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アキュラがワン・ツー発進/セット数制限が緩和/“戦略的”クラス変更etc.【デイトナ24時間テスト&予選直前Topics】

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アキュラがワン・ツー発進/セット数制限が緩和/“戦略的”クラス変更etc.【デイトナ24時間テスト&予選直前Topics】

 1月28~29日に決勝レースが行われる、2023年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の開幕戦、デイトナ24時間レース(ロレックス24・アット・デイトナ)。決勝のレースウイークに先立ち、前週の20~22日にかけては開幕前公式テストの『ロア・ビフォア・ザ・ロレックス』が行われ、その最終日には決勝スターティンググリッドを決する予選のセッションも予定されている。

 新たに4メーカーのLMDh車両が顔をそろえて耐久レース新時代の幕開けを飾るこのテストウイークに向けた各種トピックスを、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイのパドックからお届けする。

計9台のLMDhが走り出す2023年開幕戦デイトナ24時間のフルエントリーリストが発表/IMSA

■走行初日はメイヤー・シャンク・レーシングのアキュラARX-06が首位
 テスト初日となった20日は、午前11時からの90分、そして16時15分からの105分という、2回のセッションが行われ、2023年シーズンに挑むマシンたちの咆哮(ロア)がサーキットに轟いた。

 オープニングセッションでトップタイムをマークしたのはメイヤー・シャンク・レーシングw/カーブ・アガジャニアン(MSR)60号車アキュラARX-06のコリン・ブラウンで、そのタイムは1分35秒635。2番手にはポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの7号車ポルシェ963が0.141秒差で続いた。

 3番手はアキュラ勢のウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポート10号車、4番手にはBMW Mチーム RLL25号車BMW Mハイブリッド V8が続き、キャデラックV- LMDh勢の最上位はキャデラック・レーシングの02号車となった。

 午後のセッション2でも、首位は60号車アキュラがマーク。同チームのエリオ・カストロネベスが、全体ベストを1分35秒210にまで縮め、さらに2番手には10号車が僅差で続き、アキュラARX-06勢がワン・ツーで初日のセッションを終えた。このセッション3番手にはキャデラック・レーシングの01号車陣営が入っている。

■“未走行”のドライバーがBMWのリザーブに
 最高峰GTPクラスのいくつかのチームは、デイトナ入りする前にテストとシェイクダウンを行っている。ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは先週末、同じフロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイにおいて2日間のテストを行い、2台目のレース用シャシーをシェイクダウンした。

 2台のポルシェ963はこのテストで約2200kmを走破し、1年前のドイツ・バイザッハでのロールアウト以来の総走行距離は3万2000kmに達した。なお、キャデラックのこれまでの走行距離は2万kmを超えており、ポルシェに続き彼らが2番目に長い走行距離を確保している。

 チップ・ガナッシ・レーシングは先週、ホームステッド・マイアミ・スピードウェイでキャデラックV-LMDhのシェイクダウンを行った。12月のIMSA公認テストで走行した01号車は現在、02号車のシャシーとなっており、ロアに登場した01号車は新シャシーだ。

 一方、MSRはマイアミ近郊のコンクール・クラブで、トム・ブロンクビスト、ブラウン、カストロネベスが出席してアキュラARX-06のシェイクダウンを完了させた。

 そしてBMW Mハイブリッド V8を走らせるBMW Mチーム RLL陣営では、ドリス・ファントールがデイトナにおけるリザーブドライバーを務めている。

 先週末のドバイ24時間レースで優勝したベルギーのGT3スターは、7人のメインドライバーから不参加者が出た場合に備えてスタンバイしている。ファントールは取材に対し、まだBMW MハイブリッドV8をドライブしたことがないと語っている。

 なお、24号車のアウグスト・ファーフスは左手首にサポーターを着けているが、ドライビングの面での心配はないという。彼は先月子どもたちとサッカーをしているときに、軽いケガをしたと語った。

 GTDプロクラスにデビューするリシ・コンペティツィオーネの新型フェラーリ296 GT3は、月曜日にテキサス州のモータースポーツ・ランチでシェイクダウンを行った。なお、ヒューストンを拠点とする同チームは、今年のミシュラン・エンデュランス・カップの4イベントにフル参戦することを木曜日に発表している。

■GTPのタイヤセット数制限が緩和
 IMSAとミシュランは、GTPクラスのタイヤセット数を、当初発表された数から調整・変更した。

 これによりチームは、ロアとデイトナ24時間レースで合計33セット(低温用ソフト12セット、高温用ソフト21セット)を使用できるようになった。このうち、レースで使用できるのは21セット(低温用ソフト9セット、高温用ソフト12セット)となる。

 合計セット数は、当初は25セットと発表されていた。2022年大会のDPiクラスでは合計38セットのタイヤが使用できており、変更後もセット数は昨年比で少ないものになっている。

 なお、デイトナ24時間の特別規則により、低温用ソフトコンパウンドはロアとロレックス・デイトナ24時間の夜間のテストと練習走行、そしてレース中の夜間の時間帯(そのタイム・ウインドウは未発表)において、IMSAとミシュランが周囲の状況に応じて使用を許可することになる。

 なお、今年からの変更点として、トップクラスの車両はレース後の最終車検をレース翌日の月曜日に行うこととなった。

 指定を受けたGTPクラスの車両は、レース終了後、直ちに車庫に入れられ、予備検査を受けた後、ガレージに入れられる。そして一夜明けた1月30日月曜の午前8時30分より、レース後の最終車検が行われる予定となっている。

■GTDプロへの“戦略的”クラス変更
 TFスポーツの支援を受け、アストンマーティン・バンテージGT3を走らせるチームTGMは、2023年のデイトナ24時間にGTDプロクラスから参戦する。これまでGTDクラスに参戦していた同チームがステップアップを果たすのは、ブロンズドライバーであるテッド・ジョバニスとヒュー・プラムの運転時間を「より柔軟に」調整するためだという。

 GTDプロは、プラチナに格付けされるドライバーのみのラインアップでも参戦が認めらているカテゴリーだが、TGMの4人のドライバーはブロンズ2名、シルバー2名で構成されている。

 デイトナ24時間レースの競技規則においては、GTDクラスにおけるブロンズドライバーの最低運転時間が4時間半と定められているのに対し、GTDプロクラスでのそれは2時間となっている。

 ジョバニスは「運転時間という点では、より戦略的なアドバンテージがある」と語った。

「通常のGTDより少ないし、より柔軟性がある。おそらくGTDプロでも(GTDと)同じくらいの時間ドライブすることになるだろうが、いずれ分かるだろう」

「フェラーリとポルシェは新しい車両だから、もしかしたら問題が発生するかもしれない。だけど、アストンマーティンは(既知の)プラットフォームだ。新しい部品や技術のために失敗することはないだろう。何か他の原因で故障する可能性があるだけだ」

 デイトナのGTDプロクラスには、合計9台がエントリーしている。これには、先日GTDクラスからの移動が発表されたターナー・モータースポーツの95号車BMW M4 GT3も含まれている。

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