ポルシェ911のスーパーオフロードマシン「911ダカール」が世界限定2500台で予約受注を開始

2022年11月17日、ポルシェジャパンは、ロサンゼルスモーターショーで現地時間の同日にワールドプレミアが行われたポルシェ「911ダカール（Porsche 911 Dakar）」の予約受注を開始した。1984年のパリ-ダカールラリーを制したモデルを思い起こさせる、一般道と同様の高いオフロード走行性能を併せ持つ911シリーズの新たなファミリーで、世界限定2500台の販売となる。

パリ-ダカールラリー優勝マシンをイメージしたパッケージも用意
2022年11月17日（米・現地時間）、ロサンゼルスモーターショーで世界に向けて公開されたポルシェ「911ダカール」。ダカールのネーミングから想起されるように、1984年パリ-ダカールラリーでポルシェ初の総合優勝マシンをリスペクトしたモデルで、2500台を製造されて日本での予約受注が車両価格3099万円で開始された。

スペシャル感漂う「911ダカール」だが、その佇まいで注目したいのが「911カレラ」のスポーツサスペンション仕様車を50mm上回る車高だ。しかも、標準装備のリフトシステムによって、フロントエンドとリアエンドをさらに30mm上げることが可能だという。

オンロードスポーツカーというイメージのある現代の911の概念から遠くはずれる仕様だが、そこはポルシェ。リフトシステムをリチューニングしたサスペンションと一体化させることで、170km／h以下で「ハイレベル」設定によるオフロードアドヴェンチャーを楽しめるとともに、170km／hを超えると自動的に車高を通常の位置まで下げる仕組みとなっている。

タイヤもただものではない。スポーティなオフロード走行に適合するように、専用に開発されたピレリ スコーピオン オールテレイン プラス タイヤ（フロント245／45ZR19、リア295／40ZR20）が装着される。トレッドパターンは9mmの深さで、補強されたサイドウォールとスレッドは2層のカーカスプライで構成される。これにより、高い耐カット性を備え、難易度の高い地形にも対応できるとしている。もちろん一般の道路でのスポーティな走りも万全だという。

パワーユニットは、最高出力480ps／最大トルク570Nmを発生する3L 水平対向6気筒ツインターボエンジン。そのパフォーマンスは、0→100km／h加速を3.4秒。最高速度はオールテレインタイヤのため240km／hに制限される。トランスミッションは8速DCT（PDK）で駆動は4WD。そして、リアアクスルステアリングをはじめ、911GT3から採用されたエンジンマウント、PDCCアンチロールスタビリティシステムが標準装備される。

ドライブモードに「ラリーモード」と「オフロードモード」が新たに加えられている。「ラリーモード」は起伏のある緩い地面に最適なモードで、リア駆動重視の4WDを特徴とする。一方の「オフロードモード」は車高を自動的に上昇させ、難易度の高い地形や砂地でトラクションを最大限に引き出す役割を担う。また、両方のドライブモードにラリーローンチコントロールが装備される。これは約20%のホイールの空転を許容しつつ、緩い地面で抜群の加速を可能にするというものだ。

軽量化装備の充実も「911ダカール」の魅力だ。代表的なのが新開発のCFRP製固定式軽量リアスポイラーと、911GT3から採用されたエアアウトレットがポイントのCFRP製ボンネットフード（フロントラゲッジコンパートメントリッド）だ。

標準的なオフロード用ディテールも抜かりない。フロントとリアのレッドのアルミニウム製けん引フックをはじめ、ワイドなフェンダーアーチとサイドシル、またフロント・リア・サイドシルのステンレススチール製保護エレメント、飛石よけに再設計されたステンレススチール製フロントのサイドエアインテークなどだ。

オプションのルーフキャリは42kgの耐荷重を有し、ルーフバスケットのヘッドライト用12V電源コンセントを備える。もちろん、燃料や水筒、折りたたみ式シャベル、トラクションボードなどのラリー装備を問題なく積載することができ（ルーフバスケットに装着されたライトの一般公道での使用は禁止）、アクセサリー用品としてルーフテントも用意されている。

インテリアは、前席にフルバケットシートを標準装備し、リアシートを取り除くことで「911ダカール」のスポーツカーとしてのアイデンティティを強調。軽量ガラスと軽量バッテリー採用により車両重量は「911カレラ4 GTS（PDK仕様）」より、わずか10kg重い1605kgを達成しているところもさすがだ。デザイン的には、シェイドグリーンのデコレーティブステッチを施したRace-Texトリムがポイントとなる。エクステリアのメタリック仕上げは「911ダカール」専用だ。

ちなみに1984年パリ-ダカールラリーの優勝車をイメージしたスタイリングの「ラリーデザインパッケージ」も用意される。ホワイト／ジェンシャンブルーメタリックのツートンカラー仕上げが基本で、レッドとゴールドのデコレーティブストライプに加えてドアに「Roughroads」ロゴがあしらわれる。そして、車両のサイドには1から999までのレースナンバーを選択できる。ラリーデザインパッケージのオプション価格は433万7000円だ。

なお、このほかにロールオーバーバー、6点式シートベルトを備えたラリースポーツパッケージもオプションに用意されている。

ポルシェ911ダカール車両価格：3099万円＜限定世界2500台＞



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Comments

なにこれ、くそほどカッコいいじゃん
日本では未舗装路でかっ飛ばせる所は限りなく少ないけど、千里浜なぎさドライブウェイなんかでは様になりそうだ
しかしラリーパッケージだけで普通にミニバン買える価格、流石です