ヒョンデは、2025年の世界ラリー選手権(WRC)に向けて「それなりの変更」を施した新型i20 N Rally1を投入すると明かした。
当初ヒョンデは2025年に向けて、新型Rally1車両のホモロゲーション獲得を計画していたが、レギュレーションが不透明な中で計画が一時頓挫。しかしチームからの反発によってルールメーカーのFIAが来季テクニカルレギュレーションで踵を返したことを受け、ヒョンデは計画の一部を再開させ、2025年シーズンに2026年の開発用ジョーカーを前倒しで使用することで合意した。
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ヒョンデはここ数ヵ月、改良型の車両でテストを実施しており、先日スペインで開催されたラリー・ラ・ヌチア‐メディテラネオにはティエリー・ヌービルが参加し、アップデートの部分的な評価走行を実施した。
ヌービルはチームメイトのアンドレアス・ミケルセンと共に2024年仕様のi20 Nを走らせ、WRC最終戦ラリージャパンに向けてターマックでの貴重なマイレージを稼いだ。
ラリージャパンを前に今季のドライバーズタイトル争いでは、ヌービルがチームメイトのオット・タナクに25ポイント差で首位。マニュファクチャラーズタイトル争いでは、ヒョンデがトヨタに15ポイント差でリードしているという状況だ。
ヒョンデのWRCプログラム・マネージャーを務めるクリスチャン・ロリアウクスは、来季マシンの変更点については明言しなかったが、いくつか大きな違いがあることを示唆した。
「来年に向けて何をしているかは、あまり言いたいくない」とロリアウクスはmotorsport.comに語った。
「ミケルセンにとってもティエリーにとっても、日本に向けた準備になった」
「我々は来年に向けて、いくつかのことを検討している。ホモロゲーション書類を提出し、まだテストの段階だが、来年と2026年のために4つのジョーカーを手にしている」
「それなりの変化が見られるだろうが、それ以上は言えない」
「我々はそれをテストしている段階だし、信頼性を証明し、パフォーマンスを上げる必要があるのでかなり忙しい」
「我々が行なうことが軽量化につながることは分かっているが、信頼性には取り組む必要がある」
「非常に厳しいコンディションでテストしてきたが、これまでのところ信頼性は高い。今はセットアップに取り組んでおり、その結果を見ていきたい」
ヒョンデは来年もヌービルとタナクでのフル参戦を予定しており、3台目のラインアップはラリージャパン後に発表される見込み。M-スポーツ・フォードからアドリアン・フルモーを獲得することが有力視されている。
ヒョンデは2026年からジェネシスブランドで世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスに参戦する意向を示しており、2025年から先のWRCにおける未来はまだ確定していない。
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