『GQ JAPAN』の編集者・イナガキ(29歳)が、ひょんなことから中古のフェラーリを購入した! 勢いで買ってしまったフェラーリのある生活とは? 今回は、愛車のドアウインドウの不調について。
再発しないトラブル
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先週報告した通り、わが360モデナに気になる箇所が、いっきにふたつもあらわれた。走行に支障はないが、気になるので、早速、フェラーリ横浜サービス・センターへ向かった。
【前話】Vol.102 トラブルかも!?
まずは、ドアウインドウの“ちょっとした不調”だ。360モデナのドアウインドウは、ドアの開閉にあわせ、ほんのわずかだけ自動で上下する仕組みになっている。ドアをあけるときは少しだけ下がり、ドアを閉めると上がるのだ。サッシュレスなので、そうしないとウィンドウが上がった状態でドアを開けたり閉めたりできないし、気密性を保てない。
これまでは問題なく動いていたのに、先日、なぜか動かなくなってしまった。ドアを閉めても、ドアウインドウが少しあいた状態のままになっているのだ。
何度か開け閉めを繰り返してみても、やっぱりドアウインドウは上がらない。「これは故障か……」と思いつつ、取材を続けた。しかし、30分後、試しにドアを開閉すると、こんどはスムーズにウインドウが上下するではないか! 何度かつづけてドアを開閉してみても、毎回、問題なく上下に動く。さっきの不調は気まぐれだったのか。
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Vol.100 女優・夏樹陽子さんとの再会(前編)
いずれにせよ、工場で症状を診てもらった。しかし、工場では正常に動いてしまう。何度やっても、だ。ちゃんと上がり下がりするのは嬉しいけれど、だからといってトラブルが再発したいともかぎらない、という不安が残る。
主治医である高橋忠久工場長は「今のところ問題なさそうですね……」。症状が出ないのだから直そうにも直せない。直ったのかも?
この件を、何台ものイタリア車を乗り継ぐ知人に話したところ「ちょっと古いイタリア車なら“あるある”だよ」と、笑われた。その人も、アルファロメオ155に乗っていたとき、急に運転席側のドアウインドウが開いたらしい。
「何事か!?」と、思ったものの、パワーウインドウのスウィッチを押したら、“ウィーン”といつものように上昇したという。その後、おなじトラブルは発生しなかったそうで、ディーラーに持ち込んでも「原因はわかりません」とのこと。「その後、おなじトラブルは発生しなかったから、それっきり修理は諦めました」と、また笑う。
修理費用はいかに?
話をわが360モデナに戻す。ドアウインドウの自動上下機構を構成する部品のひとつは、ドアキャッチ部分に内蔵されたスウィッチだ。
ドアをあけるときは、ドアノブの動きを検知しウインドウが下がる。ドアを閉めたときは、ドアキャッチ部分のスウィッチが作動し、ウインドウが上がる仕組みだ。下降は問題ないので、原因があるとするならば、上昇時にかかわるドアキャッチだろう。
Vol.43 ドアがロックされない!後編
Vol.42 ドアがロックされない!前編
ドアウインドウの上下機構にかんするトラブルの修理には、以前、結構な修理代がかかると噂で聴いた。
もしスウィッチまわりの交換となったらはたしていくら掛かるのか……恐る恐る高橋工場長に訊くとおもわぬ答えが。
Vol.93 修理金額判明
Vol.92 事故の続きと驚きの方向へ
Vol.91 愛車をぶつけました
「だいたい4~5万円ぐらいでしょうか」
10万円以上は覚悟していただけに、驚きだった。いずれおなじトラブルが発生しても焦る必要はなさそうだ。
ちなみに、日本でも人気の高いドイツの某プレミアム・ブランドのクーペ・モデルにも、似たようなドアウインドウの上下機構が採用されている。高橋さんによれば「もし壊れた場合、おそらくフェラーリより修理費は高額になると思います。だいたい9万円ぐらいでしょうか」とのこと。しかも故障する率はフェラーリより高いらしい。
フェラーリの“都市伝説”がまたひとつ覆った。「フェラーリは壊れやすい」「フェラーリの修理費は高い」というのはすべてのケースにあてはまるわけではないのだ。「ドアウインドウの上下機構にかんするトラブルで入庫するフェラーリはほとんどありませんね」と、高橋さん。
ボクが経験したトラブルは夢だったのかもしれない。2度と発生しないことを祈る! 次週は、冷たい風が出てこないエアコンについてリポートする。
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みんなのコメント
酷いもんだ
1基、確かフェラーリ価格で7000円だったかな?
ボッシュのリレーに交換すると、車体側の配線の電圧降下さえ無ければ、正常に稼働するマイナートラブル。
イナガキ氏お薦めのニコルは、いくらでボッタグリするんだ?笑