現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > レッドブルのペレス、感涙のモナコ初優勝。サインツJr.との激闘を制す|F1モナコGP決勝

ここから本文です

レッドブルのペレス、感涙のモナコ初優勝。サインツJr.との激闘を制す|F1モナコGP決勝

掲載 更新 2
レッドブルのペレス、感涙のモナコ初優勝。サインツJr.との激闘を制す|F1モナコGP決勝

 F1第7戦モナコGPの決勝レースが行なわれ、セルジオ・ペレス(レッドブル)が優勝した。

 F1 2022年シーズンは7戦目を迎え、モナコにF1が戻ってきた。舞台は全長3.3kmのタイトかつテクニカルなモンテカルロ市街地サーキットだ。

■【動画】まさに檻の中を駆けるライオン! ルクレールのヘルメットカメラ映像でモナコを1周

 モナコでのレース週末の前から、決勝レースが行なわれる日曜日の現地15時~17時には雨の予報が出されていたが、日曜日の朝のモナコの空は澄み渡っていた。F1の決勝レースを前に行なわれた併催のFIA F2のレース2やポルシェ・カレラカップも晴天の下で行なわれ、F1もドライコンディションの中、各チームはマシンをレコノサンスラップに送り出した。

 しかし徐々にモナコ上空を黒い雲が覆い始め、レース前のセレモニーでモナコ国歌が響き渡ると、雨がポツポツと落ちてきた。

 雨はコースを濡らし、レースコントロールからはウェット宣言がなされた。決勝レース直前のコンディション変化もあり、スタートは16分のディレイとなった。

 全車が排水能力の高いウェットタイヤを履き、セーフティカー先導でのフォーメーションラップへ。しかし雨脚はさらに激しさを増し、低速でもアクアプレーニングが発生する状況に……レース可能な状況ではないと判断され、レース1周目に入る前に赤旗が提示された。

 各ドライバーはピットレーンにマシンを戻し、レーススタートに向けて天候の回復を待った。徐々に雨脚は弱まり、現地16時05分(日本時間23時05分)にピットレーンがオープン。セーフティカーに続いて、各車がレース1周目に出た。

 しかしランス・ストロール(アストンマーチン)とニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)が、いきなりウォールにマシンを当てピットに戻った。

 そんな中レースは3周目からローリングスタートで”開幕”。ポールシッターのシャルル・ルクレール(フェラーリ)を先頭にフェラーリ勢とレッドブル勢のトップ4が1集団で走った。

 一方、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)を始め後方に沈んだドライバーは、早々にインターミディエイトタイヤへ履き替え始めた。雨は上がりマシンが走行を重ねたことで路面は急激に乾いて行き、インターミディエイトタイヤ勢のタイムが徐々に向上。それを見た角田裕毅(アルファタウリ)やミック・シューマッハー(ハース)も続いてタイヤを履き替えた。

 コース上にはドライのレコードラインができ始め、早めにインターミディエイトタイヤに切り替えていたガスリーが、ウェットタイヤを履くドライバーをコース上に次々にパス。見るからに、路面はインターミディエイトタイヤに適した状況となっていた。

 上位勢はウェットでコース上に留まり続けたが、3番手のペレスが16周目の終わりにピットイン。ペレスはインターミディエイトタイヤで周囲より5秒以上速いタイムで飛ばし、2周遅れてピットインしたトップのルクレールを”アンダーカット”した。

 さらに、路面はインターミディエイトタイヤからスリックタイヤに適したコンディションにまで乾き上がり、後方ではドライタイヤに履き替えるドライバーも。21周目の終わりには、ここまでウエットタイヤで引っ張ってきたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)、インターミディエイトタイヤを履いていたルクレールもピットに飛び込みハードタイヤに切り替えた。

 レッドブルもその翌周にダブルピットイン。ペレスはサインツJr.に対して首位を守り、ルクレールは今度はフェルスタッペンにも先行され、4番手へと後退した。

 全車がスリックタイヤに履き替え、レース27周目を消化したところでアクシデントが発生した。シューマッハーがターン14に向かう中で濡れた路面に足を取られたか、リヤからスピン……速度が落ちることなくプールサイドシケインふたつめ入口のテックプロ・バリアに激突。幸いシューマッハーに怪我は無かったようだが、マシンはリヤセクションがもげ、見るも無残な状態となってしまった。

