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「M・M思想」と「アート」を標榜するホンダの新EV「0シリーズ」! 真逆の考えは融合できているのかデザインのプロがチェック!!

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「M・M思想」と「アート」を標榜するホンダの新EV「0シリーズ」! 真逆の考えは融合できているのかデザインのプロがチェック!!

 この記事をまとめると

■CES2024で「Honda 0シリーズ」が世界初公開された

ホンダeはなくなっても「0(ゼロ)」シリーズが来る! 2026年より市販化予定の新時代EVシリーズのサルーンとMPVのコンセプトモデルを世界初公開

■「共感を呼ぶ芸術的なデザイン」というコンセプトがどこに表現されているのかを解説

■ホンダの「M・M思想」を思わせるデザインも見られた

「アート」を提案したことはかなりチャレンジング

 1月、米国ラスベガスで開催されたCES2024において世界初公開となった「Honda 0シリーズ」の斬新なスタイリングが話題です。誰もが一見して「カッコいい!」と思える同車のデザインの見どころはどこにあるのか? 今回はあらためてそのカタチを検証してみたいと思います。

 カーデザインをアートとして捉える

 では、まずデザインのテーマについて考えてみます。ホンダがこの次世代EVに掲げたデザインコンセプトは「The Art of Resonance」、すなわち「共感を呼ぶ芸術的なデザイン」です。これは結構なチャレンジですね。

 たしかに、フェラーリなど一部のクルマは昔から「芸術的」と表現されてきましたけど、基本的にカーデザインはプロダクトデザインの範疇ですから、これを自らアートと呼ぶのは相当な自信なり覚悟が必要です。

 ご存じのとおり、国産車では「魂動デザイン」を展開するマツダも「CAR as ART」を標榜しています。最近では、昨年のジャパンモビリティショーに出品された「アイコニックSP」で次のステージを目指しているようですが、ホンダもその領域に足を踏み入れるということでしょうか?

 一方、0シリーズはホンダの原点である「M・M思想」を進化させることと、開発アプローチとして「薄い」「軽い「賢い」を掲げている点がユニークです。なぜなら「M・M思想」は合理性の追求ですし、薄さや軽さは高い機能性の表現ですから、ある意味アートとは真逆とも言えるのです。その融合をホンダがどう捉えているのかに興味がありますね。

 最近のホンダのシンプルなデザインが反映された2台

 普遍的なカッコよさをいま再構築する

 では、具体的に「SALOON」からチェックしてみましょう。誰もがアッと驚くスタイリングはまさに「薄い」「軽い」をストレートにカタチにしたもので、いかにも「アート」と呼びたくなる佇まいです。

 ただ、超クサビ型のボディ自体は決して珍しい存在ではありません。たとえば、1970年代のマセラティ「ブーメラン」やランチアの「ストラトス ゼロ」など、ジウジアーロやベルトーネらによって、すでに50年以上前にこの基本形は提案されているのです。

 違いは徹底的に磨き込まれたサーフェスや、ハイテク感溢れる前後ランプなどの見せ方でしょうか。

 ここでも、この低いボディが特段「M・M思想」を強くアピールしていない点が面白いところ。実際にはキャビンフォワードのパッケージで広い空間を得ていると思えますが、たとえば乗降性も高いようには見えません。そうした普段の使い勝手と「M・M思想」の組み合わせをどう考えたのか? ここでも興味は尽きません。

 居住空間ではなく社会性の追求を優先?

 もう1台の「SPACE-HUB」は、前後のランプ周辺が「SALOON」と共通性を持ちますが、その他は意外とフツーというか想定内のスタイルに思えます。ただし、美しいサーフェスのボディワークは近未来を感じさせる完成度で、見事です。

 ここも「M・M思想」で考えるなら、いっそのこと初代ステップワゴンくらい四角いほうがより広そうです。ただ、「HUB」という名前から想像すると、単に広さを求めるのではなく、コネクティブ性能を中心とした社会性こそがこのモデルの神髄なのかもしれません。

 じゃあ「薄い」「軽い」はどこにあるのか? といえば、それこそスリムなシートに代表されるミニマムなインテリアに反映されているようです。

 さて、こうしてあらためて0シリーズのスタイリングを見てみると、最近のシンプルなホンダデザインがより徹底されているようです。ただ、それでも「アートなんていっちゃって大丈夫?」という心配があるのも事実でしょう(笑)。

 つまり、まずはこの2台のスタイルが市販版でどこまで再現できるのか、その後に登場するであろうラインアップでも「アート」が表現できるのか? そこにシリーズの成否がかかっていると言えそうです。

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