まず気になる「走り」
全5回にわたる長期テスト。そのプロローグとして第0話では、なぜ三菱eKクロスEVをテストするかについてお伝えいたしました。
【画像】長期テストする三菱eKクロスEV【写真が……イイ】 全4枚
それからしばらく乗り続けることで、三菱eKクロスEVのキャラクターが少しずつ見えてまいりました。
EV、ということを前提とすると、航続距離などの数値データが気になるところですが(データは既にとっています)、AUTOCARをご覧になっている方々にとっては、まず「走り」でしょう。ということで、充電の状態はまったく気にせずに走ってみました。
そもそもeKクロスEVは、その名の通りeKクロス(ガソリン車)をベースとしたEVで、外観はほとんど同じ。ボディカラーやエンブレムなどちょっとしたところでEVであることを主張しています。僕としてはこれみよがしなEVをちょっと恥ずかしいと思うので、控えめなところが好き。
ボディサイズも全くといっていいほどガソリン車と変わりません。ただし車重がガソリン車のFFが850~880kgの範囲に収まるのに対し、EVは1060~1080kg。これが走りにどう影響するのかが気になるところです。
もう1つ、数値面で大切なのは価格です。三菱からお借りしている「P」というグレードは2種類のうち高価な方で、掲げるプライスタグは308万円。ギョッとしました。何せ軽自動車だから……。
ただしまずは国の補助金(令和4年度補正予算 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)で55万円安くなる。自動車重量税が減税されて7500円。4月に登録すれば、東京都の場合、自動車税が8100円の減税、自治体の補助金で45万円安くなり、メーカー別の補助金が10万円、再エネ導入の場合は15万円安くなり、車両本体価格は182万円になります。
単純比較にはならないけれど、ガソリン車のeKクロスの一番いいグレードが183万円~なので、先述の外観と同じく三菱は、ガソリンか電気か、同じレイヤーにある選択肢としてどうぞ、と2台を並べたことがうかがえます。
続いて内装を見ていきましょう。
eKクロスEVの「中身」
いわゆるトールワゴンであるから、およそどんな人が乗ったとしても、頭上スペースに余裕はあるタイプだといえそうです。
たとえば我が家は、僕の身長が172cm、妻の身長も172cmで、それなりに小さくない2人が横並びに座ると、左右方向のスペース的な制約は感じざるを得ないけれど、軽自動車ならではの取り回しの良さに対するトレードオフかなと思えます。
何よりわが家で評判なのは収納スペースの多さ。引き出しにはティッシュボックスがすっぽり入るし、紙パックだってドリンクホルダーが飲み込みます。これだけでも十分なのに、シートの下、ドアのパネルにもどんどんと小物を飲み込む。日本人が日本人のために考えた細やかさだと感じます。
もう1つ評判なのが後部座席と荷室。後部座席を後ろまでスライドさせれば、われわれ2人の大人は足だって組めます。で、降りてトランクに回れば、後ろからシートをガガガっとスライドできて、荷室容量を増やすことも出来る。シートを最も前にスライドすれば、エアバギー(最近のベビーカーって、どうしてあんなに重くて大きくて嵩張るのだろう)を放り込めるし、スーツケースも機内持ち込みが1つ、Mサイズ(71×48×26cm)もその横にもう1つ。がっつり入る。
ちょっとだけ気になるのがご丁寧なアラート類。たとえば目的地について、エンジンを、じゃなかったパワーをオフにして、ドアを開けてクルマを降り、ドアを閉じるまでずっとピーピーピーピーとドアが開いていることを知らせてくれる。障害物を手前から教えてくれる、などは心配性な僕にとって大歓迎だけれど、これはちょっと……。改善に期待。
そんなことがどうでも良くなるくらい、走りはいい。もしよろしければ次ページにお進み下さい。
重い、よりも速い!
パワーボタンを押すと、ピロリロン♪とekクロスEVは目覚める。未来感。
ドライブに入れるとヒョーンと音をさせながら進む。滑空。何度EVに乗っても、この瞬間の気持ち良さったらない。例えるならば、ヨットの帆が風を掴んで推進するかんじ。音はない。ただ風を感じるだけのアレ。
ほとんど下ろしたての走行距離から今は4000km程走った。最初は少しこわばっているようなピョコピョコとしたストローク感が気になったけれど、今はずいぶんしっとりとした。ホイールベースが短いから、多少のピッチングを伴い、もちろん鷹揚なサルーン感とは異なるけれど、軽自動車では感じたことのない潤いに満ちた乗り心地。重心の低さのおかげもあって、ドライブがとかく爽快です。敷き詰めるバッテリーが結果的にシャシーを補強することで心許なさもない。これはぜひ読者の皆様にも味わってほしい……。
気にしていた車重については杞憂でした。そもそも1080kgという車重、これより軽いクルマを探すほうが現代では難しいうえに、195Nmものトルクがいきなり立ち上がるわけだから、重い、よりも速い! という驚きの方がはるかに上回る。
ロードノイズは軽自動車だからそれなりに入ってくるけれど、今自分がいる速度域と過去の経験を照らし合わせるならば、とっくの昔に内燃機関が雄叫びをあげているはず。なんと快適な移動であるかを噛みしめるのでした。
以上、特に電気のことを気にせず走らせた印象でした。クルマとしての気持ちよさはかなりのもの。ここに航続距離や充電環境が関わってくるとどうでしょう。というのが次回です。
もう既に、バッテリー残量0%/残り航続距離0kmというのも経験済みです。そのあたりのことを次回、レポートしますね。
もし読者の皆様のなかでも「ここが知りたい!」などが御座いましたら、ぜひコメント等を頂戴出来れば幸いです。
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