F1サンパウロGPは、2023年シーズン6回目のF1スプリントを行なうフォーマットでの開催となる。このフォーマットにより、金曜日の予選以降はパルクフェルメ下にマシンが置かれ、セッティングの変更ができなくなるため、アメリカGPで起きたようにプランクが規定以上に削れてしまうことで失格になるマシンが複数出てくるのではないかと、何人かのF1ドライバーが懸念している。
サンパウロGPと同じスプリントフォーマットで行なわれたアメリカGPでは、プランクが規定以上に削れてしまったとして、メルセデスのルイス・ハミルトンとフェラーリのシャルル・ルクレールが、決勝レース終了後に失格となった。
■アメリカGP失格のハミルトン車……そのプランクはFP1後には無傷だった! しかし摩耗に対し余裕を残さなかったと、メルセデス反省「もっと車高を上げればよかった」
アメリカGPの舞台であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、路面の凹凸が大きいコースとして知られている。そしてサンパウロGPの舞台であるインテルラゴス・サーキットも、凹凸が大きい。にもかかわらずセッティングに充てられるフリー走行は1回しかなく、そのFP1が行なわれる金曜日は雨(一部では雷雨予報もあり)になる可能性もあると言われており、最適な車高を見極めるのがかなり難しくなるかもしれない。
メルセデスのジョージ・ラッセルは、プランクが過度に摩耗するリスクあると懸念を示している。
「本当に難しいことになるだろう」
そうラッセルは語った。
「F1スプリントを行なう週末にとっては大きな問題だ。オースティンの時は、プラクティスを終えてチェックを行なったが、プランクの摩耗はなく、問題はないと思っていた」
「そして風向きが少し変わり、初めてクルマに100kgの燃料を積み、トラフィックの中で何周か、そしてトラフィックのない状態で何周かした。本当に凹凸が厳しいサーキットで、突然予想もしていなかった問題に直面していることに気付いたんだ」
「正直に言って、こういうコースでは、いくつかのチームがまた同じような状況に陥ることになるかもしれない」
アストンマーチンのフェルナンド・アロンソは、車高を犠牲にしたとしても、失格を避けるためにより保守的なアプローチを取る必要があると考えている。
「今年のスプリントフォーマットは、誰もがクルマを最適化させるのに、非常に苦労してきたと思う」
そうアロンソは語った。
「常に、必ず残しておかなければいけないマージンがあるんだ」
「オースティンでは、数台のマシンが検査を受けた。その他の多くのマシンは、違法だったかどうか検査されることもなかった。だから、今回は誰もがもう少し保守的になるだろう」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、スプリントの週末が雨で始まり、決勝がドライコンディションとなった場合には、ある程度の調整を施すことを許可するべきだと語る。
「クルマのセットアップと車高の調整は、(金曜日に)1日中雨が降って、日曜日のレースでドライ路面を走らなければいけない時には、いつも難しいんだ」
そうフェルスタッペンは言う。
「でも雨が降った時には、FIAがいくつかの調整を許可してくれるといいなと思っている」
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