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【詳細データテスト】アウディe-トロン 速いが刺激はない 新技術は持ち腐れ 快適性と静粛性は上々

はじめに

電動車には、これぞ福音と思うひとびとと同じくらい、懐疑的な目を向けるひとびとがいる。彼らを味方に引き込むのには、まだ時間がかかりそうだ。しかし、テクノロジーが進歩するにつれて、進展をみせている。

【画像】アウディe-トロンとライバル 全16枚

われわれがいま目にしているそれは、妥当な値付けのされた目を引くフルサイズのファミリーカーだったり、購買意欲をそそられるコンパクトカーや小型クロスオーバーだったり、高級サルーンだったりする。

また、ここ数年でパフォーマンスカーも急増し、ドライバーズカーと認められるようなEVもちらほら見つけられるようになってきた。

今回のテスト物件は、間違いなくそのパフォーマンス系EVだ。このe-トロン S クワトロで、はじめてアウディはEVにSバッジを与えた。30年近く前、100ベースのS4に用いて以来、インゴルシュタットの高性能モデルの証となっているプリフィックスだ。それ以降、コンパクトカーのA1からスポーツクーペのTT、果てはSUVのQ7まで、数多くのパフォーマンス4WDに与えられてきた。

今回のSモデルは、強力なRS Q8すら見劣りするほどのトルクを発揮し、この手のEVにはみられないようなモーターの使いかたをする。四輪独立モーター式のアシンメトリーなトルクベクタリングは、EVにとって、走りにうるさいドライバーを納得させるための切り札になるのは間違いない。

だが、今のところ、比較的安価な量販EVには採用例がない。実現しているのは、リマック・コンセプトワンやメルセデスAMG SLSエレクトリックドライブ、また登場が待たれるロータス・エヴァイヤといった、超エキゾティックなスーパーEVのみだ。

e-トロン S クワトロの型破りな3モーターレイアウトは、その現状を変えるものだ。はたして、その走りはいかなるものだろうか。

意匠と技術 ★★★★★★★★★☆

アウディ電動化の先駆者であるe−トロンの量産開始から、もう2年が過ぎた。その間にラインナップは拡大し、小さいながらもモデルレンジを構成するまでになった。ほかのクルマを買うときのように、価格や出力の異なるモデルから選択できるのだ。

また、一般的なクロスオーバーSUVか、スピード感あるルックスのスポーツバックという、ボディタイプの選択肢もある。ただし、メカニズム的にみればいずれも、バッテリー容量は86kWhほどで、モーターを少なくとも2基備える四輪駆動だ。

今回のe-トロン Sクワトロに至っては、モーターを3基搭載している。アルミ/スティール混成シャシーはそのままに、通常のe-トロンではリアに積まれる高出力の非同期モーターを、フロントに1基設置した。リアは逆に、e-トロンのフロントに用いていた小型モーターを2基投入している。各モーターごとにプラネタリーギアを備え、後輪の左右それぞれに最大22.4kg-mのトルクを送り込む。

3モーターでのシステム出力は最高503ps、トルクは最大99.3kg-mに達するが、これは8秒間しかもたないオーバーブースト使用時の数字だ。全長4.9m級の高級クロスオーバーSUV、その重量は公称2620kg、テスト車の実測2634kgで、1tあたり200ps/38kg-mを切ることになる。

しかし、リアモーターは左右独立稼働が可能で、パワフルな電動車ではすでに馴染みのある加速性能に磨きをかけるものだ。電子制御系はリアアクスルを、デフを備えているかのように使えるようプログラムされていて、左右のトルク差が22.4kg-mを超えることはない。全開時にはモーター1基のみで走行することは決してなく、左右それぞれが駆動力を発揮する。

