2019年3月11日、フランスのスーパーカーメーカーであるブガッティは、新型「ブガッティ ベイビーII」をジュネーブ国際モーターショーで発表した。
バッテリーとモーターで駆動する「ベイビーII」
イタリア出身のエンジニアでデザイナーのエットーレ・ブガッティが、1909年に自動車メーカー「Automobiles Ettore Bugatti」いわゆるブガッティを創設してから、2019年で110周年を迎える。これを記念したサプライズ誕生日プレゼントが、500台限定で用意された。
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その名もブガッティ ベイビーII。
“II”とあるとおり実はこれ2代目だ。初代は創業者であるエットーレ・ブガッティが、1926年に彼の末っ子ローランド4歳の誕生日を祝うため、レーシングカー「タイプ35」をモチーフに開発されたもの。1/2の大きさにスケールダウンしたジュニアカーで、バッテリーとモーターをパワートレーンとして搭載し、後輪を駆動していた。その後1927年から1936年まで販売されたという。
それから90年以上が経過した2019年に登場したベイビーIIも、初代同様バッテリーEVだ。しかし、子ども用と侮ってはいけない。その駆動システムはマイクロカー顔負けの電動機構が組み込まれたスーパージュニアカーだ。
そもそもサイズからして、ジュニアカーと言うには大きすぎる。オリジナルのタイプ35を精密デジタルスキャンしたデータを基にスケールダウンしているとはいえ、縮尺は3/4……おおよそのサイズを計算してみると、全長は約2860mm、全幅1130mmだ。
このサイズ、スバル 360(全長2990×全幅1300mm)よりちょっと小さいくらいで、たたみ一畳(1820×910mm)よりはるかに大きい。子どもだけでなく、おとなも搭乗できるサイズのようだ。
搭載されるモーターはふたつのパワーモードがあり、「チャイルドモード」は最高速20km/h、「アダルトモード」最高速45km/hだという。
オプションの「スピードキー」でアップグレードすれば、最大10kW(約13.4ps)にまでパワーアップし、スピードリミッターも解除できるという。さらに、LSD(limited slip differential)と回生ブレーキも搭載しているとプレスリリースには書かれている。
フレンチレーシングブルーのボディカラーに、本革シート、タイプ35のスケールレプリカで8本スポークのアルミ合金製ホイール、各ホイールの最新ブレーキなどが採用されている。
極めつけはフロントノーズに飾られたブガッティのエンブレム「マカロン」バッジだ。車両価格3億円以上のシロンと同じく、50gの純銀製だという。2019年に注文した場合、ブガッティ110周年記念バッジも組み込まれるオマケ付きである。
ここまでくると、どんな価格を提示されるのか心配になってきただろう。受け止め方は様々だろうが、その価格はなんと3万ユーロ(税・送料込)、およそ375万円である。2019年3月11日AM9時に予約が開始されている。そして2019年秋に生産を開始するという。
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