 このクラッシュよりレース30周目に再び赤旗が提示され、各車はピットレーンにマシンを停めた。クラッシュしたシューマッハーのマシン撤去とバリアの修復が終わり、現地時間17時15分(日本時間00時15分)にレース再開した。

 赤旗中団中はタイヤ交換が許されるため、レッドブル勢やメルセデス勢、アルピーヌ勢、角田などが新品のミディアムタイヤにチェンジ。一方で、フェラーリ勢を始め中古のハードタイヤを履き続けるドライバーも少なくなかった。

 セーフティカー先導で隊列を整えた後、レースは33周目から先頭にリスタート。ペレスを先頭に、2番手サインツJr.、3番手フェルスタッペン、4番手ルクレールが等間隔で走り、ジョージ・ラッセル(メルセデス)とランド・ノリス(マクラーレン)がトップ4に続いて走った。

 一方で、7番手フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)はペースが上がらず、上位からは30秒以上も引き離されてしまう。しかもアロンソの後方は最後尾のアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)までがトレイン状態となった。

 トップのペレスは2番手サインツJr.に対して一時は3秒以上の差を築いたものの、ミディアムタイヤにグレイニングが発生。ラップタイムが急激に悪化し、後続が接近。ルクレールまでのトップ4が一団となった。

 サインツJr.はペレスに追いすがり、激しく攻め立てた。そしてレース最長制限時間の3時間を迎えて、ファイナルラップの65周目に突入(当初の予定は78周)。ペレスはサインツJr.からトップを守り抜き、今季初めてトップチェッカーを受けた。キャリア3勝目を名誉あるモナコで達成し、25ポイントを稼いだ。ペレスは表彰式で母国メキシコの国歌が流れると、感極まって涙を流した。

 2位にサインツJr.、3位にフェルスタッペンという表彰台。アクシデントもあり予選2列目に甘んじたレッドブルが、乾きゆく路面を攻略しダブル表彰台を獲得した。

 4位にはまたも母国モナコで好結果を手にできなかったルクレール。ただルクレールとしては、ようやくモナコでのレースでチェッカーを受ける形となった。5位にラッセル、6位にノリス、7位にアロンソ、8位にハミルトン、9位にエステバン・オコン(アルピーヌ)、10位にバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)というトップ10だった。

 アルファタウリの角田は11番グリッドからスタートしたものの、レース終盤にターン1でオーバーランを喫するなどしたため、完走した中で最下位の17位でレースを走りきった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

