現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ自動車メーカーは「ドアの開閉」にこだわるのか? JLRの自動ロボット「ルディ」が大活躍! −40度~80度の環境下でドアの開閉耐久テストに従事

ここから本文です

なぜ自動車メーカーは「ドアの開閉」にこだわるのか? JLRの自動ロボット「ルディ」が大活躍! −40度~80度の環境下でドアの開閉耐久テストに従事

掲載 1
なぜ自動車メーカーは「ドアの開閉」にこだわるのか? JLRの自動ロボット「ルディ」が大活躍! −40度~80度の環境下でドアの開閉耐久テストに従事

JLRが自動ロボット「ルディ」を導入

ジャガー・ランドローバー(以下JLR)は、自動ロボット「ルディ」をドアの耐久性と品質のテストに導入しています。ルディは12週間にわたるサイクルでドアの開閉を8万4000回実施し、車両が承認される前に車両の生涯使用を再現するドア使用チェックを行います。このドア開閉ロボットの役割について紹介します。

ジャガー・ランドローバーのPHEV販売台数が前年比59%増!「レンジローバー」のBEVの予約待ちは4万8000人以上…JLRが好調に見えるわけとは?

マイナス40度の環境下でドア開閉の耐久性テストを行う

JLRは、英国のゲイドン・エンジニアリングセンターに次世代の高級車開発に向けて2100万ポンド(約41億)を投じたテスト設備を導入している。そのなかでも今回紹介するのは、自動ロボット「ルディ」だ。

ルディは北極の平均気温であるマイナス40℃という極寒の環境下で、ドアの耐久性と品質をテストする重要な役割を担っている。12週間にわたるテストサイクルでは、ドアの開閉を8万4000回繰り返し、車両の生涯使用を再現する。これは、人間が週3回ジムでウエイトトレーニングを17年以上続けるのと同等の負荷に相当する。またルディはカリフォルニア州デスバレーの日中の気温に匹敵する82℃の暑さにも耐えることができるという。

ルディは車両のドアの開閉テストを担当し、開閉時の音や振動、パネルのアライメント、ヒンジやロック機構の剛性を分析する。テスト中、ルディは車両と対話しながら最も過酷な気温でもドア機能が機能することを確認する。

JLRのコンポーネント&システム・テスト・マネージャーのトーマス・ラブ氏は、このようにコメントしている。

「ドアは顧客が車両と最初に接する部分です。そのため、この体験が私たちのモダンラグジュアリー基準を反映するよう製造されることが重要です。寒暖の温度変化における開閉方法方法からドアが閉まる音まで、当社の車両のドアのすべての要素が使用期間全体にわたって洗練され、信頼できる状態を保つことが重要です」

AMWノミカタ

仮に1日に自動車のドアを10回開閉するとして、それを10年間続けるとその回数は3万6500回となる。8万4000回の開閉テストの回数が他車のテストに比べて特別多いかと言えばそれほどでもない気がするが、マイナス40℃から80℃の環境で稼働できるロボットを持っているということは、さすが世界中の道を知り尽くしているJLRといわざるを得ない。

数十年前の話だが、ドイツのプレミアムブランドのエンジニアに「ドアの開閉音」だけを研究しているスタッフがいると聞いて驚いた。トーマス・ラブ氏の言うように、ドアはブランドに触れる最初の重要なパーツである。機械的な「信頼」とともに「洗練の追求」や「エモーショナルな感動」がモダンラグジュアリーブランドのクルマの各パーツには当然求められてくる。今後もルディ君の働きで顧客に感動を与える、より良い製品になることを期待したい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

