■どん兵衛ラッピングの「0円タクシー」とは
最近、東京都内では『どん兵衛』のラッピングが施されたタクシーが話題となっています。これは、携帯ゲームやプロ野球球団運営を手掛けるディー・エヌ・エー(DeNA)が提供するタクシー配車アプリ「MOV」が始めた“無料でタクシーに乗れる(0円タクシー)”という企画の一環です。
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この「0円タクシー」は、2018年12月5日から12月31日までの期間限定で、東京都内に50台が走っています。乗れるのは渋谷区、新宿区、港区、中央区、千代田区付近と都心限定ですが、降車場所は東京23区内ならどこでも無料。高速料金も無料なので、利用者は一切料金を払うことはありません。
流しで捕まえることはできず、毎日7時から22時までにアプリ経由で配車依頼し、経由地指定や途中待機はできません。12月26日からは乗車した人に、「どん兵衛 天ぷらそば」をプレゼントするというキャンペーンも実施しています。
現在、スポンサーとなっているのは日清食品で、車内外に「どん兵衛」のラッピングが施された専用仕様に変更。車内の動画広告はもちろん、シートカバーまで「どん兵衛」仕様になっている徹底ぶりです。
今回の「0円タクシー」について、運営元のDeNA広報部は次のように説明しています。
──このキャンペーンはどのような経緯で生まれたのか教えてください。
弊社の「MOV」は配車アプリとしては後発ですが、車内にタブレットを配置したり、リアルタイムでタクシーの位置が確認できたりといった付加価値を目指しています。
そんななか、今まで配車アプリを使ったことがない人にもまずは一度体験いただけるよう、「0円タクシー」を企画し、同時にタイアップ先として、新しいマーケティングにも柔軟に取り組んでいる日清食品様に、弊社からお声がけをして実現しました。
※ ※ ※
ネット上でも話題になり、当初は「タクシーに0円で乗れる時代が来た」と期待する声も多かったのですが、実際は配車アプリや「どん兵衛」の宣伝がメインとなった、期間限定のプロモーション的要素が強い取り組みになっています。日清食品とDeNAの双方が費用を負担しており、単に無料タクシーを普及させるのが目的ではないようです。
DeNAに今回のキャンペーンの効果を聞くと、「『0円タクシー(どん兵衛タクシー)』はおかげさまで大変好評ですが、通常の有料配車についても利用者が増えている状況です。効果は想像以上です」と回答しています。
■実際に乗ってみて、運転手に聞いたキャンペーンの裏側
実際に利用するのは簡単で、アプリをダウンロードした後、希望の乗車場所を地図上に指定し、さらに会社指定機能で「0円タクシー(どん兵衛タクシー)」を選びます。
ここでタクシー会社を指定しないまま呼んでしまうと普通に料金がかかってしまうので要注意。どうやら普通のタクシーを「0円タクシー(どん兵衛タクシー)」と勘違いして呼んでしまう人が続出したようで、わざわざDeNAから注意喚起のお知らせが届いていました。
地図上で近くに「0円タクシー(どん兵衛タクシー)」のマークがあったらチャンスです。すかさず配車依頼を入れると、指定場所まで配車されます。タクシーを待っている間も「約○分で到着」という案内と、実際に地図上にタクシーが移動している位置を見ることができます。
タクシーが到着すると、名前を聞かれ本人確認。本来ならアプリ上で行先も指定できるのですが、筆者が乗った際は指定したのもかかわらず2度とも「どこへ参りましょうか」と聞かれてしまいました。このあたりの連携は時間がかかっているのかもしれません。
乗車後は普通のタクシーと同じようにメーターが回ります。助手席後ろ側のモニターでは「どん兵衛」のCMがループ再生されています。目的地に到着すると乗車の記念カードが渡され、そのまま手続きなどもなく降車となります。
※ ※ ※
筆者はキャンペーン初期に2度乗れましたが、現在はなかなかつかまらない状況となっているようです。実際に運転手に聞いたところ、利用者の多くは高校生や大学生で、「0円タクシー」をいつも探している若者のようです。
乗車体験をインスタグラムなどのSNSで共有するという使い方が多いとのこと。乗り合わせた高校生グループが“乗車後に行先を話し合っていて大変だった”という声や“とにかく遠くに行ってみたい”ということで品川駅から23区の北の端まで1万円以上の距離を乗せることもあったようです。
キャンペーン期間中、運転手は都内を忙しく駆け回ることになりますが、実際の給与について聞いたところ、「会社から提示されている『0円タクシー(どん兵衛タクシー)』の売上は固定制で、1日6万5千円です。通常だと売上は1日5万円前後、いい時で8万円くらい。ただ7時から22時までの勤務で深夜早朝はないので、悪くはないですよ」との回答でした。
通常、法人タクシー運転手は1日20時間前後(休憩3時間程度含む)働き、その後休むというサイクルで、月に12日ほど働くスタイルが一般的です。これは、乗務員が交代で乗ることによって車両の稼働率を上げるためです。「0円タクシー(どん兵衛タクシー)」車両は時間が決まっていますから、車両としての稼働率は低めとなります。
運用車種はさまざまで、筆者が乗ったのは2台とも旧式の「セドリック」でしたが、街では「プリウスα」の「0円タクシー」も見かけました。50台をタクシー会社4社で分担して運用しているとのことです。
ちなみに各社とも選ばれる運転手は事故・違反率の低いベテランが中心。とくにDeNA側から指定があったわけではなく自主的な基準のようですが、万が一、事故が起こってしまうと注目を集めてしまいますから各社とも気を配っているといいます。
今回の大規模キャンペーン効果もあって、配車アプリ「MOV」のダウンロード数は10倍以上に増えたそうです。「0円タクシー (どん兵衛タクシー)」は2018年内に終了しますが、新たなスポンサーが付けば続編企画がスタートするかも知れません。
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