ネオクラではなくクラシックそのもの!
オートバイはシンプルなほどいい。昭和の時代がよかった。だから現行車はやめておこうなんて、思っている人がもしいるならチョット待っていただきたい! いま新車で買える最新モデルにも、ヴィンテージムード漂うとびっきりの1台があります。ロイヤルエンフィールド『CLASSIC 350(クラシック350)』です。
【画像】モデル名のとおりのクラシカル感! ロイヤルエンフィールド「クラシック350」を画像で見る(18枚)
つい“ムード”と口走ってしまいましたが、その名の通りクラシックそのもので、スタイルを往年のモデル“風”に仕上げただけではありません。
スペックだけじゃない! 乗り心地も◎
エンジンは排気量349cc空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒で、ボア・ストロークは72×85.8mm。最高出力20.2PS/6100rpm、最大トルク27Nm/4000rpmと、スペックもまた穏やか。ただし、スペックがおとなしいからと言って、クラシックそのものなんていうのは早合点です。
バランサーを1軸にしたロングストローク設計のシングルエンジンは、スペック以上に元気ハツラツとしていて、鼓動感は演出されたものではなく燃焼室での力強い一発ずつの爆発をリアルに乗り手に伝えるもの。
速度がまだ上がらないうちに、高いギヤにかき上げてトコトコ走らせることもできるし、回転を引っ張り上げればパワーを粘り強く絞り出して高揚感が得られます。
穏やかなハンドリングで親しみやすい
後輪の駆動力が路面へしっかりとかかるトラクション性能を確かめつつ、フロント19インチのおおらかなハンドリングで操るライドフィールもまた昭和感がタップリ。リヤは18インチ、神経質さがなく気持ちよくアクセルが開けられます。
大きすぎない、ちょうどいいサイズ設定も親しみやすい。車体重量は195kgで、車格を考えれば現代のバイクにしては重い。しかし、適度な大きさと重量感がこれまた懐かしくもあります。
シート高は805mmで、身長175cmの筆者の場合、両足を地面に下ろしてカカトまでベッタリと届きます。幅広なハンドルで、ステップも自然な位置。ゆったりとしたライディングポジションもまた、しっくりときます。
独創的な分割式フレーム
メインフレームはダブルクレードル式かと思いきや、ダイヤモンドタイプにエンジンを包み込む2本のダウンチューブを途中で追加した分割式。クランクケースカバーの造形もレトロです。
フロントフォークのインナーチューブ径は41mmで、カバーに守られています。ブレーキはブレンボのグループブランド「BYBRE(バイブレ)」製の2ピストンピンスライド式キャリパーと300mmディスクの組み合わせ。制動力やレバータッチは現代的で、申し分のない性能を発揮。もちろんABSも搭載しています。
オーソドックスなリア・ツインショックは、ダブルピッチスプリングを採用。6段階のプリロード調整機構付きで、オーバル断面のスチール製スイングアームに接続されます。
スチール製のリムを採用するスポークホイールや、クロームで仕上げられたマフラーも美しい。歯切れのよいサウンドを奏でるのもまた大きな魅力となっています。
キャスケットライトに補助灯
ブリティッシュバイクが全盛期を迎えていく1950年代の『G2 BULLET』にインスパイアされ、直立したシリンダーやディープフェンダー、座面の広いサドルシートを採用。日本仕様はセパレート式のパッセンジャーシートを標準装備します。
ツバを持つ「キャスケットヘッドランプ」のボディに、12V5Wのツインポジション灯や指針式のメーターが埋め込まれるフォークカバー一体式ケースを採用しているのも見逃せません。
オーソドックスながら、単眼メーターの下には小型液晶パネルが配置され、バーグラフ式のデジタル燃料計やオド/トリップメーターも装備しています。
カラバリ豊富でよりどりみどり
燃料タンクの容量は13リットルで、試乗した「Chrome Bronze」(72万8200円/以下、すべて消費税10%込)では側面をメッキ仕上げにし、立体エンブレムやラバーパッドを備えました。
カラーバリエーションは豊富で「Chrome Red」(72万8200円)や「Dark Stealth Black」「Dark Gunmetal Grey」(72万3800円)、「Signals Marsh Grey」「Signals Desert Sand」(70万1800)、「Halcyon Green」「Halcyon Black」(¥69万4100)も選べます。
フェンダー直付けのテールランプ(電球式12V21/5W)など、細部に至るまで見どころ満点。オーナーになれば所有欲も満たされるでしょう。
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