これだけでは飽き足らず、アウディはフロントにもブレーキを用いたトルクベクタリングを装備。後輪左右間で行われるのと同様の制御を、前輪でも行うよう仕立てている。

電気モーターのトルク特性にシングルスピードのトランスミッションが組み合わされているため、最大トルクはほぼ発進と同時に発揮される。パワーが頂点に達するのは、65km/hほどに達した時点だが、145km/hを過ぎる前にピークから落ちはじめる。

アクティブのロール制御や四輪操舵を、アウディはこのクルマに与えなかった。アダプティブダンパーや3チェンバー式エアサスペンションシステムは、スタンダードなe-トロンと同じものだ。ただし、パフォーマンス志向の再チューンが施され、ホイールサイズ拡大に伴いトレッドも拡げられている。

内装 ★★★★★★★★★☆

Sバッジを戴くアウディに予想されるパフォーマンス志向の味付けは、e-トロン Sでもほぼ行われている。ただし、期待したほど派手に主張するものではないかもしれない。Sエンブレムは、サイドシルとステアリングホイールに入るほか、レザースポーツシートとギアセレクターに型押しされる。

500ps級のパフォーマンスモデルなのだから、もうちょっとスポーティなタッチにしてもいいのに、と思うだろう。しかしそれも、高級EVが最上級のスピードとレスポンスに、もっと曖昧な価値観であるスムースさや洗練性と、操作のシンプルさをいかに高いレベルで融合しているものか気付かされるまでのことだ。

それに、その手のスパイスを利かせようと思ったら、メーカーはいくらでも利かせることができる。このe-トロン Sのキャビンは、そのままでも効果的に速いクルマであることを主張すると同時に、社会的責任を果たす類の高級ファミリーカーであることも感じさせるものとなっている。

全体的な要素は、ほぼ最新の大型アウディのいずれにも当てはまるような内容だ。シートは快適でないわけでも、座りにくいわけでもない。前後とも、大人が楽に過ごせる広さで、とくに後席はかなりのゆとりがある。先進的なディスプレイ技術がふんだんに用いられ、トリムは歯切れのいいエッジの効いたデザインをみせる。

マテリアルは、おおむねアウディの典型的なセレクトで、サテンクロームの装飾とピアノブラックのパネルが多用されている。質感は、大部分はいいのだが、すべて満足とはいかない。

たとえばセンタークラスター周辺には、モールディングのややうねったところやトリムの尖ったエッジが見つけられる。しかし、テスト車の織り目が鮮やかなカーボンツイルアクセントは興味深く、テスターたちの想像力を刺激するアイテムだ。

荷室は、キャビンの広さと同じくらいすばらしい。リアモーターの増設が、荷室フロアの高さを底上げしてしまうことはなく、床下にはスペースセーバータイヤを収納できる余地さえある。

充電ケーブルは、ボンネット下に設けられた専用スペースにしまえる。出し入れはちょっとばかり面倒だが、買い物や旅行の荷物にケーブルが埋没してしまうことはない。

走り ★★★★★★★☆☆☆

すべてのEVが低速走行時に車外へ向けて発せざるをえない合成音を別にすれば、常にe-トロン Sは不気味なくらい静かに走る。アウディには、ポルシェ・タイカンのような、電子的なエンジン音を使おうという気配すらない。

電気モーターは、機械的にみれば極めて静かに動かせるので、ハードに走らせても、ゆったり流しても、音的に大きな差はない。手短に表現するなら、それが洗練度を高めているということになるのだが、ドライバーズカーとして考えるならよそよそしく、感覚的なエキサイティングさに欠けるともいえる。とはいえ、出来の悪い擬似エンジン音を鳴らすようなことがあれば、それに文句をつけていただろうが。

スロットルレスポンスは、触れただけで弾ける引き金のようなテスラとは異なる。発進は、盛大なホイールスピンで白煙を上げて飛び出していくものではない。とはいえ、以前テストした現行のランドローバー・ディスカバリーより100kgも重い割には、十分にハードなダッシュをみせる。

