BBSが発表した全く新しいホイール素材
東京オートサロン2023の会場で行われたプレスカンファレンスで、BBSジャパンの北 秀孝代表取締役社長が発表したのは、聞きなじみのない「FORTEGA(フォルテガ)」という単語であった。
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新しいホイールの商品名のように思われるが、実はそうではなく、アルミホイール用の新しい素材の名前だという。アルミニウム合金新素材であるこの「フォルテガ」はBBSジャパンオリジナルの素材で、その性質としては、アルミ鍛造よりも120%強く、その剛性を維持したまま10%の軽量化を実現できるというもの。
ちなみに、「FORTEGA(フォルテガ)」のネーミングの由来は、イタリア語で「強い」を意味する「forte」と、「合金」を意味する「lega」をかけ合わせたものである。
比較のためブースに置かれた2本のホイールは、右側が従来のアルミニウム合金鍛造で製造されたホイール、左側が新素材であるフォルテガを採用したホイール。スポーク部分のデザインが、より繊細に薄く細くなっていることを比較して確認できるようになっていた。
ポルシェ・タイカンに装着して展示
BBSでは、この新素材を、大型化・重量増していくEV車に向けて使用していくということで、この世界初披露の場では重量級EVであるポルシェ・タイカンに装着して展示した。EVの場合、バッテリーはもちろん、そのほかの機能的付加物の追加によって年々大型化・重量増加するとしており、そのようななかでも航続距離の改善も求められるようになっているといい、そのためホイールの持つべき役割も多いという。「フォルテガ」は、そんなEVに必要な強さを確保しながら、ホイールを軽量化することで航続距離を伸ばすことが可能となり、実際に実験では約8%のバッテリー消費を改善させたとしている。
そのフォルテガを使用することで、高剛性と軽量化を両立し、BBSホイールの立体感や繊細さ、伸びやかさを表現するなど、デザインの自由度が高まったということだ。
EV化の波が押し寄せ、自動車業界のさまざまなことが変わっていくわけだが、ホイールの世界でもこのような新たな商品が登場することとなった。まだまださらなる変化が起きていくことを見ていきたいものだ。
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