現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > アウディQ4 eトロン 長期テスト(2) 純EVへの理解度

ここから本文です

アウディQ4 eトロン 長期テスト(2) 純EVへの理解度

掲載 更新 1
アウディQ4 eトロン 長期テスト(2) 純EVへの理解度

積算3860km 丸くないステアリングホイール

執筆:Mark Tisshaw(マーク・ティショー)

【画像】純EVのクロスオーバー アウディQ4 eトロン 兄弟モデルとなるVW ID.4も 全77枚

翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)


長期テストのQ4 eトロンには、丸ではない、上下がフラットにカットされたステアリングホイールがオプションで装備されている。英国でのお値段、285ポンド(4万4000円)なり。

ステアリングホイールは円形であるべき、と強く考える同僚のマット・プライヤーへ、その写真を送ってみた。早速、法律で規定してもいいのではないだろうか、と返事が帰ってきた。

「円形なら、ステアリングホイールのリムが常に自然と手元に来るはずです」。彼の意見は正しいと思う。実際、このステアリングホイールには慣れるのに少々時間が必要だった。それ以外の操作系は、すべて扱いやすいのだけれど。

積算4058km クルマに対する友人からの相談

AUTOCARを熱心にお読みいただいている方なら、友人がクルマを買う際などに、相談を受ける場面があるのではないだろうか。筆者のように。

だが相談といっても、欲しいクルマは決まっていることが多かったりする。あるいは、購入した後だったりする。彼や彼女が買おうとしている、あるいは買ったクルマについて、印象を聞きたいだけの場合が多い。

そんな時は笑顔を忘れず、強く否定をしてはいけない。
「プジョー308CCのことはどう思う?」
「え、もう買ったの?」
「うん。買った」
「素晴らしいクルマじゃないかな・・・」
こんなやり取りが、一般的だと思う。

急速に進む電気自動車に対する理解

だが英国では、一見クルマに詳しくないような人でも、電気自動車の情報は意外と持っているようだ。関連技術についても。電気自動車に対して自分の明確な考えを持っており、弱点や技術的な限界を理解している人も少なくない。

ロンドンからエジンバラまで一度の充電で走れる? という質問も、最近は聞かれなくなった。片道650km離れた場所まで、まだ途中の充電なしでは走れないということを知ったのだろう。

電気自動車に対する理解度は、英国では急速に進んでいる。「電気自動車って、どうですか?」。2年ほど前に純EVを運転していた時は、どんなクルマなのか知りたがる人が少なくなかった。

最近聞かれる質問は、家庭用充電器の性能に関することが多い。スマートフォン用アプリで、どの電力会社が安い夜間電力を提供してくれるのか、エリア別に調べることも英国では可能になっている。

長期テストでアウディQ4 eトロンを運転するようになった筆者だが、驚くほど多くの人が、純EVに対する知識を持っていることを知った。もはや、近未来という存在ではないのだろう。

気に入っていて次のクルマに考えていると、Q4 eトロンを見た友人の1人は話していたほど。アウディというブランドも好きで、彼がクルマに求めるものが電気でまかなえると考えているようだった。

友人は自動車の歴史にも詳しい。だが、純EVへの乗り換えに対しても積極的なのだ。

市場の流れを捉えるQ4 eトロン

別の友人は、三菱アウトランダーPHEVに乗っている。自動車にかかる税金が安い、という理由で。だが、筆者がQ4 eトロンを長期テストで乗っていることを話すと、自分にとっての夢のクルマだ、と返事が帰ってきた。

PHEVモデルを予約していた知り合いの1人は、Q4 eトロンの情報を詳しく調べた結果、その予約をキャンセルしたという。毎年楽しみにしている湖水地方への旅行は、ディーゼルエンジンを積んだクルマを借りることを、オススメしておいた。

英国では既に、フォード・マスタング・マッハEやフォルクスワーゲンID.4、ジャガーIペイスなど、純EVクロスオーバーの選択肢が多くある。今後も増える一方だろう。

アウディのプレミアムな価格設定やモデルポジションに対して、Q4 eトロンが相応しいか、という疑問はあるかもしれない。だが、市場の流れを捉えていることは間違い。

またその疑問も、アウディがどれだけ強いブランドになったのかを示すものだと思う。純EVクロスオーバーのQ4 eトロンが実用的で上質で、多くの人に欲しいと思われるクルマだとは、いえそうだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

航続距離:気温が20度を下回っても、一度で走れる距離は約480kmが表示される。アウディの功績だ。だが、これからの冬が正念場ではある。

気に入らないトコロ

ツヤツヤのプラスティック:グロスブラックのプラスティック製パネルをインテリアに用いるのは、程々にして欲しい。すぐに汚れるし、人間の手が汚いことを思い知らされる。

テスト車について

モデル名:アウディQ4 eトロン 40 スポーツ(英国仕様)
新車価格:4万4990ポンド(683万円)
テスト車の価格:5万2685ポンド(800万円)

テストの記録

航続距離:482km
故障:なし
出費:なし

こんな記事も読まれています

碓氷峠最速の男は俺だ! 新井大輝選手が堂々の総合優勝 でも一悶着あったってマジ?
碓氷峠最速の男は俺だ! 新井大輝選手が堂々の総合優勝 でも一悶着あったってマジ?
ベストカーWeb
酷暑日要注意! うっかりNG行為と夏本番までに必ずやっておきたい寿命を長くするメンテナンスとは
酷暑日要注意! うっかりNG行為と夏本番までに必ずやっておきたい寿命を長くするメンテナンスとは
ベストカーWeb
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
motorsport.com 日本版
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
くるまのニュース
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
バイクのニュース
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
レスポンス
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
ベストカーWeb
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
motorsport.com 日本版
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
WEB CARTOP
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
レスポンス
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
乗りものニュース
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
くるまのニュース
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
VAGUE
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
バイクのニュース
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
motorsport.com 日本版
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
AUTOCAR JAPAN
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
ベストカーWeb
FIAがスーパーライセンス規則を変更、17歳でF1参戦が可能に。注目されるアントネッリのF1プランへの影響
FIAがスーパーライセンス規則を変更、17歳でF1参戦が可能に。注目されるアントネッリのF1プランへの影響
AUTOSPORT web

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

935.01358.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

375.0868.0万円

中古車を検索
e-tronの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

935.01358.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

375.0868.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村