0−97km/hの実測タイムは4.2秒と、スーパーSUVのテリトリーに入る数字だ。2019年にテストしたe-トロン55に1.4秒もの差をつけていて、それは運転していてもしっかり体感できる速さだ。

しかし、まさにどのようにどこが速いのかが、このクルマの特性を明らかにする。低いスピードから加速していくと、即座にその力を発揮する。48−113km/hは、アストン・マーティンDBXをも上回る。

しかし、シングルスピードの電気モーターは、もっとも効率的な領域を越えると、背中を突き飛ばすような加速力はちょっとばかり弱まる。113-177km/hは8.3秒で、V8を積むDBXの6.9秒より、アウディのSQ7 TDIの9.0秒に近づく。

公道上で出しそうなどの速度域でも、これは速いクルマだが、常にエキサイティングというわけではない。その余力は高速道路よりもA級道路でのオーバーテイクでより物をいうように思えるし、きついコーナーやラウンドアバウトからは驚くような勢いで飛び出していくが、アウトバーンの追い越し車線をブッ飛ばすようなクルマではない。

電動式ブレーキシステムは、踏み込みが軽いときには作動ぶりがじつにいい。バイワイヤシステムとしてこれより人工的なものはほかにいくらでもあるし、効きが唐突なこともない。ところが、ハードに踏むほどに、摩擦ブレーキと回生ブレーキの協調がどんどん不自然になっていく。

制動力そのものは、大きすぎる自重を御するのに苦労するところがある。計測した制動距離は雨天により悪化しているが、本格的なパフォーマンスカーもウカウカしていられない実力の片鱗は垣間見えた。

使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆

インフォテインメント

e-トロン Sの豪華な車内テクノロジーは、なかなかうまく機能しているところもある。しかし、すべてがそうだというわけではない。

デジタルのメーターパネルは非常にクリアで、容易に調整でき、この手のアヴァンギャルドなテクノロジーでアピールするクルマにはふさわしいものだ。

だが、MMIタッチレスポンスと銘打たれた2面ディスプレイのインフォテインメントシステムは、相変わらず直感的でないところがやや気になる。操作に慣れたテスター陣でさえそう感じるのだ。メインディスプレイの使い勝手は、右側にショートカットボタンを設置したことで改善された。しかし、メニューのレイアウトには疑問を覚える。

入力の際には、指先にフィードバックが来るまでかなり強く画面を押さなければならず、それが操作性を損ねており、運転に集中できない要因にもなっている。また、伸ばした腕を支えるために手をつきたいが、そのための場所がないのも不便だ。

下段ディスプレイは、設定の自由度がほとんどない。ほとんどの操作内容は、これまで実体スイッチで行っていた、走る上で優先度の低い機能に関するものだ。われわれとしては、物理的なスイッチや入力デバイスをもっと多く装備してもらいたい。

燈火類

マトリックスLEDは標準装備だが、ダイナミックインジケーターとアクティブビーム部ランキングは有償オプション。今回、ヘッドライトを試す機会はなかった。

ステアリングとペダル

ペダル配置はどのテスターでも快適に使えるものだったが、そのためにはペダルに近づいて座ることが必要だ。やや左寄りのブレーキは、左足での操作がしやすい。ステアリングコラムの調整幅は広い。

操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆

e-トロン Sは、安心感のある落ち着いたハンドリングを備える。多くのユーザーはそれを望むだろうが、革新的なところはまったくない。ただし特定の環境下では、このサイズと重量のクルマとしては特筆すべきものとなりうる。

しかし、日常使いで、社会的責任の範囲内で楽しもうと思ったら、その他大勢の速いSUVにみられるようなコーナリングバランスやハンドリング、一体感のある走りを超えることはできない。凝ったリアアクスルがハンドリングに及ぼす違いが現れるのは、グリップ限界を超えた場合のみ。それを体験できる状況は滅多にないはずだ。

