■誰もが乗用車感覚で使える、まったく新しい多目的4WD車として誕生
現在、世界的にSUVブームが続いており、さまざまなニーズに対応するように多様化も進んでいます。
三菱が新型「パジェロスポーツ」を世界初公開! 力強く洗練されたデザインに一新
このSUVの先祖にあたるのが悪路走破性に特化したクロスカントリー4WD車や、4WDのピックアップトラックで、日本では1980年代の後半にクロカン車人気が上昇し、ちょっとしたブームにまで発展。
そのブームをけん引した1台が、1982年に誕生した三菱初代「パジェロ」です。
初代パジェロの登場以前からトヨタ「ランドクルーザー 40系」や日産「サファリ」など、当時表現されていた“多目的4WD車”は一定の支持を受けており、市場が拡大傾向にありました。
そんななか、初代パジェロは乗用車感覚で使いこなせる新しい多目的4WDとして登場。ちなみに初代パジェロが誕生した1982年(昭和57年)は、東北&上越新幹線が開業したほか、500円硬貨の発行。テレホンカードの使用が始まり、ソニーから世界初のCDプレーヤーが発売されました。
TV番組ではタモリが司会を務める『笑っていいとも!』の放映がスタート(2014年3月終了)。TVやラジオからは『北酒場(細川たかし)』や『待つわ(あみん)』などがよく流れていた年です。
三菱は当時拡大傾向にあったクロカン4WD市場に、前年に開催された第24回東京モーターショーで参考出品され好評を得た「パジェロ」を市販化。30年の歴史を持つ「ジープ」やライトトラックの「フォルテ」に続く4WDシリーズの拡充を図りました。
パジェロの開発にあたり同社は、「乗用車ユーザーにも抵抗なく受け入れられるスタイリッシュで機能的なデザイン」「抜群の悪路走破性と信頼性を備えた全く新しい多目的4WD車」「乗用車感覚あふれる多目的4WD車として誰もが使いこなせる乗用車並みの快適性や操作性」を目標に掲げました。
さらに4WD車として日本で初めてディーゼルターボエンジンを搭載したことは、パジェロの誕生をよりインパクトの強いものにしました。
インパネは乗用車然としたデザインですが、前面には乗員の安全に配慮したパッドを装着したほか、ディーゼルターボ車には助手席側の上部にアシストグリップを装着したり、傾斜計・油圧計・電圧計の3連メーターをインパネ中央に配置し、悪路での安心・安全な走行に配慮。
フロントシートはホールド性の高いバケットタイプで、運転席には4WD車としては日本初となるサスペンションシートを採用。このシートにはショックアブソーバーを内蔵したパンタグラフ機構が用いられており、車体の振動をドライバーに直接伝えないようにするため、疲労を軽減させるとともに快適な乗り心地を実現するものです。
エンジンは最高出力95馬力、最大トルク18.5kg・mを発揮する2.3リッター直列4気筒ディーゼルターボ(4D55型)と、そのターボレス仕様(75馬力/15.0kg・m)、110馬力、16.7kg・mを発揮する2リッター直列4気筒ガソリンエンジン(G63B型)の3機種を設定。
いずれのエンジンもメタルトップ仕様とキャンバストップ仕様の両方でラインナップされ、トランスミッションは全機種で5速MTを組み合わせています。
トランスファーレバーのシフトパターンは、4輪駆動でハイとローの切り替えができる2スピードパートタイム方式。トランスファーは直結型のため、後輪に駆動力を伝える際はダイレクト結合され、前輪への伝達はサイレントチェーンを介しているため、パワーロスが少なく静粛性も高いものでした。
サスペンションは、フロントにダブルウイッシュボーン、リアにリーフリジッドを採用。フロントはトーションバースプリングを組み合わせた独立懸架で、スタビライザーの装着により快適な乗り心地や高速安定性、そして優れた悪路走破性を発揮しました。メタルトップのディーゼルターボ車にはさらに、パワーステアリングを採用しています。
1982年から1991年まで約9年間販売された初代パジェロですが、発売翌年の1983年にはメタルトップ仕様に145馬力を発揮するガソリンターボ搭載車が設定され、「国産クロカン4WD最速」の称号を得ました。
そして1985年にはディーゼルターボ車に4速AT仕様が追加。さらに1988年にはインタークーラーを備えた2.5リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジン(94馬力/23.0kg・m)と、3リッターV型6気筒ガソリンエンジン(150馬力/23.5kg・mを発揮)を搭載し、普段使いにおける高速性能を強化。
1989年の改良では、オーバーフェンダーやワイドタイヤを装着するワイドシリーズを設定するなど、進化を重ね、その後、1991年に発表された2代目へとバトンタッチされました。
パジェロはデビュー翌年の1983年からパリ・ダカールラリーに投入されました。1983年と1984年はクラス優勝、そして1985年にはプロトタイプで1-2フィニッシュを飾り、タフな走りをアピール。
ラリーでの活躍はパジェロのプレゼンスを飛躍的に高め、RVブームにおける存在感の向上につながったといえます。
※ ※ ※
2019年に、パジェロは4代目をもって国内向けの生産を終了。そして、2021年7月にはパジェロの生産をおこなっていた「パジェロ製造」の閉鎖に伴い海外向けも含め完全に生産を終え、39年間もの長い歴史に幕を下ろしました。
販売台数の低迷だけでなくさまざまな要因が重なったことにより、生産を終える決断があったのでしょう。
しかし、同様なクロカン車であるランドクルーザーや日産「パトロール」が、グローバルで好調なセールスを記録していることを考えると、パジェロでもまだできることかあったのかもしれません。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
ジープとは違う乗用車SUV的なカブリオレという感じで優雅だった、特に二代目のJトップは完成度が高かった。