欧州で最も状態が悪い英国の道で開発
重要なモデルのオーダーが、いよいよ始まった。日本でも。正式発表からの数か月、筆者の期待は高まる一方だった。北米でのプレス向け試乗会も、その気持に拍車をかけた。そして遂に、慣れ親しんだ道で直接確かめる時がやってきた。
【画像】モデルチェンジ ランドローバー・レンジローバー 百花繚乱 上級ブランドのSUVと比較 全140枚
英国の一般道は、一般的に欧州で最も状態が良くないとされる。舗装は古く、一部が剥がれていて、ツギハギも多い。そして舗装路から一歩外れれば、広大なオフロードが広がっている。
こんな環境で、1970年からの過去4世代に渡るランドローバー・レンジローバーは開発されてきた。もちろん、5代目となる最新型も同じ。それが、優れた評価を支えてきた。
今回試乗した新型レンジローバーは標準ホイールベースのD350 HSEで、この土地に最適な仕様といえる。ガソリンエンジンからロングホイールベースまで、先日複数台試乗したなかで最も能力のバランスに優れ、実用的だろうと推測されたグレードだ。
今日はこのクルマで、グレートブリテン島南部の一般道を約240km走る。さらに、1時間半の予定で本格的なオフロードにも挑む。タイヤは高速道路と同じ、一般的なサマータイヤのままで。
従来から、普段履いているタイヤで様々な条件を走破できる能力こそ、レンジローバーの多様性を示す方法になっていた。今回も、その実力を確かめられると考えている。
アルミ製のMLA構造に多様なエンジン展開
5代目レンジローバーは、L460型と呼ばれている。従来から最大50%剛性が高められたという、MLAフレックス・アーキテクチャをベースとし、殆どはアルミニウムで構成されている。
エンジンルームとキャビンを仕切るフロントのバルクヘッドや、ボディのピラー部分などを中心にスチールも用いられ、強度が補われている。適材適所という考え方だ。
標準ホイールベースの場合、全長は5052mm、全幅が1990mm、全高は1870mm。長さは4代目から75mm伸びたが、ベントレー・ベンテイガより約90mm短い。ドアミラーを含めると幅は2209mmあり、相当ワイドだ。
ガソリンとディーゼルから選べるエンジンは、出力設定のバリエーションが幅広い。すべて3.0L直列6気筒のインジニウム・ユニットで、ターボチャージャーが付く。一部には、マイルド・ハイブリッドも用意される。
同じ6気筒ガソリンターボと駆動用モーターを組み合わせた、プラグイン・ハイブリッドもある。圧倒的に強力なレンジローバーがお望みなら、BMWから調達される4.4L V8ツインターボも選択可能だ。
トランスミッションは共通してZF社製の8速オートマティック。最新版のスタビリティ・トラクション・コントロールシステム、テレインレスポンス2も搭載する。
サスペンションは、4モードに可変し車高を135mm変化できる、エアスプリングが標準。高速走行時は車高を下げて空気抵抗を抑え、オフロードでは最低地上高を持ち上げ、走破性を高める。
アルミホイールは23インチをオプションで選択可能だが、22インチが標準。試乗車も22インチだった。
先代と似た見た目でも、遥かにモダン
一見すると、5代目レンジローバーのスタイリングは4代目と似ているように感じる。プロポーションが近いことが、その理由だろう。だが、ボディ全体は平滑に処理され、ルーフラインが低く、並べてみると遥かにモダン。空気抵抗を示すCd値は0.30と小さい。
小ぶりでハイテク感の漂うヘッドライトや、繊細でスムーズなフロントグリルなど、観察するほどに違いが見えてくる。縦に細長いテールライトが与えられたリア周りは、エレガントですらある。テールゲートは、伝統に則り上下2分割で開閉できる。
5代目レンジローバーは、大幅に価格が見直された。英国の場合、最も手頃な仕様でも9万9375ポンド(約1590万円)からとなっている。4代目から、約2万ポンド(約320万円)もアップした。
それでもランドローバーは、より価格の高い競合のラグジュアリーSUVと比べても、最も訴求力のある地位は変わらないと考えている。先代のモデルでも共有されていた見解だという。
ちなみに、V8ツインターボ・エンジンの場合は14万ポンド(約2240万円)以上、特別オーダーとなるSVビスポーク仕様なら、20万ポンド(約3200万円)は軽く超えるだろう。希望する内容にもよるが。
試乗したショートホイールベース(SWB)のD350 HSEの英国価格は、10万7300ポンド(約1716万円)から。それに、約5000ポンド(約80万円)のオプションが追加されていた。
この続きは後編にて。
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