10月23日、FIA国際自動車連盟は、ABB FIAフォーミュラE世界選手権に参戦しているジャガーTCSレーシングとニッサン・フォーミュラEチームの手続き違反および、軽微な予算超過違反が判明したとの声明を発表した。
フォーミュラEでは2022年10月1日から、チームとメーカーを対象とした新しいコストキャップが発効されており、チャンピオンシップの技術規則とスポーツ規則にも準拠している。
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チームのコストキャップは包括的に管理されており、シーズン9と10については、シーズンあたり1300万ユーロに設定されていた。そのなかでも、パワートレインの研究開発に関連する投資については、別のコストキャップによって管理されている。
研究開発や製造活動に加え、パワートレインマニュファクチャラーがチームをサポートするための継続的な必須サービスのコストについては、シーズン9から2年連続で2500万ユーロのコストキャップ内での運営が定められていた。
そして今回、FIAはニッサンに対して2パーセント(26万9252ユーロ/約4440万円)の違反を認定して30万ユーロ(約4947万円)の罰金を、ジャガーに対して0.6パーセント(8万8779ユーロ/約1465万円)の超過支出を認めて10万ユーロ(約1649万円)の罰金を科したことを明らかにした。
さらに両チームには、11月4日にスペイン・バレンシアで行われる予定のプレシーズンテストの最初のセッション中、3時間の出場停止というペナルティも科されている。
FIAは今回の声明発表に際し、コストキャップ管理局の調査に対して各チームが追加情報の提示に対して積極的に応じてきたこと、チームが悪意を持った詐欺的な方法で行動しようとしたわけではなく、故意に情報を隠蔽しようとした証拠もないことを明らかにしている。両チームの声明は以下の通りだ。
●ニッサン・フォーミュラEチーム
「ニッサン・フォーミュラEチームは、この2パーセントのコストキャップ違反が、故意ではない形で発生したと認識している。それゆえ、チームはこの問題を解決するために、FIAによって発行された違反の容認書類(ABA)にサインした」
「コストキャップ管理局との協力的な再確認と徹底的な内部監査を経て、これらの違反はチームが組織の再編および移転に注力していた時期の、新しいコストキャップの解釈と適応のプロセスに起因していると判断した」
「ニッサン・フォーミュラEチームは、今後このような誤算や見落としを回避するため、あらゆる予防措置を講じていく」
●ジャガーTCSレーシング
「FIAとの協議の結果、正しく申請を行っていれば我々はコストキャップに完全に準拠していたはずであり、今回の超過違反は発生しなかったものであると認識している」
「不運なことに、現在の規則では我々の再申請は許可されていないために、このような状況に陥っている。コストキャップ管理局の調査結果とABAの性質からもわかるように、我々は技術的またはスポーツ的な優位性を求めたり得たりしたことは一度もない」
「我々は、今後もコストキャップの策定と適用について、そして電気自動車レースの最高峰であるフォーミュラEの利益のため、FIAと緊密に協力していく」
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