日産自動車とニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(ニスモ)及びオーテックジャパン(オーテック)は11月24日、ユーザーがより長く日産のパフォーマンスカーを乗り続けられるようにサポートをする活動「NISMO ヘリテージ」を開始するとともに、製造廃止になった部品を「NISMOヘリテージパーツ」として、12月1日より発売すると発表した。
自動車メーカーが、往年の名車の部品の供給やレストアサービスを開始するニュースが相次いでいる。自動車の部品は、生産終了から10年、それも定期交換が必要な部品や、走行するために必要な重要保安部品に限られ、それ以外については特に定めがないが、おおよそ「生産中止から10年+のことでα」というのが、一般的だ。
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今回、「NISMOヘリテージ」が部品の再供給を行なうR32スカイラインGT-Rが販売されていたのは、1995年1月まで。すでに22年経っている。当然、自動車メーカーに部品保管の義務はない。が、自動車メーカーのブランド価値、作り出した車の価値を「クラシックカー」のレベルまで上げていくためには、部品の供給やレストアサービスは不可欠だ。
「NISMOヘリテージ」は、日産、ニスモ、オーテック(ニスモ・カーズ事業部)の3社とサプライヤーとが共同で、製造廃止になった部品の再供給を検討し、ユーザーが日産のパフォーマンスカーを少しでも長く乗り続けられるよう、可能な範囲でサポートする活動だ。
この活動の第1弾として、R32型(1989年8月~1995年1月販売)の「スカイラインGT-R」を対象に、長年スカイラインGT-Rのユーザーと接してきたニスモが、「NISMOヘリテージパーツ」を日本国内にて発売する。
R32型GT-Rの専用部品のうち、走行や車検に必要不可欠な重要部品を中心に、すでに製造廃止となっている部品について再生産、再供給を検討した結果、まずは、ハーネス、ホース/チューブ、エンブレム、外装部品など、約80部品から販売を開始する。
当時、部品を供給していたサプライヤーのなかには、継続生産が困難な会社もあり、当時と同じ状態で生産することは難しいため、再生産で対応できないものは、代替、リプレイス、リビルトやオーバーホール、NISMOチューニングパーツでの対応を検討している。
なお、この「NISMOヘリテージ」活動は継続しており、R32型のアイテム追加およびR33、R34型GT-Rへの拡大を検討していく予定だという。
ニッポンの素晴らしいクルマ、多くのユーザーに愛されてきたクルマが、元気で長く乗り続けられるように自動車メーカーがサポートする、というサービスは、日本の自動車文化の成熟の現れ、だと思うとうれしくなる。
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