ヘッドライトが眩しいクルマはなぜ増えた? 最近のトレンドは明くて省エネタイプ
2019/11/10 14:10 くるまのニュース
2019/11/10 14:10 くるまのニュース
■大きく分けて3タイプのヘッドライトが存在
夜間やトンネル内など、周囲が暗いときに走行する際に欠かせないのがヘッドライトです。道路交通法でも「夜間(日没から日出時まで)・トンネル内・濃霧の場合は、前照灯、車幅灯、尾灯、番号灯、室内照明灯(乗合自動車のみ)をつけなければならない」と表記されています(法第52条)。
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普段から当たり前のように使っているヘッドライトですが、自分のクルマのライトが暗く感じたり、対向車のヘッドライトの方が眩しいような気がすることがあります。なぜそのように感じるのでしょうか。
ヘッドライトの明るさに差があるように感じるのは、ヘッドライトの種類が違うからです。現代のクルマで採用されているヘッドライトは、「ハロゲンライト」「HIDライト」「LEDライト」と、おもに3種類あります。
2000年代まで、ヘッドライトの主流だったのが「ハロゲンライト」です。バルブ(電球)内に微量のハロゲンガスを封入することで、白熱電球以上の光度(明るさ)を確保しています。黄色味がかった白色の光で、発光時はかなりの発熱を伴うのが特徴です。
バルブの構造的に明るさが徐々に落ちていき、約3年(1000時間程度)が耐用年数といわれていますが、状況によってはもっと早くタマ切れになってしまうこともあります。
しかし、それを補うメリットもあります。それはバルブ自体の価格が安いという点です。カー用品店に行けば、適合するバルブが数多く揃い、値段も数千円から購入できます。また、作業手順さえ知っていれば、自分でも交換しやすいメンテナンス性の高さも魅力です。
ハロゲンライトのメンテナンス性の良さについて、都内のカー用品店スタッフは次のように話します。
「ハロゲンバルブは、白色から薄い青色のバルブなど色味も選べ、また明るさなども含めれば種類も豊富です。価格も数千円からと比較的安価です。バルブという消耗品の交換なので、自分で交換できるのも大きなメリットです」
■HIDライトやLEDライトの特徴とは?
ハロゲンライトに代わり、2000年代から採用するクルマが増えてきたのがHIDライトです。「HID」は現在でももっとも高い光度(明るさ)を誇ります。
電球にあるフィラメントがなく、電極から電子が放出されるときに水銀原子が光を放出する「アーク放電」と呼ばれる現象を活用。簡単にいえば蛍光灯のような構造で、ハロゲンと比較すると明るく省電力なのが特徴です。寿命も約5年(2000時間程度)といわれています。
HIDライトのデメリットとして、点灯から最大の光量になるまで5秒程度かかることがあげられます。
また、構造が複雑なため取り扱いが難しく、破損した場合などは有害物質が漏れ出す危険性があります。そういった観点から、メンテナンスはプロに任せる方が無難といわれています。
前出のカー用品店スタッフは、予算があればHIDライトはもっともおすすめだといいます。
「HIDは青白い光が特徴で、3種類のなかでは一番明るいです。ただし、市販のHIDバルブのみの交換では、それほど明るさを実感できない可能性があります。
多少予算はかかりますが、ヘッドライト・ユニット自体をHIDタイプに交換することも可能なので、その場合はプロにお願いしたほうがいいです」
※ ※ ※
昨今、急速な勢いで新車への装着が普及しているのが、発光ダイオードを使用するLEDのヘッドライトです。3種類のなかでは圧倒的なロングライフを誇り、消費電力も少なく発熱量も少ないので、点灯時に触っても熱くないのが特徴です。
明るさだけの比較ではHIDに若干劣るものの、真っ白な光でより自然な見た目に近い感覚で照らしてくれます。さらに点灯した瞬間に最大光量になるため、HIDのような「もたつき感」がありません。
なにより嬉しいのはその長い耐用年数で、約15年(30000時間程度)持つといいます。1度LEDヘッドライトにすれば、クルマを手放すときまでほぼ交換する必要がないとまでいわれています。
「明るいHIDヘッドライトのクルマに乗っている人にはともかく、ハロゲンヘッドライトのクルマのオーナーなら、間違いなくLEDへの換装をおすすめします。バルブはハロゲンよりも高額ですが、長い耐用年数と明るさを考えると、高い出費ではないと思います。
ただし、こちらも注意点があります。ハロゲン装着車にそのままLEDバルブを装着すると電圧の関係でトラブルの可能性があり、LED用の抵抗リレーを中継する必要があるかもしれません」(カー用品店スタッフ)
LEDバルブの価格は安いものから高いものまでさまざまで、通販などでは安価で品質が低いLEDバルブも増えているようなので注意が必要です。
また、発熱量が少ないため、冬期は雪が付着しても溶けず、十分な光量を確保できなくなることもあるようです。
それでも、約15年という耐用年数や消費電力の少なさは魅力的です。これからの時代は、さらにLED式ヘッドライトが普及していきそうです。
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