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今1番美味しい純EV ポルシェ・タイカン GTS スポーツツーリスモへ試乗 航続445km

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今1番美味しい純EV ポルシェ・タイカン GTS スポーツツーリスモへ試乗 航続445km

ステーションワゴンのタイカン

ポルシェの純EV、タイカンへ新しくスポーツツーリスモが加わった。恐らく、タイカン・シリーズで最も美味しい、スイートスポットが目指されているのではないだろうか。

【画像】タイカンのスイートスポット GTS スポーツツーリスモ 欧州で競合する純EVと比較  全136枚

2021年末にサーキットで一度味見させてもらったが、今回は真冬の一般道での試乗。完全な確信を得たわけではないものの、GTS スポーツツーリスモはAUTOCARお気に入りの純EVのなかで、かなり魅力的な仕様といって良さそうだ。

スポーツツーリスモは、サルーンのタイカンのボディ後半を拡張させた、ステーションワゴン。大きく開くテールゲートと、大容量の荷室を備え、クロスオーバーのタイカン・クロスツーリスモ並みの実用性を獲得している。

だが、地上高はサルーンと同じ。クロスツーリスモのような、オフロード・テイストなプラスティック製のフェンダーカバーやアンダーガードなども与えられていない。

以前の発表会で試乗したクロスツーリスモも、GTSだった。通常のタイカンと超高速なターボとの、中間に位置するグレードとなる。サスペンションのチューニングも、それぞれで異なる。

GTS クロスツーリスモには、エアサスペンションが標準装備。後輪操舵システムは、英国では1650ポンド(約26万円)のオプションとなり、今回の試乗には装備されていた。

最高出力は598ps 航続距離は最長445km

駆動用モーターは、GTSには2基搭載され、システム総合での最高出力は598ps、最大トルクは86.3kg-mを発揮する。もちろん不足なく速い。0-100km/h加速時間は3.7秒。最高速度は249km/hに到達する。

英国や日本の高速道路では、必要充分な動力性能といえる。高速域では、リアの駆動用モーターに組まれる2速ATがシフトアップし、大きなボディを推し進める。

またGTS クロスツーリスモの場合は、ポルシェのパフォーマンスバッテリー・プラスが標準装備。83.7kWhの実容量があり、最長445kmの航続距離を実現している。ただし、気温が低い英国の2月では、350km程度へ短くなるようだった。

急速充電能力にも優れている。今の英国に存在する、殆どの充電器より大容量の電気を受け入れることができる。

ドアを開いてインテリアを眺めると、リアシートより後ろを除いて、基本的にはサルーンのタイカンと同じ景色が広がる。アルカンターラとは異なる、レーステックスというスウェード調の新しいマイクロファイバーで贅沢に仕立てられている。

ダッシュボード上面やステアリングホイール、天井の内張りにも、レーステックスが張られている。滑りにくい素材だから、大きなタッチモニターを操作する際は、片方の腕でダッシュボードを掴むと身体も支えられる。

ちゃんとポルシェらしい操縦性

現在のポルシェのラインナップを俯瞰すると、GTSはモデル内でベストといえるグレードに位置すると感じる。タイカン・クロスツーリスモでも同様ながら、シャシー・チューニングやオプションを変えても、他のモデルほど明確な違いは生まれないようだ。

つまり、基本的にタイカンは素晴らしい。路面と息を合わせるように、確実な足取りで疾走する。運転席からはフロントフェンダーの峰が見え、大きいボディサイズの割に、車線内の位置も保ちやすい。その鼻先は、非常にクイックに反応する。

タイカンの印象で最も評価したいことが、ちゃんとポルシェらしいこと。以前に試乗した、後輪操舵の付かない後輪駆動モデルでも同様だった。

ステアリングホイールやペダル類など、操作系の重み付けは理想的。特にやや重めのステアリングホイールは、路面の感触を手のひらに伝え、正確に操れる。

一方で、英国の管理の悪い一般道では、少々手に負えないこともある様子。カーブの曲率は一定ではなく、カント角も一定せず、路肩には木の根が隆起させた部分も少なくない。

エアサスペンションの車高を落とし、レートを引き締めると身のこなしがタイトになる。そのぶん、しなやかさは減じられる。また21インチより小さなホイールサイズの方が、乗り心地は好ましいだろう。

オプションの後輪操舵により、旋回をアシストするリアタイヤを感取できる。しかし、必ずしも完璧とは限らない。といっても、そう感じる場面は極めて限定的だ。

世界最高の純EVで最も魅力的な仕様

GTS スポーツツーリスモは、現時点での世界最高の純EV、ポルシェ・タイカンで最も魅力的な仕様だといっていい。そのぶん価格も高い。英国価格は10万4990ポンド(約1627万円)からとなる。

充電ケーブルや電動フォールディング・ミラー、先出のオプションなどを搭載すると、みるみる価格は上昇。試乗車は、約13万1000ポンド(約2030万円)の内容だった。

もし筆者が選ぶなら、80kg軽く手頃な後輪駆動のベースグレード、タイカン・スポーツツーリスモを選ぶだろう。たとえGTSでなくても、タイカンの訴求力は非常に強いのだ。

ポルシェ・タイカン GTS スポーツツーリスモ(欧州仕様)のスペック

英国価格:10万4990ポンド(約1627万円)
全長:4963mm
全幅:1966mm
全高:1405mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:3.7秒
航続距離:342-445km
電費:−
CO2排出量:−
車両重量:2295kg
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
バッテリー:83.7kWhリチウムイオン(実容量)
最高出力:598ps(システム総合)
最大トルク:86.3kg-m(システム総合)
ギアボックス:1速オートマティック(フロント)/2速オートマティック(リア)

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みんなのコメント

3件
  • SUV以外の選択肢としてはオシャレ。保証期間内の残クレで乗りたい。
  • こんな巨体で400キロしか走らないってギャグなんだろうか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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