現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > デトロイトショーは体験試乗会ショーへと様変わり! もう展示メインの「自動車ショー」は衰退する可能性も

ここから本文です

デトロイトショーは体験試乗会ショーへと様変わり! もう展示メインの「自動車ショー」は衰退する可能性も

掲載
デトロイトショーは体験試乗会ショーへと様変わり! もう展示メインの「自動車ショー」は衰退する可能性も

 この記事をまとめると

■2023年のデトロイトショーは昨年度に比べて試乗コーナーが充実していた

EV先進国のアメリカ人も本音は「エンジンがお好き」! デトロイトショーの「V8エンジン車」に群がる来場者

■各メーカーの展示ブースも体験試乗がメインコンテンツとなっているようだった

■これまでとは違って今後は試乗コーナーを充実させるモーターショーが増えそうだ

 未来のクルマを飾るだけのモーターショーは終焉

 昨年の北米国際オートショー(デトロイトショー)に比べると、今年のデトロイトショーでは、会場内の試乗コーナーが充実していた。コロナ禍前の国際格式ショー然とした形での開催を諦め、来場者が楽しめるショーを目指して生まれ変わったデトロイトショーだが、そのコンセプトでの開催1回目の昨年は、メーカーとしての出展はアメリカンブランドとトヨタ、スバルだけ。会場内には広大な空きスペースのようなものが生まれ、そこに地元ディーラーが展示車を持ち寄って、とりあえず世界のクルマが集まることとなった。

 会場の別施設では、子ども向けの恐竜展、屋外特設ステージのモンスタートラックショーの開催など、少々迷走気味にも見えたが、今年はそのようなイベントは開催されていなかった。

 2023年のデトロイトショーでは、それらに代わって試乗コーナーが充実しているように見えた。昨年に続きフォードとステランティス(ジープとRAMブランド)は自前の試乗コーナーを持ち、さらにテスラやハマーEVなど複数モデルのBEV(バッテリー電気自動車)の試乗コーナーが新たに設けられた。

 フォードはブロンコやF-150ピックアップ、ステランティスはラングラーやグラディエーター、RAMピックアップを試乗車として用意。会場内特設コースとは思えない急勾配など、本格的な試乗コースを自らステアリングを握り体感することができるのはすごいと思いながらも、日本ではなかなかできないことだと感じた。

 BEV試乗コーナーは、フォードやステランティスのような凝ったコースではなく、周回路が用意されるだけだったのだが、限られたストレートをアクセルベタ踏みで加速させ、BEVの特徴を体験させていた。路面状況の関係もあるが、タイヤをキーキーいわせながら一般来場者が試乗を楽しんでいた。その見た目も目立つからか、完全にハマーEVに人気が集中していた。やはりアメリカ人はこの手のスタイルには弱いようである。

 むしろ展示コーナーがオマケのよう

 会場に入ると、まずはアメリカンブランドやトヨタの車両展示コーナーがあり、その奥に試乗コースがあるようなレイアウトとなる。イメージとしては、車両展示がややオマケのように見え、試乗コーナーがいまのデトロイトショーのメインとなっているようにも見えた。新車の試乗だがテーマパーク並みに楽しめるということを強調して、さらに来年への足がかりを模索しているようにも見えた。

 アメリカでも日本同様に、新車購入の検討のためにディーラーへ行くのには、セールススタッフの猛烈な売り込みもあって面倒に感じる人が多いとのこと。できるだけ短時間でディーラーでの商談を済ませるために、オートショーで購入車種の絞り込みをする人も多く(デトロイトショーでは少々役者不足)、展示以上に試乗コーナーを充実しているのはそのため。ここで比較試乗するケースも多いようだ。

 実際、アメリカでのオートショーシーズン開幕第一弾で典型的なローカルショーとなる「オレンジカウンティ・オートショー(ロサンゼルス近郊)」は、出展ブランドが充実しており、各ブランドの展示車も多い。それだけでなく、一般公道を試乗できるのも魅力的となっている。

 先進国では全般的にオートショーの地盤沈下が進んでいる。今年は東京モーターショー改め、ジャパンモビリティショーが開催される。日本も例外なくオートショーの注目度は低くなっている。どのようなショーになるのかなかなか見えないなか、その開幕も間近に迫っている。

