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【モンデオ級の主力車種】フォード・クーガ 2.0エコブルーMHEVへ試乗 光るシャシー性能

掲載 更新 1
【モンデオ級の主力車種】フォード・クーガ 2.0エコブルーMHEVへ試乗 光るシャシー性能

現在ではモンデオ級の主力モデル

執筆:Piers Ward(ピアス・ワード)

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翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)


フォードの中型SUV、クーガは、ブランド内で最も電動化技術が進んでいる内燃エンジン・モデルになる。欧州のフォードでは、かつてのモンデオへ匹敵する主力モデルになっているから、クーガの電動化が重要なことは明らかだ。

純EVのクロスオーバー、フォード・マスタング・マッハEも販売されている。だが、CO2の排出量はメーカーとして少しでも減らしたいところだろう。

通常の内燃エンジン版のほか、今回試乗したマイルド・ハイブリッド(HV)のほかに、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)、プラグインではないHVと、電動化の内容は幅広い。マイルドHVの場合は、電圧48Vのスターター・ジェネレーター(ISG)が組まれる。

最大5.1kg-mのトルクを発生するISGのアシストは、エンジンのトルクカーブを最適化するように設定されている。前方の信号機が赤の場合など、アクセルオフでの惰性走行時には、積極的にエンジンを休止させることにも役立つ。

エンジンの再始動がスムーズな点も、うれしいポイント。まあ、それは燃費には直接関係ないけれど。

今回のマイルドHVのクーガは、2.0Lの4気筒ディーゼルターボ・エンジン仕様。システム総合で最高出力150psと最大トルク37.6kg-mを得られ、カタログ燃費は19.6km/Lがうたわれる。

比較的長い距離を、市街地と郊外の複合的な条件で試乗した今回の場合、18.5km/L前後の数字が示されていた。CO2の排出量は133g/kmでライバルモデルと同等だが、目立って訴求力のある数字とはいえないだろう。

静かで太いトルクの2.0Lディーゼル

マイルドHVが本格的なハイブリッドより有利な点は、大容量のバッテリーを搭載しないため、車重が大きく増えないということ。クーガのPHEV版では車重は1844kgもあるが、2.0エコブルーMHEVの場合は1680kgと、160kg以上も軽い。

試乗車のトリムグレードはSTライン Xエディションで、英国のトップグレードとなるヴィニャーレの1つ下。それでも、シートはレザー張りでリア側にもヒーターが入り、バング&オルフセン社製の高音質スピーカーも備わる。

インフォテインメント・システムは、ステアリングホイールのスポークに配されたボタンを利用することで、操作しやすくなる。スマートフォンを利用したコネクティビティにも対応する。ボタンの数は少々多すぎる印象だが、手元にあって便利なことは確かだ。

2.0Lディーゼルターボの場合、トランスミッションは6速MTのみ。ATがご希望なら、1.5Lディーゼルなどのクーガを選ぶことになる。ATのレシオはロングで、ディーゼルの低回転域を中心とした性格にぴったりだ。

エンジンは冷間時のアイドリングでも静か。だが60km/hから100km/hくらいの加速は、積極的に変速しなければ、充分な鋭さは得にくい。一旦高速域に乗ってしまえば、110km/h前後での巡航はトルクを活かして6速で余裕にこなせる。

クーガを輝かせる高速域でのシャシー

フォード車らしく、クーガを輝かせているのは高速域でのステアリングやサスペンションの動き。確かに路面の凹凸の処理などでは、一部のライバルモデルより硬い。スポーツサスペンションを装備していたことも理由の1つだ。しかし、姿勢制御は良好。

大きなうねりでサスペンションのバンプストップに当たったり、タイヤが跳ねるような仕草を見せることはない。動力性能的にはもう少しを求めたいものの、想像以上に運転を楽しめる。

ボディロールの制御も上々。ステアリングの操舵感はリニアで、人工的な手応えも感じられない。とても好感触だ。

マイルドHVの能力も含めて、クーガの2.0エコブルーMHEVは、このカテゴリーを牽引できるほどの内容ではないだろう。しかし、少しでも燃費を向上させたい向きには、悪くないチョイスになってくる。

買い替えを促すほどではないにしろ、平均的なファミリークロスオーバーとして使い勝手は充分に優れる。このカテゴリーでは、上位の選択肢にランクインできることは間違いないといえる。

フォード・クーガ 2.0エコブルーMHEV STライン Xエディション(英国仕様)のスペック

英国価格:3万3505ポンド(509万円)
全長:4614mm
全幅:1883mm
全高:1666mm
最高速度:194km/h
0-100km/h加速:9.6秒
燃費:19.6km/L
CO2排出量:133g/km
車両重量:1680kg
パワートレイン:直列4気筒1995ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:軽油
最高出力:150ps(システム総合)
最大トルク:37.6kg-m(システム総合)
ギアボックス:6速マニュアル

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みんなのコメント

1件
  • フォードのフロントデザインをトヨタはパクったんだよねw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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