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レッドブル・ホンダ密着:対メルセデスに完勝。ホンダF1として91年鈴鹿以来の1-2フィニッシュ/ブラジルGP決勝

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レッドブル・ホンダ密着:対メルセデスに完勝。ホンダF1として91年鈴鹿以来の1-2フィニッシュ/ブラジルGP決勝

 レッドブル・ホンダが今シーズン3勝目を挙げた。しかし、レース直後のレッドブルのガレージは、すべてのスタッフが笑顔というわけではなく、少し複雑な感情が入り混じっていた。それは残り2周という段階で、レッドブル・ホンダが1-2体制を築いていたからだ。

 レースはポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンが力強い走りで、レースをリードしていった。

アルボン、ハミルトンとの接触で初表彰台ならず「いずれ抜かれると思ったが、あそこで来るとは」レッドブル・ホンダF1

 コース上で抜けないことを悟ったメルセデス陣営は、20周目にルイス・ハミルトンをピットインさせ、アンダーカットを仕掛ける。するとレッドブル・ホンダもこれにすかさず反応。翌周フェルスタッペンがピットインし、メルセデスより速い1.9秒の静止時間でフェルスタッペンを送り出す。

 しかし、その直後、ウイリアムズがピットレーンを走行してきたフェルスタッペンをきちんと確認せずにロバート・クビカをピットアウトさせ、あわやフェルスタッペンと接触しそうになる。フェルスタッペンがなんとか接触を回避したものの、クビカの後ろで時間を失ったフェルスタッペンは、ハミルトンの後ろでコースに復帰することとなった。

 しかし、この日のレッドブル・ホンダにはどんな状況でも速いという絶対的なペースがあった。コースに復帰した直後のホームストレートで、フェルスタッペンはハミルトンのスリップストリームに入り、DRSを活用して、あっさりとハミルトンをオーバーテイク。再びトップに返り咲いた。

 一方、チームメイトのアレクサンダー・アルボンは5番手からスタートし、序盤はポジションキープする安定した走りを披露。レース中盤にはタイヤ戦略に苦しむバルテリ・ボッタス(メルセデス)からポジションを奪い4番手を走行する。

 その後、54周目に2回目のセーフティカー導入され、その再開時に1コーナーでセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)を豪快にオーバーテイク。さらにその直後に、フェラーリ勢2台が同士討ちを演じ、2度目のセーフティーカーが導入された66周目に、2番手を走行していたハミルトンがピットインすると、アルボンは自動的に2番手に上がり、ここでレッドブル・ホンダがフェルスタッペン&アルボンの1-2体制を築く。

■幻となったアレクサンダー・アルボンの初表彰台
 残り2周となった70周目にレースが再開。タイヤを履き替えたハミルトンが失ったポジションを取り返すチャンスは、2周しかない。だが、ハミルトンは70周目のヘアピンでアルボンと接触してしまう。ハミルトンに弾き飛ばされたアルボンは、最後尾まで転落。レッドブル・ホンダの1-2フィニッシュは露と消えた。

 レース後、アルボンは「もちろんフラストレーションはあるけど、怒ってはいない」と、気丈に振る舞った。そのアルボンをクリスチャン・ホーナー代表は讃えた。

「1-2フィニッシュは十分可能だったが、アレックスの2位が取り上げられてしまった。ルイスは自分の非を認めて謝罪しているようだが、2位というトロフィーは返ってこない。それでも、今日アレックスが素晴らしい走りを披露したという事実には変わりない。2度目の再スタートの際にはセバスチャンをアウトから豪快にオーバーテイク。相手は4度チャンピオンになっている強者だ。スーパーレースだった。だから、うつむくことなく、顔を上げてブラジルを離れてほしいと思っている」

 優勝したフェルスタッペンもチームメイトを気遣った。

「今日はアレックス(アルボン)が一緒に表彰台に立ちたかった。アレックスとともに表彰台に立てなかったことは、とても残念。でも、週末を通じてホンダのパワーユニットは本当に良く機能してくれた。だから、もう1チームのホンダ・ユーザーであるトロロッソのピエール(・ガスリー)と表彰台に立てた。ホンダのパワーユニットは明らかに一歩前進した」

 レッドブル・ホンダにとって、今シーズン3回目の優勝は、過去2回とは異なる重みがある勝利だった。

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