走行モードはアウディでおなじみのメニューに、より悪路に適したオールロードとオフロードが加わった。地上高やスプリングレート、ダンパーが、各モードごとに自動調整される。中庸のセッティングなら、乗り心地はかなりしなやかでなめらかだ。たとえ、手のかかる道で飛ばすと、思っていたより波が長いボディの動きを許容するとしてもだ。

ダイナミックかエフィシエンシーのいずれかのモードを選択すると、車高が下がり、ボディコントロールのプライマリーライドは引き締まるが、衝撃吸収性は低くなり、鋭い入力に過敏で不安定なところを感じさせはじめる。郊外路では、中間域の快適性と運動性との妥協点が見出しにくいかもしれない。

バンプや荒れた路面を走るときに比べれば、コーナーではウェイトをうまく制御できている。旋回時にはロールはするものの、揺れ幅は小さく、極端なほどではないので、ナチュラルかつ正確に走行ラインをたどることができる。スピードの乗るコーナーでは、よくも悪くも、まさに大きく速いアウディはこうだろうと思う反応を返してくる。

しかし、タイトコーナーで、ダイナミックモードを選び、ESCの効きを弱めると、トルクベクタリングシステムがもっとも大胆に機能する。安定しつつもアンダーステアが顔を出し、限界に近づいていることをクルマが知らせてくるが、そのコーナリング姿勢をパワーの加減でニュートラルに近づけるのは簡単だ。

そのあとは、もちろん安全な状況であればだが、軽くステアリングを切ったままで、無茶な運転をしなくても、パワーオーバーステアを維持できる。2.6tを超えるアウディの電動SUVがドリフトするというのはなんとも斬新な話だが、自分で経験するとなればなおさらそう思える。

残念なのは、この秘密兵器を発動させるには、かなりハードに走らせなくてはいけないということだ。また、リアアクスルは日常使いのハンドリングを豊かなものにするためには機能してくれない。e-トロン Sは心地よく、安定して走ってくれるが、スリリングなところはめったに見せてくれない。

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

2年前にテストした通常のe-トロンは、別格の洗練性と静粛性を見せつけた。それより大径のホイールと硬いサスペンションを持つSは、そこが多少後退しているだろうと予想していたが、まったく損なわれていなかった。

ウェット路面での80km/h巡航では、室内騒音は62dB。これはe-トロン 55を1dB上回るが、フルサイズの高級車としては立派な数字だ。2017年に、もっと好条件でテストしたジャガーIペイスは、これより1dB大きかった。

乗り心地は、サスペンションのトラブルを大きく取れるモードであれば、尖ったエッジを乗り越える際にもクッションが効いている。路面が荒れ気味でも、おおむね穏やかだ。

ステアリングは、アウディのラグジュアリーモデルの典型からすればわずかに重く、おそらく操舵力の減衰も少ない。走り出してすぐにその手応えの重さを感じるはずだが、これは動かすべき重量が非常に大きいのが一因となっているのは間違いない。けれどもテスター陣は、もっとつながりを感じるフィールがほしいと感じた。

ドライビングポジションはそこそこ高め。背の高いドライバーは、乗り込む際に膝と腰をやや曲げなくてはならないが、よじ登るというほどの高さではない。視認性は全方位とも良好で、ドアミラーは大きく見やすい。カメラを用いたヴァーチャルドアミラーは、1250ポンド(約17.5万円)のオプションだ。

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

以前テストしたe−トロン 55は、市街地と郊外をどちらも走っての現実的な航続距離が320kmを少々上回った。同じ容量のバッテリーを積む今回のe−トロン Sは、平均で300km弱だったが、巡航速度を80km/hほどに限定すると350km近くまで向上する。

既存のe-トロンのオーナーが乗り換えるのに、この数字は障害にはならないだろう。しかし、日常的に320km程度の移動を行うというのなら、これより安心して乗れるEVはほかにいくつか見つけられるはずだ。

