8月3日、2024年MotoGP第10戦イギリスGPの2日目セッションがシルバーストン・サーキットで行われ、MotoGPクラスの予選ではアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)がポールポジションを獲得。スプリントレースではエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)が勝利を飾った。
同大会は、ヤマハのテストライダーを務めるカル・クラッチローがワイルドカードで参戦する予定だったが、リハビリ中のため欠場。代役は現WorldSBKライダーで前戦のドイツGPにも出場したレミー・ガードナーが務めたが、アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が初日を走った後まだ怪我が治っていないことを理由に棄権。ガードナーは2日目からリンスの代役となる。
【順位結果】2024MotoGP第10戦イギリスGP 予選総合
2日目もドライコンディションだが曇り空で、フリー走行2回目は大きな転倒やトラブルがなく進んだ。気温20度、路面温度29度の予選Q1は、ヤマハとホンダの全ライダー、ドゥカティ、KTM、アプリリアのサテライトチームのライダーが走った。
前後ソフトタイヤを選んだライダーが多く、フランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)とファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)のみフロントにフロントにミディアムを選択。1回目の走行ではアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が1分58秒651、モルビデリが1分58秒896でトップ2に並んだ。
2回目の走行ではペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)とラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)がそのタイムを塗り替える。しかし、最後にアレックス・マルケスが1分58秒373でトップ、アコスタは1分58秒408で2番手となり、この2名が予選Q2に進んだ。
予選Q2は海外メーカーのみの戦いに。タイヤは、フロントにソフトとミディアムが半々だが、リヤは全員ソフトだ。フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が1分57秒517で首位、バスティアニーニが1分57秒693で2番手に入れてピットイン。残り5分を切ると最後の走行に入る。
スロー走行でタイミングを図ってアタックに入るが、バニャイアはヘルメットシールド上部のスポンサーロゴがはがれかけてアタックを中止。アレイシ・エスパルガロが1分57秒309でトップタイムを記録するが、他のライダーはタイムを更新できなかった。また、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)が2コーナーで転倒している。
そのため、ポールポジションはアレイシ・エスパルガロ、2番手はバニャイア、3番手はバスティアニーニとなった。
5.900kmと1周が長く、スプリントレースは10周。上位勢ではアレイシ・エスパルガロ、マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、ビニャーレスがフロントにハードタイヤをチョイス。その他多くのライダーがミディアムだ。前後ミディアムのジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)以外はリヤにソフトタイヤを選んだ。
レースがスタートするとホールショットは僅差で、1コーナーでバニャイアとアレイシ・エスパルガロが並んだ。すぐにホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がトップに立ち、アレイシ・エスパルガロ、バニャイア、バスティアニーニが続く。1コーナーではモルビデリがマルコ・ベゼッチ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)に追突してクラッシュしており、リタイアしている。
2周目に入る時点ではマルティン、バスティアニーニ、アレイシ・エスパルガロ、バニャイア、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)のトップ5。
3コーナーではビンダーとアコスタが接触してビンダーのマシンのリヤが大きく破損したがレースを続ける。それによりマルク・マルケスが2台をかわして5番手に浮上した。
その後はマルティンとバスティアニーニ、アレイシ・エスパルガロ、バニャイアの4台がトップ集団となる。しかし、5周目には4コーナーでバニャイアがスリップダウン。レースを諦めた。
6周目には8コーナーでバスティアニーニがマルティンに仕掛けるが抜けない。ところが、15コーナーでバスティアニーニがトップに立った。
残り2周、4番手だったマルク・マルケスが16コーナースリップダウン。トップ3台は、バスティアニーニが0.7秒後続を離して、マルティンとアレイシ・エスパルガロが追っている。
最終ラップは波乱が起きず、バスティアニーニが勝利。2位はマルティン、3位はアレイシ・エスパルガロだ。4位はビンダー、5位はアコスタ、6位はアレックス・マルケス、7位はミラー、8位はビニャーレス、9位はファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)となった。
日本メーカーは、ヤマハのトップが11位のクアルタラロ、ホンダのトップは14位のヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)、中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は17位だった。
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