライバーを的確にサポートし、軽量かつ高剛性なSKYACTIV-BODYが抜群の衝突安全性を発揮する。
イケてる軽自動車だってある
●ホンダ N-ONE
抜群に高い実用性や走りの良さ、そして入手しやすい価格で大ヒットモデルになったのがホンダ製軽ミニバンのN-BOX。
そのN-BOXが属するNシリーズの乗用車として2012年に初代モデルが登場したのがN-ONEだ。
Nシリーズは660ccエンジンを搭載する軽自動車だが、そのクオリティは極めて高く、ミニバンのN-BOX、ワゴンのN-WGNに続いて登場したN-ONEもまた、クラスを超えるレベルのクルマに仕上がっている。
N-ONEのボディスタイルは、1967年に発売されたホンダ初の量産型乗用車・N360をモチーフに現代的なアレンジを加えたもので、基本的なデザインは2012年発売の初代モデルと2020年登場の2代目で共通している。
もちろん中身は初代から2代目への進化に伴って改良され、特に安全運転支援システムは、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制、車線維持支援などの機能を持ったHonda SENSINGの標準装備で高い安全性を実現した。
そして注目なのがマニュアルトランスミッション搭載車も設定されていること。
スポーツドライビングの原点ともいうべきマニュアル操作が楽しめるのもこのクルマの魅力だ。
軽自動車は女性や商用というイメージを持つ人もまだまだ多いが、コンパクトなサイズは街乗りに適しているし、走行&安全性能も十分に高い。
オマケにスタイリッシュなN-ONEなら、ナイスミドルのオジサマでも違和感なく乗れるはず。
ワゴンに乗りたいならコレ!
●トヨタ カローラ ツーリング
たくさんの荷物を積むことができるため、長期旅行をはじめとするレジャーでも活躍するワゴン車は根強い人気を保っている。
当然ながら各メーカーではワゴンモデルを多数ラインナップしているが、ここではトヨタのカローラ ツーリングを推したい。
世界的大衆車のカローラには多数の派生モデルが存在していて、そのなかでもワゴンタイプは長い歴史を誇っている。
そんなカローラワゴンシリーズでは最も新顔にあたるカローラ ツーリングは、2019年に初代となる現行型がデビューしている。
カローラシリーズの通算12代目をベースとするカローラ ツーリングは、走行性能や使い勝手、そして安全性すべてにおいて高い仕上がりを見せ、価格もスタンダードなXグレードでは約236万円~と手頃。
さらに安全性能も、前出のヤリスクロス同様にToyota Safety Senseがしっかりとドライバーや周囲の安全を確保してくれる。
若々しさを感じさせる外観デザインもポイントが高い。
ドイツの小粋なコンパクトモデル
●フォルクスワーゲン ポロ
ドイツの老舗・フォルクスワーゲン(VW)が1975年から販売しているコンパクトカーがポロ。
同社のゴルフと同じくエンジンを横置き搭載するFF方式のモデルだが、初代モデルからゴルフよりはやや小ぶりで、それは通算6代目の現行型でも変わっていない。
2017年にリリースされた現行モデルは翌2018年から日本国内販売がスタートし、2022年にはマイナーチェンジが行われている。
ボディデザインはドイツ車らしい堅実なものだが、同時に飽きのこない洗練度を見せ、日本国内の風景にもマッチする。
車両の前後・左右方向の制御を行う多彩なドライバーアシスタンスシステム・IQ.DRIVE搭載モデルが用意されているのも頼もしい。
価格も約288万円~と求めやすく、国産車とともに購入を検討したいクルマの一台といえるだろう。
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