よりスポーティに走らせたいときには、航続距離の確保と両立できないというのが、EVの解決しがたい問題だ。しかしアウディは、e-トロン Sを150kW急速充電対応とすることで、その悩みをいくらか和らげている。これは、ライバルたちでは太刀打ちできない部分だ。

装備内容は、9万ポンド(約1260万円)近い価格を考えれば、ちょっと物足りないと感じる。効率を高めるアダプティブクルーズコントロールや、スマートフォンアプリを用いたエアコンのリモート操作機能などが有償オプションなのだ。われわれとしては、それくらいは標準装備にしてもらいたいところだ。

スペック

レイアウト

高性能版のSモデルに用いられるe-トロンのシャシーは、モーターとギアボックスが追加され、フロント1基/リア2基の3モーターとなる。サスペンションは前後ともマルチリンクで、車高調整可能なエアスプリングとアダプティブダンパーを備える。

ステアリングとアンチロールのコントロールは一般的なもの。前後重量配分の実測値はほぼ50:50だが、各輪の荷重は多少の違いがある。

パワーユニット

駆動方式:フロント1基/リア2基・横置き四輪駆動
形式:非同期
駆動用バッテリー:水冷式リチウムイオンバッテリー、95kWh(グロス値)/86kWh(ネット値)
最高出力:435ps(オーバーブースト時:総合503ps/フロント204ps/リア188ps)
最大トルク:82.4kg-m(オーバーブースト時:99.3kg-m)
許容回転数:13500rpm
馬力荷重比:192ps/t
トルク荷重比:37.9kg-m/t

ボディ/シャシー

全長:4902mm
ホイールベース:2928mm
オーバーハング(前):928mm
オーバーハング(後):1045mm

全幅(ミラー含む):2190mm
全幅(両ドア開き):3950mm

全高:1629mm
全高:(テールゲート開き):2210mm

足元長さ(前):最大1090mm
足元長さ(後):最大970mm
座面~天井(前):最大800mm
座面~天井(後):最大960mm

積載容量:660~1725L

構造:アルミ/スティールモノコック
車両重量:2620kg(公称値)/2634kg(実測値)
抗力係数:0.28
ホイール前・後:10.0Jx21
タイヤ前・後:285/40 R21 109H
ブリヂストン・アレンザ001
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:遊星歯車式(各モーターごとに設置)
ギア比
最終減速比:9.2:1
1000rpm時車速:15.6km/h

電力消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:3.4km/kWh
ツーリング:3.4km/kWh
動力性能計測時:1.6km/kWh

メーカー公表値:消費率
混合:3.5~3.8km/kWh

公称航続距離:356km
テスト時平均航続距離:293km
80km/h巡航時航続距離:348km
113km/h巡航時航続距離:293km
CO2排出量:−g/km

サスペンション

前:マルチリンク/エアスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/エアスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.3回転
最小回転直径:12.2m

ブレーキ

前:400mm通気冷却式ディスク
後:350mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS
ハンドブレーキ:電気式(センターコンソール右側にスイッチ配置)

静粛性

アイドリング:-dB
全開時:70dB(145km/h走行時)
48km/h走行時:59dB
80km/h走行時:62dB
113km/h走行時:66dB

安全装備

ABS/ESC/EDB/HBA/ヒルディセントコントロール
Euro N CAP:5つ星(2019年、55クワトロ)
乗員保護性能:成人91%/子供85%
歩行者保護性能:71%
安全補助装置性能:76%

発進加速

テスト条件:弱い降雨/気温10℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.5秒
0-50(80):3.3秒
0-60(97):4.2秒
0-70(113):5.4秒
0-80(129):6.8秒
0-90(145):8.5秒
0-100(161):10.8秒
0-110(177):13.7秒
0-120(193):17.6秒
0-402m発進加速:12.9秒(到達速度:173.0km/h)
0-1000m発進加速:24.0秒(到達速度:202.5km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ジャガーIペイス EV400 S(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温21℃
0-30マイル/時(48km/h):2.1秒
0-40(64):2.8秒
0-50(80):3.6秒
0-60(97):4.5秒
0-70(113):5.6秒
0-80(129):7.0秒
0-90(145):8.8秒
0-100(161):11.0秒
0-110(177):13.7秒
0-120(193):17.3秒
0-402m発進加速:13.1秒(到達速度:174.0km/h)
0-1000m発進加速:−秒(到達速度:−km/h)

