ドライバー目線のオンボードカメラを導入し、迫力のある映像を視聴者に届けることを検討しているF1。今季序盤にはメガネ型のコンセプトがテストされていた。結局このアイデアは廃案になるものの、その他にもアイデアを検討しているようだ。
メガネ型のカメラは、フレーム部分にカメラが内蔵されており、ピエール・ガスリー(トロロッソ)がモナコGPで初めて試験走行を実施。カナダGPでは、ロマン・グロージャン(ハース)がこのデバイスを使ってインスタレーションラップを行った。
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しかしながらこのデバイスは、その大きさゆえにうまくヘルメット内部に収まらず、装着するのが苦痛だったとグロージャンは語っている。
motorsport.comの調べによれば、FIAの安全基準を満たすためにメガネ型のオンボードカメラは廃案となったようだ。
しかしF1のオンボードカメラ開発を率いるスティーブ・スミスは、あるアイデアの開発が進んでおり、もうひとつ別のアイデアも検討されていると明かした。
スミスはmotorsport.comに次のように話した。
「我々はメガネにカメラを搭載することについて、興味を失った。映像は問題なかったが、そのリスクは何なのか。我々は変更に対して準備ができていなかった」
「我々は今、カメラをヘルメットのインナーパッドの中に埋め込むことを考えている」
「タイムスケールを設定することはできていないが、そう遠くない未来にこの件に関する解決策が得られるだろう」
またF1は、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の協力を得て、新しいスタイルのオンボードカメラをテストすることを考えている。
こうした動きの背景は、TV放送においてドライバーの視点からの映像に対する需要が増加しているという事実がある。今季からコックピット保護デバイス”ハロ”が導入され、従来のオンボードカメラ映像の大部分をハロが隠してしまっていることもその一因だ。
似たような試みとして、インディカーではヘルメット上部にカメラを取り付ける『バイザーカム』が導入されている。
しかしこのカメラはひと目で分かるほど大きい。F1がインディカーと同様にバイザーカムを導入した場合、他のカテゴリーの前例となり、大きなアクションカメラの搭載が広がってしまうことを、F1は懸念しているようだ。
F1は35g以下という小ささで、画質に妥協がない小型カメラを探し求めている。この条件であれば、FIAからデザインの承認を得られるはずだ。
しかしスミスは「FIAが定めて基準を満たし、安全でドライバーに干渉しない、適切なカメラをまだ見つけることが出来ていない」と述べた。
「ハイクオリティでも熱くならない、小型カメラを見つけるのを物理学の法則が妨げている」
またヘルメット内部に搭載されたカメラは、バイザーによって必然的に画質が低下することになる。しかしそれを踏まえても、TV放送にとっては大きなメリットになるだろう。
この問題を回避する別のアイデアとしては、来季から導入される新安全基準のヘルメットのデザインを利用することだ。
新基準のヘルメットは、バイザー開口部が10mm狭まった。ドライバーの目線とはいかなくなるが、ドライバーの鼻の位置にカメラが搭載できるため、バイザーの影響を受けることなく迫力の映像を撮影することができるようになるはずだ。
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