1月11~12日、千葉県の幕張メッセで行われた東京オートサロン2019。このイベントではモータースポーツ界にとっても多くの注目を集めるマシンが展示されたが、行けなかった人のためにも、写真で大きくご紹介しておこう。まず一台目は、ファンも多いスーパーGT GT300クラス参戦のグッドスマイル 初音ミク AMGのカラーリングだ。
スーパーGT GT300クラスに参戦するGOODSMILE RACING & Team UKYOは、2018年12月22日に2019年の体制を発表した。谷口信輝/片岡龍也のコンビ、ヨコハマタイヤ、メルセデスAMG GT3の継続使用、RSファインのメンテナンス等、体制については変更はほぼなし。唯一大きな変更と言えるのがカラーリングだ。
スーパーGT:GOODSMILE RACING & Team UKYOが新カラーリングをお披露目
チームでは毎年、『レーシングミク』と題した初音ミクのイラストをマシンに描いているが、2019年はアイドルマスターシンデレラガール等で活躍する杏仁豆腐さんによって描かれた。また、プロジェクト全体のアートディレクションは、引き続きコヤマシゲトさんが務めている。
ファンからは大きな注目を集めた杏仁豆腐さんのイラストが、グッドスマイル 初音ミク AMGにどのように描かれるのか……!? その注目のお披露目が、1月11日に東京オートサロンの会場で行われた。前日に安藝貴範チーム代表から画像が送られてきたという片山右京監督は「カラーリングはすごくインパクトがありました。超カッコいいと思います」と満足げな笑顔を浮かべた。
今季のカラーリングは、ホワイトとピンク、そして初音ミクの色であるエメラルドグリーンをあしらいながら、ボンネットとマシン左右に杏仁豆腐さんのレーシングミク 2019 ver.が描かれている。一方で、マシン左右やルーフにカーボン地そのままの部分やブラックがあしらわれており、「黒いところも増えていて、引き締まってますよね。カーボン地も見えていて、ミクちゃんはカワイイのに、クルマは攻撃的」と谷口が語るとおりの印象となっている。
そして注目のポイントは、フェンダーやマシン中央、サイドに描かれた光が流れているような模様だ。これはチームが昨年挑戦した鈴鹿10時間での最終スティントにちなんだもの。このレースでは、日本勢最上位の5位を得るべく力走を続けていたが、片岡がドライブした最終スティントで、後方からベントレー・チーム・MスポーツのコンチネンタルGT3が迫っていた。
この力走の最中、場内実況を担当したピエール北川アナウンサーは、グランドスタンドのファンに向け、配られていたサイリウムを「グリーンにして片岡龍也を応援しよう!」と呼びかけた。その声に応え、鈴鹿のグランドスタンドはグリーンに染まった。その印象的なシーンを切り取ったものなのだ。
「鈴鹿10時間の夜、片岡選手のファイナルスティントで、スタンドがグリーンのライト一色になった感動的なシーンがありました。それをクルマに描くことで、皆さんの応援と一緒に走っていることを表現しています」と安藝代表は説明する。
また今季のカラーリングには、フラッシュを使って写真を撮ると、光る部分がグリル、サイドに採用されている。昨年TOYOTA PRIUS apr GTにも取り入れられたものだが、特徴的なのはグリル。ふだんは黒いが、フラッシュを焚くとピンク地に『GSR』の文字が浮き出る。「ナイトレースが楽しみですね……といってもスーパーGTでは無いので、ぜひレース後とかに写真を撮ってください(笑)」とのこと。
片岡は「去年よりも存在感がありますよね。ミクちゃんが大きいですし、ライバルチームがまさかここにコツン……なんてことがあったら、ファンの皆さんも総攻撃しましょう(笑)」と笑いをとった。今季も激戦が予想されるスーパーGTだが、ドライバーふたりのスキルならば、レーシングミク 2019 ver.に傷がつくことはないだろう。
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