キックダウン加速

20-40mph(32-64km/h):1.2秒
30-50(48-80):1.4秒
40-60(64-97):1.8秒
50-70(80-113):2.1秒
60-80(97-129):2.6秒
70-90(113-145):3.1秒
80-100(129-161):4.1秒
90-110(145-177):5.2秒
100-120(161-193):6.8秒

制動距離

テスト条件:弱い降雨/気温10℃
30-0マイル/時(48km/h):10.1m
50-0マイル/時(64km/h):28.2m
70-0マイル/時(80km/h):56.3m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.40秒

ライバルの制動距離ジャガーIペイス EV400 S(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温21℃
30-0マイル/時(48km/h):8.8m
50-0マイル/時(64km/h):24.4m
70-0マイル/時(80km/h):46.7m

結論 ★★★★★★★☆☆☆

e-トロン S クワトロは、電動車代表として走り志向のドライバーの支持を集めることはできそうもない。違う分野での完成度は高いかもしれないが、充電して走るクルマに期待されるであろうエンタテインメント性のレベルを大きく変えるものではなかったのだ。

むろん、アウディのSモデルがそうした変化をもたらす存在になることはめったにない。速いが滑らかで、扱いやすいスピードと、高速道路での安定感、高級感といった要素の合わせ技が売りのSモデルだが、エキサイティングなことはまれだ。このe-トロン Sも、その範疇から大きく飛び出すことはなかった。

けれども、このクルマで思い切り飛ばすことがなければ、エキサイティングでなくてもしかたないと思えるだろう。とはいえ、常識的なスピードからロケットのような加速ができるポテンシャルがあるとはいっても、そういうEVはほかにいくらでもある。

そして、その初期の強烈な加速以外に興味を引き続けるはずの策も功を奏していない。驚くべきことで、おもしろく、ありえないようにも思えるが、独自のトルクベクタリングデバイスを備えながら、使える領域が限定的すぎるのだ。

せっかくのテクノロジーも、日常的な走りの魅力を高めるのにはほとんど役に立っていない。これには期待していただけに、残念な結果となった。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダース水浸しのスキッドパッドでなら、e-トロン Sは80km/hで完璧な定常円ドリフトを思いのままに決められる。みごとなものだが、不自然にも思える。小さな一輪車に乗るサーカスの象を思い浮かべてしまう。

リチャード・レーン荷室の床下に充電ケーブルを入れたまま荷物を満載して困ったことが何度あったか。だから、ボンネットのほうに収納スペースを用意するというアイデアはなかなか賢いと思う。しかし、それならばリモコンキーにボンネットを開ける機能をつけてもいいのではないだろうか。充電のたびに前席の足元にあるレバーを探さなければならないのは前時代的だ。

オプション追加のアドバイス

ボディカラーは明るめのメタリックがおすすめ。21インチホイールはデザインが選べる。750ポンド(約10.5万円)のアラスレッドのレザーインテリアと1895ポンド(約26.5万円)のコンフォート&サウンドパッケージ、1950ポンド(約27.3万円)のツアーパッケージはつけておきたい。

改善してほしいポイント

・転がり抵抗が増して航続距離が短くなっても、もっとハイグリップなタイヤがほしい。
・もっとリアアクスルのトルクベクタリングを大胆に使ってほしい。どうして、せっかくの技術があるのに、普通に乗っている限りはそれが備わらないクルマと変わらないのが残念だ。
・切り替え式の擬似エンジン音の導入を検討してもいいのではないだろうか。

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