またもレーシングブルズが、戦略ミスでノーポイントに終わった。開幕戦では角田裕毅が6位、今回は角田が7位、アイザック・ハジャーが9位に入る可能性があった。だとすれば、実にこの2戦で16ポイントを失ったことになる。
オーストラリアGPでのノーポイントは、まだ情状酌量の余地があった。結果的にピットインを1周遅らせた決断が致命傷になったわけだが、雨雲の動きによっては角田が表彰台圏内に浮上した可能性もあったからだ。
ピアストリがポール・トゥ・ウイン。角田裕毅は戦略と不運で入賞失う【決勝レポート/F1第2戦】
しかし今回は状況変化をまったく考慮に入れず、ライバルチームが次々に1ストップで走り切るなか、『2ストップ以外はありえない』という考えに凝り固まっていたとしか思えない。現時点ではまだチーム代表のローラン・メキースらのコメントは出ていないが、そうでない理由があればぜひ知りたいところだ。
対照的に、見事なチーム戦略でダブル入賞をもぎ取ったのがハースだった。エステバン・オコンが7位、オリバー・ベアマンが10位という成績は、現時点でのハースの実力からすれば、これ以上は望めない結果と言っていい。
2025年シーズンの新車VF-25は予想外に戦闘力がなく、開幕戦はオコンが予選19番手、ベアマンがマシントラブルにより最下位の20番手に。雨のレースはしぶとく生き残ったものの、オコンが13位、ベアマンが14位と、2台ともに完走が精一杯だった。
それでも今回の中国GPは、セッティングを大きく見直したこともあって、特にベアマンが初日フリー走行で11番手、スプリント予選も12番手と速さをみせた。ベアマンも「マシンの感触に満足してるし、安心してプッシュできる」と、前向きなコメントだった。
ここまで一発の速さがみせられなかったオコンも、翌日の予選ではQ2に進出。11番グリッドを獲得した。そして迎えた決勝レースでは、オコンはミディアムタイヤ、17番グリッドのベアマンはハードタイヤと戦略をわけて臨んだ。ハースの小松礼雄チーム代表にしてみれば、重い燃量でハードタイヤがどれほど持つかを見極める目論みもあったのだろう。
オコンはスタート直後にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)をかわし、10番手に浮上。12周目にハードタイヤに交換してからは、8番手の角田を追う展開になった。ふたりの周回ペースは、ほぼ互角。しかしオコンは角田の1秒以内になかなか入れず、オーバーテイクは難しそうだった。ところが角田は36周目にピットイン。ハードスタートで7番手まで上がっていたランス・ストロール(アストンマーティン)も続けてピットに向かい、オコンは労せず7番手に繰り上がった。
その後もオコンはペースが落ちることなく、40周以上走ったタイヤで終盤に自己ベストを連発。7位でチェッカーを受けた。ハードスタートのベアマンも見事に1ストップ作戦を敢行して、10位に入ったのだった。
小松マジックが、今回も炸裂した? いや、ハースの戦略エンジニアたちが冷静に状況を見極め、適切な判断を下しただけのこと。レーシングブルズはそれさえできなかったということだ。
[オートスポーツweb 2025年03月23日]
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