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LMGT3に挑むレクサスRC F、TGR-EとASPチームが空力を中心にアップデートを実施

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LMGT3に挑むレクサスRC F、TGR-EとASPチームが空力を中心にアップデートを実施

 アコーディスASPチームのボスであるジェローム・ポリカンによると、レクサスRC F GT3のWEC世界耐久選手権デビューに向けて行われたエアロダイナミクスの変更とエレクトロニクスのアップデートが、このクルマをLMGT3のパフォーマンス・ウインドウに配置するための主な焦点になったという。

 レクサスの世界選手権デビューシーズンで、78号車と87号車のRC F GT3ペアを走らせるオートスポーツ・プロモーション(ASP)チームを率いる率いるポリカンは、レクサスRC F GT3がこのクラスでもっとも古いマシンであるにもかかわらず、メカニカルプラットフォームに変更はないとSportscar365に語った。

通訳はタキ井上/セッション1のデメリット/ジェンソン・バトンがビーチバレーetc.【テスト1日目Topics】

 このクルマは2017年にデビューし、エミル・フレイ・レーシングと後にテックワン・レーシングとともにファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパに参戦するなど複数の大陸で活躍を見せたが、2020年のエンデュランス・カップを最後に積極的な参戦はしていない。

 一方、日本のスーパーGT GT300クラスやアメリカでは活動を続けており、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権ではジャック・ホークスワースとベン・バーニコートがドライブしたバッサー・サリバンのRC F GT3が昨年、同シリーズのGTDプロクラスでチャンピオンシップタイトルを獲得している。

 そんなRC F GT3は今回、WECの新カテゴリーであるLMGT3のパフォーマンス・ウインドウに収まるための改造が行われ、TOYOTA GAZOO Racingヨーロッパ(TGR-E)との共同開発で新しくなったエアロダイナミクスが採用されている。

「WECには、すべてのGTマシンに義務付けられているエアロ・ウインドウがある。参加車両はその領域に留まる必要がある」とポリカンは説明した。

「このクルマは2015年に設計されたため、(WECのパフォーマンス)ウインドウに完全には収まっていなかった。BMWやフェラーリのような新車はすでにこのウインドウに入っていたかもしれないが、我々はそうではなかったんだ」

「モディファイはTGRの仕事だった。なぜなら、(TGR-Eの)風洞が非常にうまく機能しているからだ。フロントスプリッターにフロントバンパー、リヤフェンダー、リヤウイングを少し変更した。そしてサイドスカートも少し見直されている」

「クルマを見ると、それほど大きな変化はない。IMSAのマシンと比較するなら、正確に写真を撮る必要があるくらいだ。しかし、大まかにはダウンフォースが減り、ドラッグも減っている」

 エアロ開発は複数回のテストを通じて行われた。アコーディスASPのレクサスは、2023年10月にアルガルベ・サーキット(ポルティマオ)で行われたグッドイヤーのタイヤテストで初めて姿を現し、ホセ-マリア・ロペスとウェザーテック選手権ドライバーのホークスワースが一緒にテストに参加した。

「私たちはバルセロナでテストを行い、ポルティマオでもテストをした。その際のスペアパーツはすべて試作品だった」と語ったポリカン。

「クリスマスの頃、私たちはホモロゲーション取得のためにカーボンで新しいスペアパーツを作らなければならなかった。つまり、スプリッターに関してはスペアがひとつしかなく少々タイトだったが、最終的には完全にホモロゲートされている」

■開発作業は3台目で集中的に実施

 同氏はまた、ASPは現在3台のRC F GT3を所有しており、後期のテスト作業とFIAホモロゲーションは別のシャシーで行われたことを明かした。

 これが必要だったのは、同チームがホモロゲーションとシリーズデビューの準備の面で非常にタイトなスケジュールに直面したためだ。

「ポール・リカールでテストを行った3台目のクルマがヨーロッパにある」とポリカン。

「それはFIAホモロゲーションのためにザウバーの風洞実験に使われたクルマだ。私たちはこのクルマについての知識がなかったので、ファクトリーに置いてエアロをテストするのに役立った」

 ポリカンが説明したように、チームはエレクトロニクスの開発とFIAが必要とする追加のデータロガーの開発にも直面しており、それらは先週初めにフランスのアルビ飛行場において3台目のクルマでテストされた。

 メルセデスAMGでのレースを何年も成功させた後、スペインとポルトガルでのテストをRC F GT3についての理解を深める貴重な機会として、ASPチームはレクサスで「0からのスタートを切った」と彼は述べた。

「バルセロナとポルティマオでのウインターテストでは大まかに何をしたかというと、マシンを学ぶことだった。セットアップとツールに関する作業に取り組んだよ」

「ほとんどのクルマは日本から来たもので、2、3年サーキットを走っていなかったから組み直さなければならなかった。新車ではない。このクルマにはスペアパッケージなどもある」

「それが私たちが3台目のクルマに集中している理由だ。このスペアカーは、エレクトロニクスとFIAのルール、風洞に関するすべてのテストを行うためのものだ。うまくいけば、すべてのデータロガーがレースカーに搭載される。万事うまくいくことを願っているよ」

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