現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【懐かしの名車カタロググラフィティ】マツダ サバンナ(RX-3)

ここから本文です

【懐かしの名車カタロググラフィティ】マツダ サバンナ(RX-3)

掲載 7
【懐かしの名車カタロググラフィティ】マツダ  サバンナ(RX-3)



―― サバンナ(1971年発売)クーペ「GT」

【伝説のスポーツカーたち】 トヨタ初代MR2 あの頃は手頃だったミッドシップスポーツ

―― このカタログは1975年のものです。●縦295mm×横252mm●カラー全14ページ



●文:月刊自家用車編集部

規制の逆風の中、速さを誇ったREスポーツ

―― サバンナ(1971年発売)クーペ「GS2」

2ローターのロータリーエンジン(RE)を積んだコスモスポーツを世に送り出して以降、マツダはロータリー車のバリエーションを増やし、1970年代を「ロータリゼーション」の時代と位置づけた。

―― ステアリング中央にロータリーエンジンをモチーフにしたエンブレム。

―― フロント、リヤシートともに表皮に紐をあしらったデザインで、スポーティな中に上質感も演出。

1971年9月、ボトムを担うプレスト・ロータリーとミドルクラスを担当するカペラの間に、マツダはロータリーエンジン専用モデルを投入した。それがサバンナだ。4ドアセダンも用意されているが、主役は躍動感あふれる2ドアクーペである。ファストバックに、力強いアーチェリーカーブの組み合わせが逞しく見えた。

―― ワゴンのホイールベースはセダンやクーペと同じだが、全長は20mm長く、全高は55mm高い。

―― ロータリーを積むスポーツワゴンだが実用性にも目を向けられていた。

樹脂製のノーズピースをはめ込んだ立体造形のフロントマスクは精悍なデザイン。ロータリーエンジンをイメージした丸型デザインのリヤコンビネーションランプも印象的だった。とくに初期モデルは真っ赤なガーニッシュで丸型3連ランプを際立たせていた。

―― GTに搭載される12Aロータリーは125馬力を発生し、最高速度は190km/hと当時の2.0ℓクラスに匹敵。

ブラック基調のインテリアもスポーツ心を誘う。T型ダッシュボードを採用し、ドライバーの前には大径の丸型メーターを2つ、センターには3つの角型補助メーターを組み込んだ。

デビュー時のエンジンは、コスモスポーツとファミリア(プレスト)・ロータリーで実績を積んだ10A型REである。単室容積491ccの2ローターロータリーエンジンで、これに2ステージ4バレルキャブを組み合わせた。排ガスと騒音の対策を施したが、プレスト・ロータリーよりスペックは高性能だった。

トランスミッションは4速MTだけの設定。が、アクセルを踏み込めば、ゼロヨン加速は15.9秒、最高速度は180km/hをマークする。海外向けのマツダRX-3を国内向けにアレンジしたサバンナGTが登場するのは’72年9月。12A型ロータリーエンジンを積み、さらに刺激的な走りを見せつけた。’70年代が生んだ不朽の名作と言えるだろう。

■主要諸元(クーペGS・1972年式) 
●全長×全幅×全高:4065mm×1595mm×1350mm ●ホイールベース:2310mm ●車両重量:860kg ●エンジン(10A型):水冷2ローター491cc ×2 ●最高出力:105PS/7000rpm ●最大トルク:13.7kg・m/3500rpm ●最高速度:180km/h ●0-400m加速:15.9秒(2名乗車時) ●燃料タンク容量:65ℓ ●トランスミッション:4速MT ●最小回転半径:4.3m ●タイヤサイズ:6.15-13-4PR ●乗車定員:5名 ●価格:70万円(東京地区・1972年当時)

■サバンナの歴史
1971年(昭和46年)
●発売
1972年(昭和47年)
●12A搭載車、3AT車追加
1973年(昭和48年)
●APシリーズ追加
1974年(昭和49年)
●全車12A搭載
1975年(昭和50年)
●マイナーチェンジ
1978年(昭和53年)
●生産終了

本記事は月刊自家用車2015年4月号特別付録「日本の名車カタロググラフィティ’70s」に掲載されたものです。 ※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は消費税込みの価格です。

