10月25~27日に行われる2019年のWRC世界ラリー選手権第13戦スペイン(ラリー・エスパーニャ)に向けて、参戦するドライバーたちが意気込みを語っている。
ラリー・エスパーニャは競技初日はグラベル(未舗装路)、2日目以降はターマック(舗装路)を舞台に争われるWRC唯一のミックス・サーフェスイベントだ。
WRC:トヨタ、王座目指して第13戦スペインへ。マキネン「全タイトル獲得へ攻めの姿勢を続ける」
初日に走行するグラベルセクションは中高速のステージがメインとなる一方、2日目以降のターマックは路面の凹凸が比較的少ないサーキットのようなコンディションで、速度域の高いステージでの争いとなる。
そのため、ドライバーには異なるふたつの路面コンディションと速度域に素早く順応するスキルが求められる。またチームメカニックも短時間でマシンの仕様を変えねばならない。
競技は24日(木)の現地9時1分(日本時間16時1分)ごろにスタートするシェイクダウンで走行が始まる。このシェイクダウンステージは全長2kmのグラベルステージだ。
この日は現地19時(日本時間25日2時)ごろに、サービスパークが設けられるサロウでセレモニアルスタートも行われる。このセレモニアルスタートは風光明媚な海岸沿いで行われる点も注目だ。なお、セレモニアルスタート後にSSは行われない。
翌25日(金)から走行が始まり、この日はSS1~6までの6ステージが行われる。このうちSS3/6はグラベルとターマックが入り交じるミックスステージで、2018年大会に続き2度目の登場となるステージだ。
26日(土)はSS7~13までの7ステージで構成される1日。この6ステージはすべてターマック路面となっている。
最終日の27日(日)はSS14~17の4ステージで構成。最終ステージのSS17はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージに設定されており、現地12時18分(日本時間20時18分)ごろにスタートする。
WRC最上位クラスを戦う4メーカーのうち、TOYOTA GAZOO Racingとヒュンダイは3台体制、シトロエンとMスポーツは2台体制で参戦。また、ワークスチームではないものの勝田貴元もトヨタ・ヤリスWRCで参戦する。
ラウンドごとにドライバーを入れ替える戦略を採っているヒュンダイ勢はティエリー・ヌービルとダニ・ソルド、そしてセバスチャン・ローブの3名にヒュンダイi20クーペWRCを託す。ローブは2018年にラリー・エスパーニャにスポット参戦した際、総合優勝を飾っており、今回も優勝候補の一角と言えそうだ。
シリーズチャンピオン争いでは現在ランキングトップにつけるオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が、このラリー・エスパーニャ終了時点でランキング2位以下に30ポイント差をつければ、その時点でチャンピオンが確定する状況。王座を争うセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)とヌービルはタナクの戴冠を阻止するべく、ここでなんとしても勝利を掴みたいところだろう。
■トヨタ陣営のコメントはこちら
■ヒュンダイ陣営のコメントはこちら
■Mスポーツ/シトロエン陣営のコメントはこちら
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
「ラリー・スペインを楽しみにしている。いつものようにベストを尽くして戦うつもりだが、賢く戦う必要もある。初日のグラベルステージは出走順が1番のため、きっと苦労するだろう」
「また、この時期スペインでは雨が降りやすいことを昨年体験したから、天気にも影響されると思う。それでも、グラベルとターマックの両路面で高いパフォーマンスを発揮できると信じているよ」
「昨年の速さを今年も再現することができれば、きっと我々が望む結果を得られるはずだ」
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
「グラベルとターマックが組み合わさったスペインのステージは、昔から私のお気に入りなんだ。グラベルの路面はとてもスムーズながら非常に滑りやすく、ターマックのステージは本当にスムーズかつ高速で、選手権の中でベストだと思うよ」
「スペインのターマック路面でテストをした。とてもいい感覚で運転でき、モチベーションが高まっている。マニュファクチャラーチャンピオンシップをふたたび制するという目標に向けて、チームのために最高の結果を目指して戦うことを楽しみにしている」
●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)
「スペインはWRC年間カレンダーの中で好きなイベントのひとつだ。ミックスサーフェス・ラリーへの挑戦はいつも楽しく、2017年に出場した大会では優勝することができた」
「ここまでターマックではヤリスWRCにとてもいいフィーリングを感じてきたから、特にターマックステージでの走行が楽しみだ。一方、グラベルのステージでは何人かのドライバーが理想的な出走順で走行するため、彼らは非常に手強い存在となるだろうね」
「現在、マニュファクチャラーズタイトル争いは接戦状態だから、持てる力をフルに発揮して戦い、自分の役割を果たさなければ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
「チャンピオンシップが本当に激しくなる、シーズンの重要な時期に近づいている。僕たちの目標は明確だ。勝利のために戦い、ライバルたちを引き離すことだ。同時に、ラリー・エスパーニャは、1日はグラベルを、2日間はターマックを走るということからも、独特なイベントであると分かっている」
「このラリーには際立った特徴があって、シーズン中でも他には類のないのものだ。僕たちは皆、このラリーが投げかけてくる挑戦を楽しみにしている。今年は両方の路面で僕たちが強力であることを示してきた。チャンピオンシップのためにできる限りの力でプッシュを続けるよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)
「スペインでの僕の母国ラリーで、ヒュンダイi20クーペWRCに乗り込むのが待ちきれないよ。同じ週末の間にグラベルとターマック両方で競うことになるから、いつも本当に特別なイベントなんだ」
