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アストンマーティン、来季WEC&IMSA投入予定のヴァルキリーLMHの初期テスト2回を終了。マシンの全貌が明らかに

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アストンマーティン、来季WEC&IMSA投入予定のヴァルキリーLMHの初期テスト2回を終了。マシンの全貌が明らかに

 アストンマーティンは、来季の世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスとIMSAスポーツカー選手権GTPクラス参戦に向けて、ル・マン・ハイパーカーであるヴァルキリーAMR-LMHのテストプログラムを開始。既に2回のテストデーを終えた。

 2011年以来となるル・マン24時間レース”最高峰クラス”参戦を目指すアストンマーティンは、7月16日(火)にシルバーストン・サーキットで、その2日後の7月18日(木)にドニントン・パークで、ヴァルキリーAMR-LMHをテスト走行した。

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 アストンマーティンとLMHプログラムを運営するワークスチームであるハート・オブ・レーシング(HoR)は、この2回のテスト走行を「シェイクダウンと初期評価テスト」と称した。

 テストは、長年アストンマーティンのドライバーを務めるダレン・ターナー、HoRのレギュラードライバーであるマリオ・ファーンバッハー、そしてLMHプログラムの主要パートナーであるマルチマティック・モータースポーツと契約しているハリー・ティンクネルによって行なわれた。

 テスト終了後、コスワース製6.5リッターNA V12エンジンを搭載する非ハイブリッドのヴァルキリーAMR-LMHがドニントンパークを走る公式写真が公開された。カモフラージュカラーによってその形状は一目では分かりにくいが、過去に頓挫していたこのLMHプロジェクトの“遺産”であるヴァルキリーAMR Proからはエアロが大きく進化しているのが分かる。

 2回の本格テストの前には、元アストンマーティンドライバーであるステファン・ミュッケがステアリングを握り、シルバーストンにあるストウ・スクール・サーキットでフルボディなしの状態で初期システムのチェク走行が行なわれていた。

 そしてシルバーストン・サーキットとドニントン・パークでアストンマーティンは、500km近くの距離をヴァルキリーAMR-LMHで走行。今後は夏までヨーロッパで集中的な開発プログラムを1台体制で実施した後、秋には2台目のマシンで北米テストに乗り出す予定だ。

 アストンマーティンの耐久モータースポーツ主任であるアダム・カーターは、シルバーストン・サーキットとドニントン・パークでの走行テスト内容に満足している様子を見せた。

「テストサイクルのごく初期ではあるが、これまでのところ我々が設定した基準をAMR-LMHがクリアしていることに満足している」とカーターは語った。

 またHoRのチーム代表であるイアン・ジェームスは、今回のテストを「プログラムにとって非常に誇らしい瞬間だ」と表現した。

「このプロジェクトの発足には数年の歳月を費やしてきたから、サーキットに投入され、実車を目の当たりにすることはHoRにとって記念すべきことだと感じている」とジェームス代表は語った。

「我々は世界最高峰の相手と対峙することになると分かっている。我々もアストンマーティンを代表して、同じレベルで参加するつもりだ」

「これまで見てきたモノ、そしてこのマシンがどこから来たのかというDNAから、我々には成功させるための正しいツールが揃っている信じている」

 なおアストンマーティンの発表では、来年1月のIMSA開幕戦であるデイトナ24時間レースには触れず「2025年の早い時期に競争力を持ってデビューを果たす」とされている。これはアストンマーティンとHoRがヴァルキリーAMR-LMHをデイトナ24時間でデビューさせることを断念し、代わりに2月末にカタールで行なわれるWEC開幕戦まで初陣を遅らせる可能性があることを示唆している。

 アストンマーティンの声明では、ヴァルキリーAMR-LMH投入に向けたホモロゲーション取得目標は今年の秋とされており、デイトナ24時間参戦も可能だ。これについてmotorsport.comは、アストンマーティン側に説明を求めている。

 WECハイパーカークラスでは、来季から各ファクトリーチームに2台体制での参戦が義務付けられたため、HoRはこちらに2台を投入。IMSAには1台体制で挑む予定だ。

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