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【新型カローラ 今わかっていることすべて】令和のカローラは53年間守った5ナンバーをなぜ捨てたのか?

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【新型カローラ 今わかっていることすべて】令和のカローラは53年間守った5ナンバーをなぜ捨てたのか?

 トヨタは、約7年ぶりにフルモデルチェンジする12代目「カローラ」および「カローラ ツーリング」を紹介するティザーサイトを2019年6月12日にオープンさせた。 

 すでに欧州や北米で先にカローラセダンおよびカローラツーリングスポーツがデビューしているが、日本仕様の発売日はアナウンスされておらず、ティザーサイトには、2019年秋にデビューと掲載されている。

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 そこで、もっと新型カローラを知りたい! という人のために、今わかっている新型カローラのすべてをお届けしよう! 

文/遠藤 徹
写真/トヨタ

新型カローラは国内専用ナローボディになる!

6月12日に新型カローラのティーザーサイトがオープン 。しかし、写真は海外仕様のカローラセダンとツーリングスポーツ(ワゴン)。 新型カローラのトヨタティザーサイトはこちら。
https://toyota.jp/the-new-corolla/

 まずは、新型カローラのティザーサイトに書かれていたポイントを紹介していこう。

1/グローバルモデルとTNGAプラットフォームを統一。
2/国内専用のナローボディを開発し、日本の道路事情に合わせた使い勝手の良さを実現。
3/カローラのイメージを一新させる、スポーティなワイド&ローシルエット。
4/グローバルモデルと共通のプラットフォーム(TNGA)を採用し、走行性能の向上と上質な乗り心地を実現。さらに、さまざまな道で走行実験を重ねてチューニングを施したサスペンションを搭載。
5/先進の予防安全パッケージ、Toyota Safety Senseを全車標準装備に加え、インテリジェントクリアランスソナー、パーキングサポートブレーキ(静止物)も採用。
6/優れた燃費性能とゆとりある走りを追求したハイブリッドシステムを採用。

 ティザーサイトに書かれていた内容は、ざっくりとした内容のものばかりだが、最大のポイントは国内専用のナローボディ(オーバーフェンダーがなく全幅が狭い)となる点だ。ではさっそく、今わかっている情報を順次紹介していこう。

日本発売は2019年9月17日、ツーリングは1カ月遅れて発売

欧州仕様のカローラセダン・プレステージモデル。日本仕様のデザインとは異なる。 「シューティング・ロバスト」(骨格で魅せる逞しさとアクティブさを併せ持つデザイン)がコンセプト

欧州仕様カローラセダン・プレステージモデルのリアスタイル。この角度だとフェンダーの膨らみがよくわかる。全幅は1780mm、日本仕様はナローボディとなり、全幅は1745mmとなる

 現行モデルは、セダンがアクシオ、ワゴンがフィールダーという車名だったが、新型はそれぞれ、カローラセダン、カローラツーリングという車名に代わる。

 日本発売日は、2019年9月17日に発表、セダンは同日発売、ツーリングは1カ月遅れて発売される。5ドアハッチバックのスポーツはそのまま継続販売する。

 新型カローラセダン、ツーリングで注目したいのは前述したが、現在欧州や北米、中国で発表されているカローラセダン、ツーリングとは違い、国内専用のナローボディとなることだ。

 ただし、1966年の初代モデル以来、53年間続いてきた5ナンバーサイズボディ(カローラルミオンなど派生モデルを除く)をついに捨て、3ナンバーボディとなる。現行モデルはヴィッツと同じBプラットフォームを共用化しており、全幅は1695mmにとどまる。

現行モデルのカローラアクシオ。全幅1695mmの5ナンバーサイズ


カローラフィールダーは5ナンバーサイズのステーションワゴンとして貴重な存在だった

日本仕様のボディサイズは全幅1745mmとなり3ナンバーに!

■各モデルのボディサイズ
●現行カローラアクシオ:全長4400×全幅1695×全高1460~1485mm、ホイールベース2600mm
●現行カローラフィールダー:全長4410×全幅1695×全高1465~1510mm(ルーフレールは+30mm、全高はタイヤサイズで異なる)、ホイールベース2600mm
●現行カローラスポーツ:全長4375×全幅1790×1460mm、ホイールベース2640mm

■欧州仕様カローラセダン:全長4630×全幅1780×全高1435mm、ホイールベース2700mm
■欧州仕様カローラツーリングスポーツ:全長4650×全幅1790×全高1435mm、ホイールベース2700mm
■欧州仕様カローラTREK:全長4433×全幅1790×全高1460mm、ホイールベース2700mm、最低地上高155mm


