ヤス・マリーナ・サーキットを舞台に開催され、近年はシーズン最終戦に組み込まれているF1アブダビGP。しかし昨年のレースを受けてオーバーテイクが少ないという問題点が声高に叫ばれるようになったことから、サーキット側は一部コースレイアウトを変更することを決定した。
その改修作業は今夏から行なわれる予定で、主に3つのエリアが刷新されることになる。
■この“抜けない”レイアウトどうにかしてよ! リカルド、アブダビGP開催地に不満
まずひとつ目は、1コーナーから高速S字セクションを抜け、バックストレートに向かう手前のエリアだ。従来そこにはシケインが設けられていたが、これが撤去されてコース幅も広くなる。これにより、各ドライバーはバックストレート前のヘアピンに向けてハードブレーキングをする形となるため、ここでオーバーテイクの機会が増えることが期待されている。
ふたつ目は、2本のバックストレートを抜けた先にある区間。これまでは、バックストレートエンド(現在のターン11)で左に切り返した直後にシケイン(ターン12、13)を通過し、すぐに左90度コーナー(ターン14)を迎えるというタイトでツイスティな区間となっていたが、これらがバンクのついた緩やかな高速コーナーへと生まれ変わる。形状としては鈴鹿サーキットのスプーンカーブに近いと言える。
3つ目はサーキット後半、“ホテルセクション”と呼ばれる90度コーナーが連続するエリアだ。ここはコース幅が広げられる上にコーナーの進入角も若干緩やかとなる。これにより、マシンがより接近した状態で走ることができるはずだ。
アブダビF1プロモーターズのCEO代理であるサイフ・アル・ノアイミは、これらの変更が全てオーバーテイク促進のために行なわれると述べ、さらにこう続けた。
「我々は観客やファンの声に耳を傾け、チームやドライバーの声にも耳を傾けてきた」
「そういったフィードバックを受けて、我々はこれらの修正を行なう」
「最終的にはオーバーテイクの機会を増やし、接近したホイール・トゥ・ホイールのレースを演出することが目的だ」
またアル・ノアイミは、バックストレートエンドにできるバンクのついたコーナーに期待をしており、「サーキットの象徴的なコーナーになる可能性がある」とも述べている。
F1のCEOであるステファノ・ドメニカリもこの変更を支持しており、ファンのためによりエンターテインメント性の高いレースが提供できると期待しており、「この新しいレイアウトによって、ドライバーたちがレースを最大限面白くできることを楽しみにしている」と語った。
今回のレイアウト変更は前述の通り、昨年のレースが盛り上がりに欠けたことで批判を受けたことから行なわれた。当時、メルセデスのトト・ウルフ代表は次のように語っていた。
「レース中、眠っている顔の絵文字がこんなに送られてくることはこれまでなかった」
「我々は(レイアウト変更を)検討する必要がある。アブダビは素晴らしい開催地だし、インフラや観客の充実度は他に類を見ないレベルだ」
「しかし(2010年のアブダビGPでの)フェルナンド・アロンソとヴィタリー・ペトロフのように、例え前のマシンが遅くともオーバーテイクは難しいんだ」
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