シビックタイプRのエンジンをフォーミュラカーに移植したってさ 鈴鹿サーキットでテストしたマシンの正体
シビックタイプRのエンジンをフォーミュラカーに移植したってさ 鈴鹿サーキットでテストしたマシンの正体
ベストカーWeb
悔しいトラブルでトップから脱落……速さはあるSPOON リジカラ CIVIC!! スーパー耐久第6戦はどうなった!?
悔しいトラブルでトップから脱落……速さはあるSPOON リジカラ CIVIC!! スーパー耐久第6戦はどうなった!?
ベストカーWeb
ポールから完勝の太田「記録に残らず歯がゆい気持ちがあった」。坪井「油断したら何かが起きる」【第8戦決勝会見】
ポールから完勝の太田「記録に残らず歯がゆい気持ちがあった」。坪井「油断したら何かが起きる」【第8戦決勝会見】
AUTOSPORT web
衝撃の300万円で登場? ちょうどいいEV=[ヒョンデ インスター]は今度こそ日本車キラーになれるのか!?
衝撃の300万円で登場? ちょうどいいEV=[ヒョンデ インスター]は今度こそ日本車キラーになれるのか!?
ベストカーWeb
好調の金曜から一転、想定外の『1.3秒』とペースに苦戦。山本尚貴、ラスト1戦は「諦めないベストの走りをしたい」
好調の金曜から一転、想定外の『1.3秒』とペースに苦戦。山本尚貴、ラスト1戦は「諦めないベストの走りをしたい」
AUTOSPORT web
Jujuと可夢偉が2度の本気バトル。接触スレスレでレース後も白熱「“激”幅寄せをされた」「ちょっとどうなの?」
Jujuと可夢偉が2度の本気バトル。接触スレスレでレース後も白熱「“激”幅寄せをされた」「ちょっとどうなの?」
AUTOSPORT web
ポルシェ・タイカン 詳細データテスト 952psへ強化 進化したバッテリー 快適なアクティブサス
ポルシェ・タイカン 詳細データテスト 952psへ強化 進化したバッテリー 快適なアクティブサス
AUTOCAR JAPAN
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第16戦鈴鹿は野中誠太が僅差で荒尾創大を下し今季4勝目
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第16戦鈴鹿は野中誠太が僅差で荒尾創大を下し今季4勝目
AUTOSPORT web
20歳女子がスズキ「キャリィ」でデイラリー初参加! コ・ドライバーの父親と一緒に、奈落の底の絶望から奥の深いラリーを楽しみました
20歳女子がスズキ「キャリィ」でデイラリー初参加! コ・ドライバーの父親と一緒に、奈落の底の絶望から奥の深いラリーを楽しみました
Auto Messe Web
運命を分けた赤旗後の3分間とタイトル脱落。食い違う野尻智紀と太田格之進、決勝では異次元の速さ
運命を分けた赤旗後の3分間とタイトル脱落。食い違う野尻智紀と太田格之進、決勝では異次元の速さ
AUTOSPORT web
最新 BMW M5へ試乗 2024年へ再解釈されたスーパーサルーン! 727psのプラグインHV
最新 BMW M5へ試乗 2024年へ再解釈されたスーパーサルーン! 727psのプラグインHV
AUTOCAR JAPAN
波乱のレースでライバル圧倒、太田格之進が今季初優勝。王者争いは坪井翔と牧野任祐の一騎打ちに【第8戦決勝レポート】
波乱のレースでライバル圧倒、太田格之進が今季初優勝。王者争いは坪井翔と牧野任祐の一騎打ちに【第8戦決勝レポート】
AUTOSPORT web
2024年版 世界最高峰のハイパーカー 「速さ」の限界に挑む "夢" の超高性能車 10選
2024年版 世界最高峰のハイパーカー 「速さ」の限界に挑む "夢" の超高性能車 10選
AUTOCAR JAPAN
腐っていたフィアット「500L」をターボ化とボアアップでフルカスタム! 底突きするサスペンションを室内にセットした理由とは
腐っていたフィアット「500L」をターボ化とボアアップでフルカスタム! 底突きするサスペンションを室内にセットした理由とは
Auto Messe Web
悲願のスーパーフォーミュラ王座逃した牧野任祐、絶好調のチームメイトと対照的にまさかの苦戦。「何もできなかった」と悔しさあらわ
悲願のスーパーフォーミュラ王座逃した牧野任祐、絶好調のチームメイトと対照的にまさかの苦戦。「何もできなかった」と悔しさあらわ
motorsport.com 日本版
「濃厚」イタリアン マセラティ・キャラミ デ・トマソ・ロンシャン(1) 異なる個性の似た2台
「濃厚」イタリアン マセラティ・キャラミ デ・トマソ・ロンシャン(1) 異なる個性の似た2台
AUTOCAR JAPAN
ワイド&ローな存在感! マセラティ・キャラミ デ・トマソ・ロンシャン(2) エキゾチックさで誘惑
ワイド&ローな存在感! マセラティ・キャラミ デ・トマソ・ロンシャン(2) エキゾチックさで誘惑
AUTOCAR JAPAN
“最上級ジープ”の最新モデルが米国で登場! ジープ「グランドワゴニア」2025年モデルはどう変わった?
“最上級ジープ”の最新モデルが米国で登場! ジープ「グランドワゴニア」2025年モデルはどう変わった?
VAGUE

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村