7月に43歳となった大ベテランのフェルナンド・アロンソは、所属するアストンマーティンF1のスポンサーであるコグニザントのイベントで、自身の将来像について語った。
アロンソは今年初め、アストンマーティンに少なくとも2026年まで残留する複数年契約を締結した。これにはF1ドライバーとしてのキャリアを終えたとしても、アンバサダー的立場でアストンに残るという契約も含まれている。
■フェルナンド・アロンソ、4度目のインディ500挑戦はあるのか?「また走るかどうかは分からない」
アストンマーティンは、伝説的デザイナーのエイドリアン・ニューウェイをレッドブルから獲得したのを筆頭に、フェラーリのテクニカルディレクターを務めたエンリコ・カルディレやメルセデスのパワーユニット責任者アンディ・コーウェルなど、実績あるスタッフを続々と獲得して体制を強化している。しかも2026年からは、ホンダのワークス・パワーユニットも手に入る。アロンソも、そんなアストンマーティンで自身3度目のF1チャンピオンになることを目標にしているという。
またアロンソは、2018年を最後に一時F1から離れ、その間ル・マン24時間やデイトナ24時間、インディ500にダカールラリーといった著名なレースに数々参戦した。F1モナコGPとル・マン24時間に続いての、世界三大レース完全制覇“トリプルクラウン”を達成するためにインディ500に再挑戦する可能性について質問されたアロンソは、それについて否定的な考えを示した。
「僕はインディ500に3回挑戦したけど、成功を収められていない。(世界三大レース)唯一勝利を逃しているんだ。でも、今のところ僕の計画にはない」
「僕は今F1に本当に集中している。ここから先の2、3年で、3つ目のワールドタイトルを獲りたい。それが今のところ、僕の唯一の優先事項なんだ」
「その時にはもう45歳、46歳になっているだろうから、インディ500に出るために必要な取り組みや、再びしなければいけない学習の量を考えると……かなり大変だよね。今はそう思っているだけで、100%(出ない)とは言えないけどね」
アロンソはインディアナポリスのオーバルを走ることよりも、ダカールラリーでの勝利を狙う方が、ドライバーとしての多彩さをよりアピールできると考えている。彼は2020年にトヨタからダカールに挑戦しており、優勝経験も豊富なマルク・コマと組んで13位に終わっている。
「次なる最大の挑戦はダカールになると思う」
「もしダカールで勝つことができれば、個人的にはかなり達成感が得られると思う。F1で勝てる、ル・マンやデイトナのような耐久レースでも勝てる、そしてラリーでも勝てるとなれば、ドライバーとして大きな意味を持つ」
「F1マシンと、ル・マンのような24時間レースを戦うマシン、これらを同じように走らせることはできない。ダカールラリーにしたって、サウジアラビアの砂丘や砂利道を走らなければいけないからね。だから多くのカテゴリーでゼロから学ぶことになり、そのシリーズに特化した世界最高のドライバーたちに囲まれながら、その彼らから謙虚に学ばなければいけなかった」
「ラリーカーをどう走らせるか全く知らなかったことは当然認める。でも世界で最もタフなラリーで戦えるようになるまで、日に日に学習して進歩していったんだ」
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