こんな記事も読まれています

斬新なのは顔だけじゃない! キアの3列シートSUV最強『EV9 GT』発表…ロサンゼルスモーターショー2024
斬新なのは顔だけじゃない! キアの3列シートSUV最強『EV9 GT』発表…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
「個人的な想いは捨ててきた」と勝田。ラリージャパン最終日で、タイトル防衛のための葛藤を明かす
「個人的な想いは捨ててきた」と勝田。ラリージャパン最終日で、タイトル防衛のための葛藤を明かす
AUTOSPORT web
「永遠に有料…?」 とっくに無料化されている“はず”の道路たち なぜまだお金とるの?
「永遠に有料…?」 とっくに無料化されている“はず”の道路たち なぜまだお金とるの?
乗りものニュース
トヨタ本気の「小さな高級車」に驚きの声! めちゃ豪華な「本革×本木目」内装を採用! 小型車に「クラウン品質」取り入れた“直列6気筒エンジン”搭載モデルに反響あり!
トヨタ本気の「小さな高級車」に驚きの声! めちゃ豪華な「本革×本木目」内装を採用! 小型車に「クラウン品質」取り入れた“直列6気筒エンジン”搭載モデルに反響あり!
くるまのニュース
結局さぁ……日産[GT-R] とヒョンデ[IONIQ5 N]って結局どっちが良いの??
結局さぁ……日産[GT-R] とヒョンデ[IONIQ5 N]って結局どっちが良いの??
ベストカーWeb
直6のMシリーズが欲しいならE34型「M5」が狙い目! BMWのヤングタイマーで最高の1台を600万円で手に入れられる!?
直6のMシリーズが欲しいならE34型「M5」が狙い目! BMWのヤングタイマーで最高の1台を600万円で手に入れられる!?
Auto Messe Web
トヨタ、2025年のWRC参戦体制を発表。勝田貴元含む4名のフルタイムドライバーを揃え全タイトル獲得目指す
トヨタ、2025年のWRC参戦体制を発表。勝田貴元含む4名のフルタイムドライバーを揃え全タイトル獲得目指す
motorsport.com 日本版
【このAMGゲレヴァーなんぼ?】V12を搭載したゲレンデヴァーゲン 生産台数わずか5台の「メルセデス G63 AMG V12」の価格は?
【このAMGゲレヴァーなんぼ?】V12を搭載したゲレンデヴァーゲン 生産台数わずか5台の「メルセデス G63 AMG V12」の価格は?
AutoBild Japan
【屋根開き版が追加】メルセデスAMG CLE 53 4マティック+ カブリオレ 一年中快適に楽しめる装備も充実
【屋根開き版が追加】メルセデスAMG CLE 53 4マティック+ カブリオレ 一年中快適に楽しめる装備も充実
AUTOCAR JAPAN
オイルクーラー用Oリングやブラックメッシュホースなど、HKSからオイルクーラー補修パーツ各種が発売
オイルクーラー用Oリングやブラックメッシュホースなど、HKSからオイルクーラー補修パーツ各種が発売
レスポンス
レクサス「新型“7人乗り”SUV」発表に反響多数! 「イカつカッコイイ」「欲しい」 全長5.1mで3.5リッター「V6」搭載! 後席めちゃ広い「スポーティ3列車」 米で登場
レクサス「新型“7人乗り”SUV」発表に反響多数! 「イカつカッコイイ」「欲しい」 全長5.1mで3.5リッター「V6」搭載! 後席めちゃ広い「スポーティ3列車」 米で登場
くるまのニュース
ローソン予選15番手「とにかくグリップがなくて苦労したが、それは言い訳にはならない」:RB/F1第22戦
ローソン予選15番手「とにかくグリップがなくて苦労したが、それは言い訳にはならない」:RB/F1第22戦
AUTOSPORT web
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(1)
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(1)
AUTOSPORT web
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(2)
2024年F1第22戦ラスベガスGP予選トップ10ドライバーコメントまとめ(2)
AUTOSPORT web
クルマのヘッドライト「何時に点灯」させればいい? 「オートライト義務化」されるも過信はNG! 「秋冬の早め点灯」大事な理由とは
クルマのヘッドライト「何時に点灯」させればいい? 「オートライト義務化」されるも過信はNG! 「秋冬の早め点灯」大事な理由とは
くるまのニュース
角田裕毅と好バトルの末8位フィニッシュのヒュルケンベルグ「ピットストップのタイミングを少しずらしたのがうまく機能した」
角田裕毅と好バトルの末8位フィニッシュのヒュルケンベルグ「ピットストップのタイミングを少しずらしたのがうまく機能した」
motorsport.com 日本版
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
ベストカーWeb
BMW初代「M3」に24年! マフラーはE46 325i用をベースに自分で溶接して製作…トヨタ「スターレット」から乗り換えて何が違った?
BMW初代「M3」に24年! マフラーはE46 325i用をベースに自分で溶接して製作…トヨタ「スターレット」から乗り換えて何が違った?
Auto Messe Web

みんなのコメント

7件
  • こういう顔面強くて野性味のあるクルマが現代にもあったらなぁ…
  • 昔乗っていました。エンジはよく回って電気自動車がない当時は異次元の加速でしたね。
    しかし、足周りが全くダメでカーブはヒヤヒヤでした。でも、デザインは今と違って自由で個性的で好きでしたねえ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村