こんな記事も読まれています

「ジャパンモビリティショー2024」開催決定 新しい事業つくるビジネスイベントに
「ジャパンモビリティショー2024」開催決定 新しい事業つくるビジネスイベントに
グーネット
アウディ A4/A5シリーズに“傑作”うたう2つの特別仕様車 インテリアの質感アップ
アウディ A4/A5シリーズに“傑作”うたう2つの特別仕様車 インテリアの質感アップ
グーネット
SUBARUサンバーを快走仕様!「誰もやらないスピーカー修復」2
SUBARUサンバーを快走仕様!「誰もやらないスピーカー修復」2
グーネット
小さいことに価値があるGLAのベストバイがコレ!【メルセデス・ベンツ GLA】
小さいことに価値があるGLAのベストバイがコレ!【メルセデス・ベンツ GLA】
グーネット
昭和世代じゃなきゃ理解不可能!? マツダがこだわる[ロータリーエンジン]って何がそんなにスゴい?
昭和世代じゃなきゃ理解不可能!? マツダがこだわる[ロータリーエンジン]って何がそんなにスゴい?
ベストカーWeb
新型[コスモスポーツ]復活!! 特許庁に出願されたから市販化秒読み!? しかもリトラクタブルも続行
新型[コスモスポーツ]復活!! 特許庁に出願されたから市販化秒読み!? しかもリトラクタブルも続行
ベストカーWeb
彼女のマツダ「RX-7」は175台限定の「タイプRZ」でした! ドレスデザイナーがFD3Sを選んだ理由と愛車に巡り合ったストーリーとは
彼女のマツダ「RX-7」は175台限定の「タイプRZ」でした! ドレスデザイナーがFD3Sを選んだ理由と愛車に巡り合ったストーリーとは
Auto Messe Web
鉄人リードのル・マン連続出場途切れる。ドライバー変更のプロトン、マスタング3台目のカラーリングを公開
鉄人リードのル・マン連続出場途切れる。ドライバー変更のプロトン、マスタング3台目のカラーリングを公開
AUTOSPORT web
中国GP以降伸び悩むセルジオ・ペレス。契約更新の保留が大きなプレッシャーに
中国GP以降伸び悩むセルジオ・ペレス。契約更新の保留が大きなプレッシャーに
AUTOSPORT web
ハイブリッドでクラシックな「アメリカン」 ジープ・グランドチェロキー 4xeへ試乗 悪路性能は圧巻
ハイブリッドでクラシックな「アメリカン」 ジープ・グランドチェロキー 4xeへ試乗 悪路性能は圧巻
AUTOCAR JAPAN
人はなぜ「◯◯界のロールス・ロイス」を目指すのか? 最高であり文化の香り漂うのは「ベル・エポック」という豊かな時代に誕生したから!?
人はなぜ「◯◯界のロールス・ロイス」を目指すのか? 最高であり文化の香り漂うのは「ベル・エポック」という豊かな時代に誕生したから!?
Auto Messe Web
フォード・マスタング躍進。チャズ・モスタート&キャメロン・ウォーターズが今季初勝利/RSC第4戦
フォード・マスタング躍進。チャズ・モスタート&キャメロン・ウォーターズが今季初勝利/RSC第4戦
AUTOSPORT web
2024スーパーGT第3戦鈴鹿のGT300クラス公式予選Q1組分けが発表
2024スーパーGT第3戦鈴鹿のGT300クラス公式予選Q1組分けが発表
AUTOSPORT web
ふたつの心臓を持つ猛牛!ウルスにプラグインHVが登場【ランボルギーニ ウルスSE】
ふたつの心臓を持つ猛牛!ウルスにプラグインHVが登場【ランボルギーニ ウルスSE】
グーネット
5速MTのみ! オープントップの新型「スポーツモデル」発表! レトロデザインに「タテ型マフラー」採用した「小さな高級車」に反響あり
5速MTのみ! オープントップの新型「スポーツモデル」発表! レトロデザインに「タテ型マフラー」採用した「小さな高級車」に反響あり
くるまのニュース
フォード・マスタング 史上初「4ドア仕様」導入か 派生モデル展開を示唆、しかしEV化は否定
フォード・マスタング 史上初「4ドア仕様」導入か 派生モデル展開を示唆、しかしEV化は否定
AUTOCAR JAPAN
アンドレッティ、元FIAチーフテクニカルオフィサーのパット・シモンズを獲得。2026年に向け技術規則の知識が活きるか
アンドレッティ、元FIAチーフテクニカルオフィサーのパット・シモンズを獲得。2026年に向け技術規則の知識が活きるか
AUTOSPORT web
ブガッティの正規アイテムがネットで購入できる! アパレルからビリヤード台まで…実車は果たして購入可能!?
ブガッティの正規アイテムがネットで購入できる! アパレルからビリヤード台まで…実車は果たして購入可能!?
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村