圏央道の未開通部に「新IC」を 成田空港の新たな玄関に
千葉県と成田国際空港(NAA)は2024年5月7日、「成田国際空港及び周辺地域と圏央道を結ぶ新たなインターチェンジ」について、斉藤鉄夫国土交通大臣へ要望を行いました。
県道路整備課によると、新ICは現在工事中の未開通区間「大栄JCT―松尾横芝IC間」での整備を想定しているといいます。同区間には、「成田小見川鹿島港線IC」「国道296号IC」(いずれも仮称)の2つが設けられる予定ですが、「その中間」が考えられるとのこと。
ここでNAAが要望に参加しているのは、成田空港の拡張計画と新ICの計画が密接に関係しているからです。
成田空港は2028年度末の完成を目指し、年間発着容量の拡大を目的にB滑走路の延伸、C滑走路の新設といった機能強化が進められています。空港敷地は約2倍となり、東側は圏央道のギリギリまで、一部は圏央道を超えて拡張する見込みです。
空港拡張予定地では既存道路の付け替えや「機能補償道路」の新設などが行われますが、この補償道路の計画とともに新ICの位置を決めていくといいます。
要望書によると、新ICの整備は、空港を核とした産業拠点の集積や周辺のまちづくりの進展、機能強化による交通量の増大に対応するため。整備手法として、地方公共団体が建設費を負担する「地域活性化インターチェンジ」が最適としつつも、現行制度では高速自動車国道のみに適用されることから、これが圏央道にも適用されるよう所定の措置を講ずることなどを国に求めています。
県道路整備課は新ICについて、現在の新空港IC(新空港道)に次ぐ、東からの空港直結アクセスを担うことになるといいます。東京都心側に向いた新空港道に対し、圏央道を介したアクアライン方面からの空港アクセスルートを形成するとともに、周辺地域の利便性を向上させる狙いがあるとのことです。
なお、圏央道の大栄JCT―松尾横芝IC間は、今回の新ICが追加設置される可能性もある大栄JCT―国道296号IC間が2025年度、松尾横芝ICまでの全線開通が2026年度の見込みとなっています。
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