欧州仕様のカローラツーリングスポーツ・スポーティモデル。全幅は1790mmにも達する

スタイリッシュなデザインで日本でも人気が出そうな予感

★日本仕様のカローラセダンとツーリングのボディサイズ(予想)
全長4495×全幅1745×全高1435mm、ホイールベース2640mm

 新型カローラの日本仕様は、海外仕様の全長4630mmに対し、4495mmと135mm短く、全幅は1780mmから1745mmと35mm狭い、国内専用ボディサイズになる。ツーリングはアンテナ付きだと1460mmとなる。

 現在、日本で販売されているカローラスポーツは全幅が1790mmの3ナンバーボディだが、新型カローラセダン、ツーリングはカローラスポーツよりも全幅は45mm狭くなる。ホイールベースはカローラスポーツと同じ2640mmだ。

 プラットフォームはトヨタの新型プラットフォームTNGA( トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー) GA-Cを採用。

 骨格で魅せるたくましさとアクティブさを併せ持ったデザインで、TNGAプラットフォームの採用により、先代よりも全高を低く、トレッドを広げて、踏ん張り感のある低重心でスポーティなシルエットを追求している。

日本仕様のフロントマスクは、中国で販売されているカローラのスポーティグレード、レビンに似たデザインになる。欧州仕様のスポーティラインもこれに似たデザインだ

 残念ながら、国内専用のナローボディとなる日本仕様のエクステリアの写真は、まだ明らかにされていないが、欧州仕様に用意されているスポーティモデルに似たデザインになる見込み。日本仕様のカローラスポーツによく似ている。台形大型グリルと異形2灯式LEDヘッドランプの顔立ちだ。

 後ろのトランク部分を形成するクオーターパネルはセダンだと従来のようなきちんとした3ボックスではなく、一見するとクーペ的なファストバックタイプのデザインを採用。

基本的なデザインはカローラスポーツど同様で、これまのカローラよりも1ランク上の上質さが特徴(写真はカローラセダン1.8の欧州仕様)

  コクピットは基本的にはカローラスポーツと同じデザインを採用。TFTディスプレイとメーカー&ディーラーオプションとも8インチサイズのナビが基本。

 室内空間はカローラスポーツよりもホイールベースを60mm延長されており、リアシートの足元空間はクラストップレベルを確保しているという。

ボディサイズが拡大したぶん、室内空間は十分な広さを確保


カローラセダンの後席に座った状態。膝前空間にも余裕がある

 荷室部分はセダンがトランクを独立させているがツーリングの2列目シートは固定ではなく、前倒しが可能でフラットなフロアを実現。

 また、前倒しと前方への移動も可能。フラットフロアにするとゴルフバッグがツーリングで4個、セダンは3個積める。

幅、奥行きともに十分な広さを確保しているカローラセダンのラゲッジルーム

欧州仕様のカローラツーリングスポーツのラゲッジ容量は5人乗車時598Lを確保。リアシートを倒すとフルフラットになる


フルフラットにした状態のカローラツーリングスポーツ

2019年3月のジュネーブショーで公開されたカローラツーリングスポーツベースのクロスオーバー、カローラTREK。 前後のアンダーガードなどクロスオーバー風スタイルが特徴で、ルーフに乗っているのはコラボレーションしたTREK製のMTB。欧州での発売は2019年8月。カローラツーリングスポーツの最低地上高135mmから20mmアップし、155mmとしている

パワートレインはどうなる?

1.5L、直4と1.2L、直4ターボのガソリン、1.8Lのハイブリッドに加え、新開発の2Lハイブリッドも追加される可能性も

■新型カローラに搭載されるパワートレイン(予想)
●1.5L、直4ガソリン:95ps/12.3kgm
●1.2L、直4ターボ:116ps/18.9kgm
●1.8L、直4+モーターのハイブリッド
エンジン出力:99ps/14.5kgm
モーター出力:82ps/21.1kgm
●直列4気筒2L+モーターのハイブリッド【新開発】
エンジン出力:183ps/18.4kgm
モーター出力:109ps/20.6kgm

 パワートレインはカローラスポーツよりもワイドバリエーションで、NAガソリンの1.8L、直4、それに1.2L、直4ターボ、1.8Lハイブリッドを搭載する。遅れて欧州仕様の2Lハイブリッドが加わる可能性もある。

 駆動方式は、いずれもFF、4WDを設定。これまでハイブリッドは1.5L&1.8Lとも4WDの設定はなかったが、次期型では初めて4WDがラインアップに加わる。

 サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアが新開発のマルチリンクとなる。

 リアサスに高級車に使われるマルチリンクを採用したというのは、カローラがライバルひしめく欧州Cセグメントの頂点に立ちたいという、トヨタの意気込みを感じさせるものだ。

