BMWのSUV、X4をベースにアルピナチューンが施された3L直6ディーゼル クワッドターボエンジンを搭載するのがXD4である。当然、エクステリアやインテリアもアルピナらしさに溢れていた。(Motor Magazine 2020年6月号より)
極めてな滑らかなエンジンフィール
先ごろデビューしたアルピナXD4は、アルピナがこれまで歩んできた道のりとその最新の姿を体現する象徴的なモデルである。なんといっても、その最大の特徴はエンジンにある。BMW製3L直列6気筒ディーゼルエンジンになんと4基のターボチャージャーを組み合わせて、388psの最高出力と770Nmの最大トルクを絞り出しているのだ。
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4基のターボチャージャーの構成は低速用ターボと高速用の可変タービンジオメトリー式ターボが各2基となっており、回転数や負荷状態に応じてこれら4基のターボチャジャーを複雑に組み合わせて用いることで、いつでも最適なエンジンレスポンスとパフォーマンスを発揮させるという。
その効果は乗ればたちどころにしてわかる。とにかく、どんな回転域からでもどんな車速域からだろうと、踏めばスパンとトルクが立ち上がるレスポンスの鋭さは圧巻。ターボラグをまったく感じさせないその反応の素早さは、排出ガスのエネルギーではなく電気モーターによって吸入気を過給する電気式スーパーチャージャーを思い起こさせるほどシャープだ。
しかも回転フィールが極めて滑らかなことも驚異的で、全負荷時にも無粋なバイブレーションを伝えることは皆無。おまけに回転数が上昇する様もとびきり鋭く、この点では既存のガソリンエンジンともディーゼルエンジンとも異なる「第3のエンジン」と称したくなる感触なのだ。
考えてみれば、アルピナは最高水準の快適性を維持しながら、ドライビングに関係するレスポンスを徹底的に磨き上げた点に特色がある。また、アルピナの名を世界的に知らしめるきっかけとなった、あのE12ベースのアルピナB7ターボにしてもターボエンジンを搭載していることが最大の特徴だった。その意味からしても、クワッドターボエンジンはまさにアルピナのために存在するようなテクノロジーといえる。
装着するタイヤもアルピナの乗り心地を実現する要素だ
ハンドリングもまったく同様で、快適性を損なわない範囲でレスポンスを極限まで高めているように思う。サスペンションのスプリングレート自体は、足まわりの動き方からして決して低くはないのだろうが、ハーシュネスをきれいに封じ込めることで無粋な微振動などをシャットアウトしており、いつでも滑らかな乗り心地を堪能できる。しかも、重心高の高いSUVでありながらコーナリング時のロールはごく軽く、これが俊敏なコーナリング性能を生み出す源になっている。したがって乗り心地とハンドリングのバランスは極めて良好と評価できる。
ところで、このXD4を含め、最近のアルピナにはピレリPゼロを装着しているケースが散見される。アルピナといえばミシュランという時代がもう20年以上も続いてきたので、長年のアルピナ・ファンのなかには自分が購入したモデルにピレリが装着されているのに気づくと「ミシュランに交換してもらえないか?」という向きが少なからず存在するらしい。
そこで、これをドイツのアルピナ本社に伝えると「ライン装着されている以外のタイヤに交換するとアルピナ本来の乗り味が再現できなくなるので、お勧めできません。どうしてもタイヤを交換したいというお客様はアルピナ以外のモデルをお求めになったほうがいいでしょう」という主旨のことをやんわりと伝えるそうだ。
ちなみに、初期のアルピナモデルは決まってピレリタイヤを装着していた。前述したE17ベースのターボにしても装着されていたのはピレリP7。それがいつの間にかミシュランに変わっただけで、つまりは原点に立ち返ったともいえるのだ。
アルピナは装着タイヤがモデルごとに厳格に決まっていて、大メーカーのようにひとつのモデルに複数の銘柄のタイヤが設定されることはない。これもまた、走りの味に徹底的にこだわるアルピナらしい手法である。(文:大谷達也)
■BMW アルピナ XD4主要諸元
●全長×全幅×全高=4760×1940×1620mm
●ホイールベース=2865mm
●車両重量=2120kg
●エンジン= 直6DOHCディーゼル クワッドターボ
●総排気量=2992 cc
●最高出力=380ps/4000-5000rpm
●最大トルク=770Nm/1750-3000rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速AT
●車両価格(税込)=1385万円
[ アルバム : BMW アルピナ XD4 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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