異才「ハイドロ」を奢られた小型車シトロエン「GSブレーク」に試乗! 実用ワゴンなのに極上のドライビングプレジャーでした【旧車ソムリエ】
異才「ハイドロ」を奢られた小型車シトロエン「GSブレーク」に試乗! 実用ワゴンなのに極上のドライビングプレジャーでした【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
納屋物件ランボルギーニ「ミウラ」が9000万円オーバーで落札! エンジンとミッションがない状態でも別格の高値をつけたスーパーカーの来歴とは?
納屋物件ランボルギーニ「ミウラ」が9000万円オーバーで落札! エンジンとミッションがない状態でも別格の高値をつけたスーパーカーの来歴とは?
Auto Messe Web
ポルシェ「911」のオープンモデルを試す!「カブリオレ」と「タルガ」は「後期型」になって何が進化した?
ポルシェ「911」のオープンモデルを試す!「カブリオレ」と「タルガ」は「後期型」になって何が進化した?
Auto Messe Web
ついにアストンマーティン「ヴァルハラ」の全貌が明らかに! F1由来のフレームにプッシュロッド式のフロントサスペンションに見る本気度とは?
ついにアストンマーティン「ヴァルハラ」の全貌が明らかに! F1由来のフレームにプッシュロッド式のフロントサスペンションに見る本気度とは?
Auto Messe Web
30万円で買ったスズキ「ジムニー」は仕事の相棒! 燃費の悪さに不満も豊富なパーツから何を選ぶか計画している時間が至福のとき
30万円で買ったスズキ「ジムニー」は仕事の相棒! 燃費の悪さに不満も豊富なパーツから何を選ぶか計画している時間が至福のとき
Auto Messe Web
走行距離3万キロの奇跡の日産初代「バイオレット」は内外装ともにオリジナル状態をキープ!「当時のカタログと同じホワイトリボンのタイヤが欲しいですね」
走行距離3万キロの奇跡の日産初代「バイオレット」は内外装ともにオリジナル状態をキープ!「当時のカタログと同じホワイトリボンのタイヤが欲しいですね」
Auto Messe Web
バブリー感たっぷりなベンツ「500SEC」をガルウイングに! 80年代欧州チューナー魔改造車の現在の評価は? 当時はベースの2倍以上でした
バブリー感たっぷりなベンツ「500SEC」をガルウイングに! 80年代欧州チューナー魔改造車の現在の評価は? 当時はベースの2倍以上でした
Auto Messe Web
初めてのマイカーはホンダ「1300 クーペ」…ドライサンプが自慢の「ナイセストカー」でナイスな青春を謳歌!【クルマ昔噺】
初めてのマイカーはホンダ「1300 クーペ」…ドライサンプが自慢の「ナイセストカー」でナイスな青春を謳歌!【クルマ昔噺】
Auto Messe Web
懐かしいマツダ「キャロル360」の2ドアを動態保存! 動くクルマは日本に3台ほどと言われる超希少車を唯一カスタムしたポイントは?
懐かしいマツダ「キャロル360」の2ドアを動態保存! 動くクルマは日本に3台ほどと言われる超希少車を唯一カスタムしたポイントは?
Auto Messe Web
日産「エルグランド」にスライドドア電動ステップがあった!「シーマ」から乗り換えた家族用マイカーは「オーテック」が仕上げた「VIP」でした
日産「エルグランド」にスライドドア電動ステップがあった!「シーマ」から乗り換えた家族用マイカーは「オーテック」が仕上げた「VIP」でした
Auto Messe Web
スズキ「キャリイ トラック」に「ハヤブサ」エンジンを搭載! スケルトン化した魔改造ドリフト仕様をカスタムポイントとは?
スズキ「キャリイ トラック」に「ハヤブサ」エンジンを搭載! スケルトン化した魔改造ドリフト仕様をカスタムポイントとは?
Auto Messe Web
待望の声にこたえて…ブリッドからチャイルドシートが登場!「コンフォルテ・レーシング」は15カ月~12歳まで対応、価格は5万5000円
待望の声にこたえて…ブリッドからチャイルドシートが登場!「コンフォルテ・レーシング」は15カ月~12歳まで対応、価格は5万5000円
Auto Messe Web
BMW「M2」がパトカーになった! ACシュニッツァーが手掛けたポリスカーは法規を厳守したチューニングカーでした…TUNE IT! SAFE!(安全にチューニングを)
BMW「M2」がパトカーになった! ACシュニッツァーが手掛けたポリスカーは法規を厳守したチューニングカーでした…TUNE IT! SAFE!(安全にチューニングを)
Auto Messe Web
15台のみ生産! ベンツとマクラーレンのダブルネーム「SLR」をチューナーが手掛けた個体にプレ値はつくのか?…約4000万円で落札
15台のみ生産! ベンツとマクラーレンのダブルネーム「SLR」をチューナーが手掛けた個体にプレ値はつくのか?…約4000万円で落札
Auto Messe Web
大阪発・スーツケース大に畳めるEV!?「ジョーカー」試作機、公道テストへ【動画あり】
大阪発・スーツケース大に畳めるEV!?「ジョーカー」試作機、公道テストへ【動画あり】
グーネット
2024年、ロールス・ロイスの至高のビスポークを振り返る…カスタマーと「会話」することから生まれたクラフツマンの高い技術力を見てみよう
2024年、ロールス・ロイスの至高のビスポークを振り返る…カスタマーと「会話」することから生まれたクラフツマンの高い技術力を見てみよう
Auto Messe Web
三菱「デリカD:5」にポップアップルーフ装備車があった!? 西尾張三菱自動車販売から購入した「D:POP」で日本全国を走って楽しんでます
三菱「デリカD:5」にポップアップルーフ装備車があった!? 西尾張三菱自動車販売から購入した「D:POP」で日本全国を走って楽しんでます
Auto Messe Web
2億円超えのイタリアンハイパーカーがついに現る! デ・トマソがクラシックカーの美学と革新技術を融合させた新型「P72」の量産モデルを発表
2億円超えのイタリアンハイパーカーがついに現る! デ・トマソがクラシックカーの美学と革新技術を融合させた新型「P72」の量産モデルを発表
VAGUE

みんなのコメント

1件
  • dar********
    昭和時代の日本車ではドア開閉音が安っぽい感じの車が多かった。特に軽自動車や小型の大衆車クラスがひどかった。ドリフのコントに使われるブリキの一斗缶を叩くような音をたてるドアがあった。最近は自動車メーカー各社の地道な研究·開発の結果かなりよくなっていると思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村