 カローラスポーツに装備された可変サスペンション、AVSはカローラツーリングに設定される。

 トランスミッションのメインはCVTだが、1.2L、直4ターボのセダンにはMT車も設定。ドライブモードはエコ、コンフォート、スポーツ、スポーツ+とカスタムから選べる。

 グレード構成は上級から「WxB」、「S」、「G-X」の3タイプでセダン、ツーリングとも共通。

 3Dドライバーメーター、プレミアムヘッドアップディスプレイ、JBLグリーンエッジプレミアムサウンドシステム、スマートフォンのワイヤレス充電、タッチ方式のマルチメディアシステムなど、最新のコネクティビティを装備するほか、 車両の制御ネットワーク(CAN)に接続する車載通信機(DCM)を全グレードに標準搭載したコネクティッドカーとして、トヨタが構築したコネクティッドカー向けの情報インフラである「モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)」から、さまざまコネクティッドサービスを受けることができる。

 また、単眼カメラとミリ波レーダーの性能を向上させることで第2世代に進化した予防安全パッケージ 「トヨタセーフティセンス」が、カローラスポーツと同様、標準装備される。

 ボディカラーはセダン、ツーリング共通で「WxB」が3色、「S」/「GX」が7色合わせて10色。新規は3色となるが、ツートーンカラーは今回設定しない。

2020年からトヨタ全系列店で発売

 2019年8月中旬にも事前の予約受付を開始する。10月1日から消費税引き上げになるわけだが、9月いっぱいのナンバー取得が可能な生産台数を相当数確保するため、各扱い店には割り当て台数を定め、すべて契約が可能なような対応策を取る方針とのこと。

 従来のカローラシリーズは上級コンパクトカーの位置づけだったが、次期型は完全なミドルクラスにシフトする。

 したがってセダンは2020年5月以降、従来のトヨタ店、トヨペット店でも扱う全系列で販売されるため、小型車のアリオン、プレミオは2020年中にもモデル廃止となる可能性が高い。

現行モデルのXグレードは1年程度継続生産

現行モデルのカローラアクシオ1.5X。価格はMTが150万7680円、CVTが162万5400円。いずれも2WDの価格

 現行モデルは2019年6月いっぱいでオーダーストップになり、在庫一掃セールをスタートさせている。ただベーシックグレードの「X」は法人向けの車両として1年程度継続生産する。

 そのほかのグレードは、在庫一掃セール車は大幅値引きで買える状況にあり、ひと声30万円引きが可能な状況にあり、なかには在庫を売りきった販社も出始めている。

※値引額は地域、時期によって変わってきますので参考程度にお考え下さい。

首都圏カローラ店営業マンに聞いた「生の声」

欧州仕様のカローラツーリングスポーツ。3ナンバー車となり、これまでの顧客層と変わってしまいそうだ

 最後に、首都圏のカローラを扱う、カローラ店の営業マンから、新型カローラに関する生の声を聞いたので紹介しよう。

●証言1
 トヨタ本社からつい最近、販売マニュアルが送られて来た。従来モデルの商談に来たお客さんには在庫車の説明と同時に次期型の概要を伝え、新旧型どちらでも選べるようにしている。

 次期型は全車3ナンバーサイズになり、大幅なクオリティアップになるが、価格が10万円以上高く、値引きも本体から5万円以下になると説明している。

 基本的にはカローラスポーツのセダンとワゴンバージョンであり、商品力アップしたぶん、売りやすくなると期待している。

 ただ2020年5月からはトヨタ全店扱いになり、トヨタ販売店同士の競争が激しくなるので、今のうちに可能な限りお客さんを確保しておきたいと考えている。

 従来モデルはすでにオーダーストップし在庫一掃セールに入っている。在庫があれば車両本体価格から30万円以上の値引きができるので、売りやすく、売りつくしてしまうのではないか。

●証言2
 次期型カローラシリーズは2019年7月中旬頃にメーカーの商品説明会があり、以降本格的なティザーキャンペーンをスタートさせる方向。

 3ナンバーサイズに拡大し、大幅なクオリティアップを図っているので、売りやすくなる。約7年ぶりのフルモデルチェンジなので、待ち望んでいるお客さんは多い。

 車両本体価格が10万円以上アップし、値引きもあまりできないので実質20万円くらいの割高感ある。それでも商品力のアップ、性能向上、使い勝手の良さでカバーできると予想している。

 残価設定クレジットを組み、毎月の支払額のリーズナブルさを重点に販売促進を目指したい。

 10月の消費税引き上げ前に納車できる台数を可能なかぎり稼ぐために、8月に入ったら早急に事前受注の準備に取りかかりたいと考えている。

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