「ラリーがグラベル路面でスタートするのはいいね。スタート順が遅いので僕たちにはアドバンテージがあるから、タイムを伸ばせるよう期待しているよ。そしてターマックでは激しい戦いになる。どのチームにも速いクルーがいるからね。エキサイティングなイベントになることは間違いない」
「スペインでのラリーだから、僕のモチベーションも二倍だ。観客はドライバー全員を観に来るけれど、彼らはたいていはスペイン人ドライバーをその他のドライバーよりもすこしだけ特別に応援してくれると思うからね」
●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ラリー・エスパーニャは僕がずっと楽しんできたラリーだ。ここでは何度も優勝している。でも僕が一番気に入っているのは開催場所自体なんだ。海の近くの素晴らしいところだよ」
「これまでもミックスサーフェスをいつも楽しんできた。これはラリー中盤でセットアップを完全に変更する唯一のイベントだ。ペースを出し、チームがマニュファクチャラー間のバトルでリードを広げられるようサポートできると確信している」
■Mスポーツ・フォード
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)
「ウェールズ(ラリーGB)ではトップリザルトを狙える強力なペースを発揮できてよかった。スペインでもこのペースを維持したいし、それができると確信している。今年はいくつかやり残したことがあるように感じているから、ここからのファイナルイベントでは必ずいい結果を出したい」
「ラリー・スペインは、シーズン中、唯一のミックス・サーフェスのイベントで、グラベルステージでは場所によってテクニカルとなりえるし、ターマックの道はフルターマック仕様と変わらないコースだ」
「先週、ターマックの事前テストを行ったけど、フィーリングがよかったから、週末を楽しみにしているよ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)
「先週末エルフィンと3日間の事前テストを行って、3つの異なるタイプのターマックを体験してきた。このマシンはターマックにもグラベルにも優れていることは分かっているから、実力を発揮できることを楽しみにしている」
「僕の目標はしっかりとした結果を残すことだ。表彰台入賞にチャレンジできたら最高だね。フィンランド出身3人のチャンピオンシップ争いも激化しているから、僕もそこでうまく戦いたい」
「僕たちは集中しなければならない。すぐにいいリズムが掴めるよう務めるよ。このラリーには2015年から毎年参戦しているから、すごく馴染みがあるんだ。すべてをきちんとやれば、いい結果を狙えるはずだ」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)
「異なるサーフェスでラリーを走るのが好きだから、このイベントを気に入っている。できるならここで大量得点を果たしたいと強く思っているよ。僕たちには選択の余地などないからね」
「タイトル獲得の希望を保ちたいのなら、オット(タナク)との差を縮めなければならない。出走順の影響を考えると、最初の区間は僕たちにとって難しいものになるだろう。でもそのことについて普段以上の心配をするつもりはない。僕たちはターマックではより速さを出せると確信している」
「テストでのフィーリングは最近よりはるかに良かった。でも僕たちが十分大きな一歩を踏み出したかどうかは、実際に時間とともにライバルたちと競わなければ分からない」
●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)
「ミックスサーフェスでラリーをするというアイデアは好きだよ。たとえそれが大きな挑戦であろうがね。(競技2日目)土曜の午前中は特にトリッキーになるだろう。グラベルからターマックへ瞬時に気持ちを切り替え、最初のコーナーからすぐさまペースを出さなければならないからね」
「金曜日はドライコンディションが続くことを願っている。特に今ではグラベルで良いペースを見せてきているから、出走順を大いに活用することができるだろう。ここのターマックのステージはとても気に入っている。道路はスムーズで流れるようだ。ところどころで超高速になる。それに雨が降らなければ全体的にとてもきれいなんだ」
「前回のターマックラウンドよりもさらに高い競争力を発揮すべきだ。僕たちはテスト中に間違いなくあることを正確に特定したからだ。でも僕たちが序列のどこにいるのかを知るには、ターマックでの最初の数ステージが終わるのを待たなければならないだろう」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「経験と速さを考えればユウキ一択だ」——オランダからも、角田裕毅の2025年レッドブル昇格を推す声。元Fポン王者コロネルが語る
ペレスの挽回を評価も「マクラーレンからもっと点を奪いたかった」と代表。去就は最終戦後に決めるとマルコが改めて明言
4年分予算を全投入。新井大輝が“10年落ち”マシンでラリージャパン表彰台「ことごとく壊れたけど、やってきてよかった」
ライバルもフェルスタッペンの選手権4連覇を祝福「すべて彼の力によるものだ」「彼の時代が来たことを裏付けている」
WRCタイトルまであと1歩届かず。トヨタとの激闘に敗れたヒョンデ「もっと上手くやる必要がある」タナク戦線離脱が大きな影響
「車線減少の手前で抜かされそうになり、負けじと加速したら鳴らされました。私が悪いんですか?」投稿に回答殺到!?「どっちもどっち」「いちいち喧嘩売るなよ」の声も…実際法律では誰が悪いのか
なぜ? 10歳児童に「過失100%」判決! 信号無視でクルマに衝突事故で。 「子どもだからといって無責任ではない」声も!? 何があったのか
【早くも1万台超え】安価でも豪華装備、業界もザワつく大穴SUV「フロンクス」の “強みと弱点”
フレディ・スペンサー仕様のメットで走りたい! わずか2年で生産終了した“幻”の80年代レーサーレプリカ ホンダ「NS400R」ってどんなバイク?
日産がEVオーナー5000人に「EV乗り換え後調査」、87%が満足「静かな車内で会話が増えた」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?