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ターボはまだか!?角型ヘッドライトでイメージ一新した「スカイライン・ジャパン」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第8回

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ターボはまだか!?角型ヘッドライトでイメージ一新した「スカイライン・ジャパン」【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第8回

ディーゼルをもGTに加えた五世代目

歴代の日産スカイラインの中でも、特に傑作として高く評価されるのは、三代目(C10型系)、八代目(R32型系)ということになるだろうか。販売成績やインパクト、その後に与えた影響なども加味すれば、四代目(C110型系)や六代目(R30型系)もそこに加わるだろう。その一方、五代目(C210型系)は先代同様に好調なセールスを記録しながら、旧車としては今まであまり人気の高い世代でなかったが、そんなC210も近頃は熱い注目を再び集め始めているようだ。

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1977年8月、5年ぶりのモデルチェンジで登場した日産スカイラインは、型式ではC210ということになるが、「日本の風土が生んだ名車」をキャッチに展開された広告のコピー「SKYLINE JAPAN」から、「ジャパン」の愛称で親しまれている。全長などの数字は先代より若干大きくなっているが、直線的でシャープなデザインのボディはぜい肉がそぎ落とされた印象だった。

特に2ドア・ハードトップはファストバック・スタイルからノッチバックに戻ったこともあり、「ハコスカ(C10型系)への回帰」という言葉にも納得できるものがある。ボディサイドのエッジの入り方も、フロントバンパー上から少し下方向へ流れるラインと、リアフェンダーに段差を作って差し込まれるサーフィンラインのバランスなどは、明らかにハコスカのそれへをモダンにアレンジしたものだ。

ロングノーズの6気筒GTとショートノーズの4気筒というシリーズ構成は継承され、後者には新たに「TI」という名前が与えられた。ボディは4ドア・セダンと2ドア・ハードトップ、そしてバンの3種類。機構的には先代のものを継承しており、前ストラット/後セミトレのサスペンション(GT系)などもそのままだ。エンジンはL型6気筒2L(GT系)で、インジェクション仕様のL20E(130PS)とキャブ仕様のL20S(115PS)が搭載された。TI系はL型4気筒を継承、キャブ仕様のL16SとL18S、インジェクションのL18Eの3種類を用意。

登場翌年の1978年8月には、53年度排出ガス規制適合のため、L型四気筒をZ型へと変更している。そして1979年7月にはマイナーチェンジを実施、ほぼ直立していたフロントはスラントノーズとなり、GT系には角型異形ヘッドライトが採用された。室内ではダッシュボードの形状が一新され、前方視界の向上も図られている。翌月にはバンをベースとした乗用仕様のワゴンを追加(1.8Lのみ)、同時にセダンのGT-E・Xに本革シートをオプション設定するなどしている。

ジャパンでの白眉となるのはやはり、1980年4月に追加されたターボ仕様であろう。これは前年にセドリック/グロリアに搭載されて登場したL型のターボエンジンL20ET(最高出力145PS)をスカイラインにも載せたものであった。名称は「2000GTターボ」ではなく「2000ターボGT」で、ベースのGT-E、その上級版GT-E・L、豪華版のGT-E・X、スポーティなGT-E・S、全てにターボを設定。

そして1980年6月には、ディーゼルのGTが登場。これはLD28(91ps)を搭載、四独サスのシャシーと組み合わせたもので、GTとGT-Lの2グレードが用意された。同時に、TIシリーズにもZ20E(120ps)搭載の2LモデルがTI-EとTI-E・Sとして追加されている。六代目へのモデルチェンジは、この1年すこし後の1981年8月のことであった。

GT-E・Sのみが黒メッキ・バンパーを装備
ここでお見せしているジャパン2000GTのカタログは、マイナーチェンジ直後の1979年7月版のもの。サイズは301×254mm(縦×横)、表紙を入れて全32ページ、折り畳み部分などもない常識的なものである。マイチェン直後であるので、残念ながらターボの掲載はなく、あの黒ボディ/金ストライプの格好良い姿も、当然ながら載っていない。

ターボ登場前、ということになると、世間的には丸型ヘッドライトの前期型の方が好まれるようだが、筆者としてはジャパンはやはり後期型の方が良いように思う。角型ライトの方が、最初からそれ前提で作られたデザインのように、自然に見えるからだ(実際のところどうなのかは知らないが、多分違うだろう)。

カタログとしては特に言うべき部分もなく、いかにも日産プリンス取り扱い車種といった趣を見せる仕上がりであるが、ひとつお断りしておくべきはバンパーについてである。写真がいずれも黒い背景で撮影されているため、メッキバンパーに黒が映り込んで、まるで黒いバンパーのように見えてしまっている。実際には黒バンパーを装備するのはGT-E・Sだけで、他のグレードではバンパーはメッキである。また、GT-E・Sの黒バンパーはただのブラック仕上げではなく、「黒メッキ」とのことだ。以上を理解した上でご覧いただければ幸いである。

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みんなのコメント

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  • 「西部警察」の「マシンX」を思い出す。
  • 当時は当該車種の最大排気量にはターボが認可されなかった。スカイラインは2000GTにターボが付けたくて2800のディーゼルをラインナップに加えた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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