電動バイクレース『FIM Enel MotoE World Cup(MotoE)』のオフィシャルテストが、6月17~19日にスペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで行われた。テストでは予選とレースのシミュレーションも行われ、シミュレーションレースではエリック・グラナド(アビンティア・エスポンソラーマ・レーシング)が優勝している。
2019年から新設されるMotoEは、5月3日からヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開幕を迎える予定だったが、3月に行われたヘレステスト中にMotoEのパドック内で火災が発生し、レースで使用する機材の大部分が損失した。これにより、5月にスペイン・ヘレスで予定されていた開幕戦の見送りが発表され、開幕戦は7月5~7日にドイツ・ザクセンリンクで行われることになった。
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初日は、MotoGPクラスのカタルーニャテストに参加したブラッドリー・スミス(ワン・エナジー・レーシング)を除く、17名のMotoEライダーが集結した。走行はドライコンディションなか行われ、エクトル・ガルソ(テック3・Eレーシング)が1分41秒236でトップタイムを記録。2番手は1分41秒296を記録したグラナド、3番手は1分41秒659を記録したニキ・トゥーリ(アジョ・モータースポーツMotoE)というトップ3だった。
また、motogp.comによると、ランディ・ド・プニエ(LCR Eチーム)とジョシュ・フック(アルマ・プラマック・レーシング)が初日のセッションで転倒を喫したが、怪我はなかったという。
■最後のMotoEテストで行われた模擬予選と模擬レース
2日目はスミスがMotoGPカタルーニャテストを終えてテストに参加。この日は、練習走行に加え、開幕戦に向けたシミュレーションもスタートし、午前中に模擬公式予選のE-Pole(E-ポール)が行われた。
E-ポールではひとりずつタイムアタックが行われる。模擬E-ポールも同じ形式で行われ、初日にトップタイムをマークしたガルソが1分40秒594を記録してポールポジションを獲得。2番手はグラナド、3番手はトゥーリというフロントロウに。
予選後は午後から練習走行が行われ、このセッションでは2日目から登場したスミスが1分40秒290をマークしトップだった。初日に転倒を喫したフックは体調不良のため走行しなかった。
最終日となる3日目には模擬レースが実施された。模擬レースは本番を想定した7周で争われ、ドライコンディションのもと現地時間の9時からスタートした。なお、この日は2日目の練習走行でトップとなったスミスはテストに参加しなかった。
模擬レースはポールスタートのガルソがリードするが、最終周で2番グリッドからスタートしたグラナドがガルソに競り勝ち逆転で優勝。2位はガルソ、3位はトゥーリという結果で終えた。優勝したグラナドにはMotoEのバイクを供給するエネルジカから電動バイクのストリートファイターモデル、エヴァが贈呈された。
模擬レース後、17時からは最後の練習走行が行われ、模擬レースで3位となったトゥーリが1分40秒127を記録しトップで終えている。
MotoEは最後のオフィシャルテストを終え、7月5日にドイツ・ザクセンリンクで開幕を迎える。
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