この記事をまとめると
■ここ数年で旧車やネオクラシックカーの価格が跳ね上がっている
バブルならではの「贅沢Z」! 280馬力規制のきっかけにもなったZ32型「フェアレディZ」のスリリングな世界
■100万円台から狙える2ドアおよび3ドアのスポーツカーをピックアップ
■今後も価格は上がることが予想されるので狙うならいまのうちだ
いまこそ乗りたい往年の2ドア&3ドアスポーツ
結婚や子どもが産まれた、転勤などなど。生活環境の変化に伴い、泣く泣く手放した愛車。あれから数十年。「時間にもお金にも少し余裕ができたから、思い切って復帰してみよう!」と決意したものの、昨今の旧車およびネオクラシックカーの相場に目を疑ってしまう人も少なくないはずです。事実、少し前までタダ同然で手に入ったクルマが100万円どころか、それを優に超えた価格で取り引きされているケースも珍しくありません。
今回、「いちど手放したけど(できるなら)いまのうちにカムバックしておきたい国産2ドア/3ドア」を5台取り上げてみました。なかには当時の新車価格の数倍という超強気な値付けをしているケースもちらほら……。
※2024年9月現在の中古車相場は以下のとおりです(カーセンサー調べ)
1:マツダ・ユーノスロードスター
・生産期間:1989年9月~1997年12月 ・中古車の平均価格:174.1万円 ・中古車の価格帯:70万~586万円
ユーノスロードスターがデビューし、プリンセスプリンセスの「世界でいちばん熱い夏」がヒットした1989年夏といえば、まさにバブル絶頂期。避暑地としても有名な軽井沢は、オープンにしたユーノスロードスターがそこかしこで見られたとか。そしていつしか、歴代ロードスターは「世界で1番売れたふたり乗り小型オープンスポーツカー」となったのです。
そんなユーノスロードスターも気がつけば30年選手。筆者も10数年前に29万円で手に入れましたが、いまや最低価格が70万円。もっとも高い個体はなんと500万円オーバー。平均価格帯が174.1万円とのことで、リフレッシュ代も含めると、現行モデルのND型の中古車も狙えるくらいの予算が必要になりそうです。
2:トヨタ・カローラ レビン/スプリンター トレノ(AE86)
・生産期間:1983年5月~1987年4月
カローラ レビン(3ドア) ・中古車の平均価格:440.5万円 ・中古車の価格帯:278万~788万円
スプリンター トレノ(3ドア) ・中古車の平均価格:443万円 ・中古車の価格帯:345万~590万円
カローラ レビン(2ドア) ・中古車の平均価格:312.1万円 ・中古車の価格帯:188万~500万円
スプリンター トレノ(2ドア) ・中古車の平均価格:393.8万円 ・中古車の価格帯:225.8万~798万円
いわずと知れた「ハチロク」ことAE86。現役時代は3ドアのカローラレビンが一番人気でしたが、漫画やアニメで一世を風靡した「頭文字D」がヒットして以来、「ハチロク」といえばスプリンター トレノ(3ドア)が代名詞のような存在となりました。
ハチロクのボディバリエーションは大まかに分けると上記の4タイプ。やはり、全体的に3ドアモデルが人気ですが、平均価格で比較するならレビン/トレノが拮抗しているのがわかります。
がんばればまだ手が届く!
3:ホンダS2000
・生産期間:1999年4月~2009年6月 ・中古車の平均価格:434.5万円 ・中古車の価格帯:165万~1500万円
ホンダ久々のFR、そしてオープンカーとしてデビュー前から注目されていたS2000。なんとこのクルマ、先代のS800以来、29年ぶりとなるFRスポーツカーの復活だったのです! 2リッター、VTECエンジンを搭載する「AP1型」のレッドゾーンは9000回転という超高回転型。しかもトランスミッションは6速MTという硬派っぷり。
現代、そして今後も作られることはないであろうパッケージングだけに高い人気を誇ります。中古車の平均価格は434.5万円、もっとも高価な個体はなんと1500万円! いつの間にこんなことになっていたのか……。
4:日産フェアレディZ(Z32)
・生産期間:1989年7月~2000年8月 ・中古車の平均価格:250.1万円 ・中古車の価格帯:89万~760万円
「スポーツカーに乗ろうと思う」のキャッチコピーで鮮烈なデビューを果たしたZ32型フェアレディZ。並べてみないと2シーターかリヤシート付きの2by2か見分けがつかないほど端正なフォルム、そして3リッターツインターボエンジンという、バブル期を象徴するような豪華な組み合わせが人気を博しました。
そんなZ32型も、生産終了から早14年。中古車の平均価格は250.1万円と、ひと頃に比べてだいぶ高値をつけるようになってきました。Z32の専門店があるので、一生モノのZ32を手に入れたいのなら足を運ぶ価値がありそうです。
5:スバル アルシオーネSVX
・生産期間:1991年9月~1997年12月 ・中古車の平均価格:224.4万円 ・中古車の価格帯:79万~448万円
ジョルジェット・ジウジアーロが手がけたデザイン、そしてこのクルマのキャッチコピーである「500miles a day」が魅力のアルシオーネSVX。決して販売台数の多いクルマではないものの、こちらも専門店の存在が下支えとなり、現存率は高め。
平均価格は224.4万円と頑張れば手が届きそうな価格帯ではありますが、専用部品が多いクルマだけに、製造廃止された部品も多く、乗るにはそれなりの覚悟が必要です。
●まとめ:「欲しい!」と思ったときが買い
古い、維持費がかかる。純正部品が手に入らない……。諦めるための理由付けはいくらでもあります。このまま諦めるか? それとも青春の1ページと再会するか。どちらが正解かなんて誰にもわかりません。
ひとついえることは、「あのとき買っておけば……」は、意外と尾を引くという事実です。もし、予算的に何とかなるのであれば、どうか勇気ある1歩を踏み出してください。
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みんなのコメント
>の2by2か見分けがつかないほど端正なフォルム・・
そう。「パッと見」は、ほとんど違わない印象なのに、
並べてみたら結構、違う部分がある。
すごいデザイン能力だった。
そうか、この記事は10年前に書かれたのか。