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S耐第2戦富士24時間の木曜夜間走行でHonda R&D Challenge FL5が不幸なアクシデントに遭遇

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S耐第2戦富士24時間の木曜夜間走行でHonda R&D Challenge FL5が不幸なアクシデントに遭遇

 5月26日、静岡県の富士スピードウェイで公式予選が行われたENEOSスーパー耐久シリーズ第2戦NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース。走行としては水曜に行われたSTO専有走行から3日目となるが、ST-2クラスでは、第1戦鈴鹿で見事優勝を飾っていたHonda R&D Challenge FL5が、5月25日の夜間走行での不運なアクシデントにより予選に出走することができなかった。

 2022年第7戦鈴鹿からFL5型のホンダ・シビック・タイプRを投入し、2023年第1戦鈴鹿ではST-2クラスでチームにとっても嬉しい初優勝を飾っていたHonda R&D Challenge FL5。今回の第2戦富士SUPER TEC 24時間レースに向けては、石垣博基/木立純一/柿沼秀樹のトリオに加え、当初はスーパーフォーミュラ王者の野尻智紀、さらに桂伸一、望月哲明というふたりを招聘。野尻はスーパーフォーミュラ第4戦オートポリスの直前に発症した肺気胸の影響で出場することができなかったが、5人体制で走行を重ねていた。

スーパー耐久第2戦富士24時間から緊急対応で供給されるブリヂストンのスリックの印象は

 しかし、5月25日19時から行われた夜間走行で、Honda R&D Challenge FL5は非常に不運なアクシデントに見舞われてしまった。柿沼がドライブしコースイン後順調に走行を進めていたが、開始から15分が過ぎようかというタイミングで、メインストレートエンドに差しかかったHonda R&D Challenge FL5の目前に、野生動物が出現してしまったのだ。

 夜間、さらに非常に高速なストレートということもあり、避けきれず動物にぶつかってしまったHonda R&D Challenge FL5は、コースサイドにストップしてしまい赤旗中断に。車両はフロントバンパーが大破したほか、さらにインタークーラーを破損。エンジン内部にもダメージを負ってしまい、エンジン載せ替えを強いられることになってしまった。

「決勝にはもちろん間に合うように修復中です。間に合えば予選でチェックをしたいと思っています」と状況を説明してくれたのは木立だったが、残念ながら予選は出走できず。5月27日の決勝前のウォームアップ走行でチェックを行うことになりそうだ。

 この夜間走行では、他にも野生動物と接触してしまった車両があるほか、コカ・コーラ・コーナー付近で目撃情報が。またこの走行ではもう一度赤旗が出されているが、こちらもコースへの動物侵入によるものだという。なおモータースポーツでは、コース内に野生動物が入った場合、セッション中は即座に赤旗が出されることになっているが、今回は間に合わなかったということだろう。

 富士スピードウェイは各施設が整備された世界に誇るレーシングコースだが、周囲は森があり、東ゲートからの登り坂の富士見道路では、レクサスカレッジ周辺でシカがよく通るほか、イノシシなども多く姿をみせるという。蛇足ながら筆者も2021年にスーパーフォーミュラ・ライツのテスト中、TGRコーナーアウト側のサービスロードで大柄なニホンアナグマを見かけたこともある。

 今回接触してしまった動物は「タヌキのような感じ」だったというが、どの種だったのかは不明。ただ車両の破損の具合から比較的大柄な動物だったようで、お互いにとって不幸なアクシデントになってしまった。まずはHonda R&D Challenge FL5の復活を願うとともに、決勝レースでアクシデントが起きないことを願うばかりだ。

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