日本の自動車メーカー初のF1グランプリ優勝を果たしたホンダ RA272
米国ラグナ・セカ・サーキットで行われた「ロレックス・モータースポーツ・リユニオン」で、ホンダが誇る伝説のF1マシン「RA272」のデモランが披露されました。なぜ今、往年のF1マシンが登場したのかというと、ホンダが世界最高峰の自動車レース、F1グランプリに初参戦してから60周年という記念の年を迎えたことを祝し、ホンダに初のF1チャンピオンをもたらした栄光のマシンが往年の走りを披露したというわけです。では、RA272とはどういうレーシングカーだったのでしょうか。ホンダ60年の軌跡とともに振り返ります。
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ホンダF1初優勝マシンがラグナ・セカを快走!
アメリカ合衆国カリフォルニア州モントレー半島を舞台に、毎年8月の恒例行事となった「モントレー・カーウィーク」では、世界最高クラスの格式を誇る「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」をはじめとするコンクールや、さまざまな種類のクラシックカー愛好家たちによる大小のミーティング。あるいは名門オークショネアたちによる大規模オークションなどの各種イベントが、半島のいたるところで行われる。
しかし忘れてはならないのは、ペブルビーチと並ぶ2大看板、「ラグナ・セカ」サーキットで行われるレースイベント「ロレックス・モータースポーツ・リユニオン」。日本人愛好家も1980年代から盛んに参戦してきた、この世界的な人気クラシックカーレースで、2024年はエキシビションとしてホンダF1第1期のウイニングマシン「RA272」がデモランを披露することになった。
超高回転V12のファンファーレを、LAの空のもとで
ホンダはこの夏、同社のF1グランプリ参戦60周年を記念し、F1公式戦においてホンダに初優勝をもたらしたマシン「ホンダRA272」を、2024年8月14~17日に「ウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカ」で開催された「ロレックス・モータースポーツ・リユニオン」をはじめとする、世界的なスペシャルイベントに参加させている。
1960年代の常識においては革新的というほかない、複雑なエンジニアリングで知られるホンダRA272は、1965年11月のメキシコ・グランプリにて、ホンダのエンジンとシャシー技術が世界トップレベルであることを証明。日本の自動車メーカーとして初めてF1グランプリで優勝したレーシングカーとして、当時はまだ日本の自動車メーカーの存在をほとんど認識していなかった世界中のレースファンに衝撃を与えた。
そしてこのほど、最高回転数1万3000rpmを発揮する1.5L・V12エンジンを横置き搭載した伝説のホンダRA272は、ホンダ伝統のテストドライバーにして、1980年代には2輪レーサーとしてアイドル的人気を誇った宮城 光氏がステアリングを握り、ラグナ・セカをエキシビション・ラップすることになったのだ。
RA272は、最近では7月11日~14日に開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で、宮城氏と現F1レーシングドライバーの角田裕毅選手の操縦により有名なヒルクライムコースを走ったばかりである。
ホンダスピリットが実現してきたレース界での数々の功績
自身もレーサーとして玉川サーキットを走った経歴のあるホンダの開祖、故・本田宗一郎氏はレースを「走る実験室」と称していた。そして、自ら興した会社と部下であるエンジニア、そして自社製品を向上させる手段として、モータースポーツをとても大切にしていたのはご存知のとおりである。
ホンダの「チャレンジングスピリット」を体現する重要な例として、レース活動は他のあらゆる自動車メーカーよりもホンダの企業文化に根付いている。
ホンダはその創成期から、2輪および4輪の双方とも世界中のモータースポーツの最高峰であるグランプリレースに参戦し、輝かしい勝利を収めてきた。初参戦から60年を経た現在に至るまで、ホンダのエンジンは4人のドライバーに合計8度のF1ドライバーズチャンピオンをもたらした。
2023年シーズンはマクラーレン・ホンダのセナ・プロスト期を上回る勝率
またホンダ製F1エンジンは、マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが圧倒的な強さで1レースを除く全レースを制した歴史的な2023年シーズンを含め、シーズン最多勝記録を2度樹立している。ちなみに昨2023年シーズンの勝率は、1988年に「マクラーレン・ホンダ」がアイルトン・セナとアラン・プロストとともに記録した勝率記録を上回るものだったそうだ。
横置きミッドシップエンジンのホンダRA272は、モントレー半島と同じくカリフォルニア州のロサンゼルスに生を受けたF1ドライバー、リッチー・ギンサーがステアリングを握り、1965年シーズンの最終戦メキシコGPで優勝。それは1964年8月のドイツGPでホンダチームがV12エンジンを搭載した「RA271」を擁してF1デビューを果たしてから、わずか1年後の勝利だった。
そしてこの夏、ラグナ・セカ・サーキットの名物コーナー「コークスクリュー」には、いかにも往年のホンダと思わせる、超高回転のV12ホンダ・ミュージックがとどろいた。それは、ホンダF1が紡いできた60年を祝福するファンファーレだったに違いあるまい。
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みんなのコメント
コレ、凄く違和感がある。
初参戦から60年であって、その間に撤退もしてるから継続参戦はしてないじゃん?
毎年毎年繰り返し参戦して初めて『◯◯周年』って言えるんじゃないの?
それなら参戦1年で撤退して59年後に参戦再開しても60周年って言うつもりか?(笑)