ノリスが2戦連続のPP。超高速モンツァでマクラーレンがフロンロウ独占【予選レポート／F1第16戦】

　8月31日、2024年F1第16戦イタリアGPの予選がモンツァ・サーキットで行われ、ランド・ノリス（マクラーレン）が2戦連続となる今季4回目のポールポジションを獲得した。

　2番手にオスカー・ピアストリ（マクラーレン）、3番手にジョージ・ラッセル（メルセデス）が続いた。角田裕毅（RB）は16番手となった。

■Q1：新人コラピント、F1の洗礼受ける

　18分間のQ1は強めの西陽が照りつける快晴のもと、気温30度、路面温度50度と高めのコンディションでスタート。フェラーリの2台がコースインすると、あらゆる観客席からティフォシ（フェラーリの熱狂的なファンの総称）による歓声が注がれた。

　そんななか、シャルル・ルクレール（フェラーリ）がファーストアタックで1分20秒074をマークし、これがターゲットタイムとなるが、直後にランド・ノリス（マクラーレン）が1分19秒911を叩き出し、ルクレールを0.163秒上回ると暫定首位におどり出る。

　セッション終盤、ピットロードを進むフェルスタッペンと、ガレージから出たピアストリがあわや接触というシーンも見られた。

　一方、今回がF1デビュー戦となるフランコ・コラピント（ウイリアムズ）はQ2進出も現実的な好タイムを刻んでいたが、最終アタックのターン6でコースオフを喫してしまう。

　さらに、ケビン・マグヌッセン（ハース）が最終コーナーのクルバ・アルボレートでコースオフを喫し、マグヌッセンの後ろを走行していたランス・ストロール（アストンマーティン）らがイエローフラッグの影響を受けることに。

　Q1はノリスが最速。2番手ルクレール、3番手ピアストリ、4番手サインツというオーダーとなった。なお、フェルスタッペンは6番手となった。

　16番手角田、17番手ストロール、18番手コラピント、19番手バルテリ・ボッタス（キック・ザウバー）、20番手周冠宇（キック・ザウバー）の5台がQ1敗退となった。なお、マグヌッセンは14番手でQ2進出を果たしている。

■Q2：地元フェラーリに黄色信号。

　続く15分間のQ2。Q1開始時点よりも陽は傾いたが、気温は3度上昇するなかセッションはスタートを迎えた。

　フェラーリ勢がユーズドタイヤでQ2最初のアタックに挑むなか、マクラーレン勢とレッドブル勢は序盤からニュータイヤを投入。ノリスが1分19秒727で暫定首位に浮上すると、0.081秒差の2番手にピアストリ、0.147秒差の3番手に続いた。

　そんななか、Q2残り8分というタイミングでルイス・ハミルトン（メルセデス）が1分19秒641をマーク。ノリスを0.086秒上回り暫定位首位の座を奪うと、来季跳馬の担い手となるハミルトンの好走にティフォシからも拍手が送られた。

　一方、ニュータイヤに履き替えたフェラーリ勢だが、サインツは0.158秒、ルクレールは0.366秒ハミルトンには届かない。ルクレールは無線でアンダーステアをチームに訴えるなど、苦戦ぶりが浮き出る状況に。

　Q2終盤、各車がニュータイヤに履き替えてトップ10入りを目指す最後のアタックに臨んだ。フェルスタッペンはセクター2全体ベスト更新も0.021秒ハミルトンには届かず2番手に終わり、ハミルトンがQ2をトップで終えた。

　3番手ノリス、4番手サインツ、5番手ピアストリ、6番手ジョージ・ラッセル（メルセデス）、7番手ルクレール、8番手セルジオ・ペレス（レッドブル）、9番手アレクサンダー・アルボン（ウイリアムズ）、10番手ニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）までがQ3へ進出。

　以下、11番手フェルナンド・アロンソ（アストンマーティン）、12番手ダニエル・リカルド（RB）、13番手マグヌッセン、14番手ピエール・ガスリー（アルピーヌ）、15番手エステバン・オコン（アルピーヌ）の5台がQ2敗退となった。

■Q3：マクラーレン＆ノリスが連続PP獲得

　ポールポジションを決める最終Q3は12分間。気温は33度と変わらずも、路面温度は47度まで下がった。セッション開始早々にはガレージから出たサインツが、ピットロードを進むフェルスタッペンの眼前でピットレーンへエントリーするシーンも見られた。

　序盤からニュータイヤを履いたマクラーレン勢は早めにタイム出しに入ると、ノリスが1分19秒401で暫定首位に浮上。0.035秒差の2番手にピアストリが続き、早々にマクラーレンがワンツー体制となる。

　ファーストアタックを終えた時点で3番手ラッセル、4番手ハミルトン、5番手サインツ、6番手ルクレール、7番手ペレス、8番手フェルスタッペンと、トップ4チームが2台づつ並ぶ状況に。フェルスタッペンは最終アルボレートでミスがあり、無線でグリップ不足を訴える場面も。

　セッション終盤、ポールポジションを争う最後のアタック合戦が始まった。しかし、ペレスがターン7でわずかにコースオフ。さらにフェルスタッペンもターン6でごくわずかにコースオフした上に、ペレスが巻き上げた砂煙のなかでターン7に飛び込むという状況も影響してか、レッドブルの2台は大きくタイムを更新することは叶わない。

　一方、ノリスは1分19秒327までタイムアップしトップの座を死守。ピアストリも自己ベストを更新するが0.109秒チームメイトには届かず。ノリスが前戦オランダGPに続く今季4回目、F1キャリア5回目のポールポジションを獲得した。

　2番手にピアストリ、そしてノリスから0.113秒差の3番手にラッセルが続いた。以下、4番手ルクレール、5番手サインツ、6番手ハミルトン、7番手フェルスタッペン、8番手ペレス、9番手アルボン、10番手ヒュルケンベルグとなった。

　2024年F1第16戦イタリアGP、53周の決勝は9月1日の日本時間22時（現地時間15時）にスタートが切られる予定だ。

Comments

[yk1********]

フェラーリーはワンストップという賭に出たのです。
最期にタイヤがバーストして大敗を期す可能性もあった。
あえてそれを覚悟しても優勝が欲しかったのだ。